首都圏集中による大規模災害リスク
FY2016に初出。19回の記載のうち10回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2017-Q1。直近の記載はFY2027-H1。
ANAホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より7年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。38社中9社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに8社。
- FY2027-H1対処有価証券報告書
「なお、当社グループは7月に運航管理施設を北海道内に新設し、羽田空港と2拠点でオペレーションを管理する体制を構築しました。」
運航管理施設を北海道にも新設し、羽田との2拠点化によって首都圏集中による自然災害・事業停止リスクへの対応を強化した。 - FY2026対処有価証券報告書
「なお、当社の子会社である全日本空輸株式会社は、2026年3月より災害対策基本法に基づき内閣総理大臣が指定する「指定公共機関」に指定されました。災害時における対応力のさらなる強化を図るとともに、行政をはじめとする関係機関との連携を一層強化し、航空運送事業者としての社会的責務をより一層果たしてまいります。」
自然災害リスクへの対応として、ANAが指定公共機関となり、行政等との連携を含む災害対応体制を強化した。 - 2026-06-23前進株主総会
「近年AIがシステムの脆弱性を見つける状況になってきたことから、当社においてもタイムリーに脆弱性が発見できるツールを導入し、運用を開始しました。」
システム障害・サイバー攻撃リスクへの対応として、AIによる脆弱性発見を踏まえた検知ツールの導入・運用開始を記載している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「気候変動(地球温暖化)が自然災害の激甚化をもたらすと言われていることを含めて、当リスクへの対処は重要性が高まっていると考えています。」
首都圏に集中する事業基盤への自然災害リスクについて、気候変動による災害激甚化を含め、対処の重要性が高まったと記載した。BCP、バックアップ系統、防災訓練を継続している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「一般的に、気候変動(地球温暖化)は自然災害の激甚化をもたらすと言われており、将来に向けて当リスクは高まっていると考えています。」
首都圏集中による自然災害リスクについて、気候変動による災害激甚化を背景にリスク上昇を明示した。一方、BCPやバックアップ系統、防災訓練も継続している。 - FY2020対処有価証券報告書
「国土交通省が2019年度に策定したガイドライン(A2-BCP)に基づき、空港運営会社と連携して空港全体での災害対策の強化を図る。」
空港運用制限・施設損壊等の災害リスクに対し、A2-BCPに基づく空港全体の対策強化を進める対応を明示した。 - FY2020-Q3顕在化有価証券報告書
「米中貿易摩擦をはじめとする世界経済の冷え込み等により、国際線貨物の需要が低迷した他、第3四半期(10月~12月)において台風19号の影響を受けたものの、堅調な国内線旅客需要や国際線ネットワークの拡大により、航空事業の売上高は前年同期を上回りました。」
台風19号の影響が第3四半期の航空事業に実際に及んだと記載した。 - FY2019再掲有価証券報告書
「地震、津波、洪水、台風、積雪、火山噴火、感染症、ストライキ、暴動等により空港が長期間閉鎖または運用制限がかかる場合、飛行経路が制限を受ける場合には、その間当該空港又は当該経路を利用する運航便に影響が生じ、または航空需要が大幅に減退することにより、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。」
自然災害、感染症、ストライキ、暴動等による空港閉鎖・運用制限のリスクを整理して再掲した。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「国内線旅客は、相次ぐ自然災害やロールス・ロイス社製エンジンの点検整備による欠航の影響等により、旅客数は前年同期を下回ったものの、堅調なビジネス需要と訪日旅客の国内移動需要を取り込むとともに、需要に応じた各種割引運賃の設定等に取り組んだ結果、収入は前年同期を上回りました。」
相次ぐ自然災害が国内線旅客数の減少要因として当第3四半期の実績に表れた。 - FY2019-Q2.有価証券報告書
「国内線旅客は、堅調なビジネス需要と訪日旅客の国内移動需要を取り込むとともに、需要に応じた各種割引運賃の設定等に取り組みましたが、第2四半期(7月~9月)において、北海道胆振東部地震、前期以上に猛威を振るった台風、ロールスロイス社製エンジンの点検整備による欠航、関西空港の閉鎖等の影響を受け、旅客数・収入ともに前年同期を下回りました。」
北海道胆振東部地震、台風、関西空港閉鎖などが国内線旅客数・収入の減少要因として実際に表れた。 - FY2018.有価証券報告書
「特に、当社グループがデータセンターを首都圏に設置していること、国内線・国際線全便の運航管理を羽田空港にて実施していること及び当社グループの旅客の大半が首都圏空港を利用していること等により、地震、台風等の大規模災害が発生した場合、当該施設において火災等の災害が発生した場合、またはストライキ等により空港もしくはそのアクセスが閉鎖された場合、当社グループのシステムもしくは運航管理機能または運航そのものが長期間停止し、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。」
首都圏へのデータセンター・運航管理・旅客利用の集中による大規模災害リスクを再掲した。 - FY2017-Q3.有価証券報告書
「国内線旅客は、10月初旬の台風や12月の降雪の影響を受ける中でも、需要動向に応じた各種割引運賃を設定したこと等により、旅客数は前年同期を上回ったが、単価が前年同期を下回ったことにより、収入は前年同期を下回った。」
熊本地震に加え、10月の台風や12月の降雪が国内線の単価・収入に影響したと記載した。また、九州・北海道・鳥取県で復興・応援プロジェクトを実施した。 - FY2017-Q2.有価証券報告書
「国内線旅客は、需要動向に応じた「旅割タイムセール」を実施し、運賃を柔軟に設定したものの、熊本地震やシルバーウィークの日並びの影響を受けたこと等から、旅客数、単価がともに前年同期を下回った結果、収入は前年同期を下回った。」
熊本地震が国内線旅客数・単価・収入の減少要因として引き続き実績に表れた。 - FY2017-Q1.有価証券報告書
「国内線旅客は、需要動向に応じた「旅割タイムセール」を実施し、運賃を柔軟に設定したが、4月に発生した熊本地震の影響等により、旅客数・収入ともに前年同期を下回った。」
熊本地震が国内線旅客数・収入の減少要因として実際に表れた。 - FY2016.有価証券報告書
「特に、当社グループがデータセンターを首都圏に設置していること、国内線・国際線全便の運航管理を羽田空港にて実施していること及び当社グループの旅客の大半が首都圏空港を利用していること等により、地震、台風等の大規模災害が発生した場合、当該施設において火災等の災害が発生した場合、又はストライキ等により空港もしくはそのアクセスが閉鎖された場合、当社グループのシステムもしくは運航管理機能又は運航そのものが長期間停止し、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性がある。」
データセンター、運航管理、旅客利用が首都圏に集中していることを具体的な脆弱性としている。