PingCAPへの不正アクセスを巡り、独自調査はCRM約73万件相当のレコードやJira添付記録を含むデータの存在を確認したとされます。日本法人の公表漏えい件数を超える影響の有無は現時点では断定できず、第三者調査機関NebuSecの報告と併せて検証が進められています。
分散データベース「TiDB」を提供するPingCAPへの不正アクセスについて、セキュリティ対策Labは攻撃者が顧客サポート資料やCRMデータ、Jiraの記録を含むデータを取得した可能性を独自に分析しました。対象となったCRMデータはCampaignMemberで734,614行、うちEmail列がNULLでないのは717,127行でした。TiDB CloudのOrg__cは169,576行で、Emailが NULLでないのは169,572行でした。これらは本番データの全件流出を意味するものではなく、メタデータベースの集計値であるとされます。
Jiraのデータでは4,991件のチケットと29,502件の添付メタデータが確認され、APIDプロジェクトを中心に多数の添付ファイルが存在していたと報じられました。第三者調査機関NebuSecはBigQueryから6,458テーブルが一括エクスポートされたこと、Jiraの顧客提供認証情報がS3バケットへのアクセスに悪用されたことを確認しています。これらの情報は顧客の診断データやサポート資料へ波及する経路を示唆しますが、本番DBの大量流出が確定したわけではないとされています。
日本企業の公表件数(国内最大約5万件の漏えい)を上乗せした直接的な被害の証拠は現時点で確認されていません。独自調査で日本企業関連の名称が複数登場した一方、社名やチャット名が直接の不正アクセスや個人情報漏えいを意味するわけではなく、波及経路の特定には引き続く検証が必要とされます。PingCAPはNebuSecの調査結果を踏まえ、認証情報のローテーションなど対策を公表しています。
攻撃経路としてはサポート経由の認証情報を起点とするアクセス、SQLエディタ履歴・エラーの公開情報による情報露出、CRM・クラウド組織情報の悪用、技術構成・接続ログの取得といった要素が挙げられ、これらが日本企業へどのように波及するかは個別に確認が必要とされています。現時点では本番DBへの直接侵入や大量の個人情報流出が確定したわけではなく、もし個人情報が含まれていれば通知や報告の要否を各社が判断することになります。