新規事業の立ち上げ遅延・不採算化リスク
FY2017に初出。29回の記載のうち10回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2018-Q1。直近の記載は2026-08-12。
エスユーエスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より5年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。49社中15社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに23社。
- 2026-08-12顕在化決算
「細胞培養加工施設稼働開始に伴う先行費用に加えて、主要顧客からのニーズに応えるための培養加工技術開発等に伴う追加費用の発生により、減益となりました。」
細胞培養加工受託事業における先行費用・追加費用が継続し、その他事業の損失が拡大した。 - FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「また、再生医療支援事業を行うプライムロード株式会社は、細胞培養加工受託事業の開始に伴い売上高は増収となったものの、細胞培養加工施設稼働開始に伴う先行費用の発生により減益となりました。これらの結果、売上高は51百万円(対前年同期比24.0%増)、セグメント損失は14百万円(前年同期は1百万円の利益)となりました。」
細胞培養加工受託事業の開始に伴う先行費用が発生し、その他事業は前年同期の利益から14百万円のセグメント損失へ転じた。新規事業の先行費用・不採算化リスクが実績に表れている。 - FY2025対処有価証券報告書
「セグメント全体では減収減益となりましたが、2期連続の黒字を確保いたしました。」
AR/VR事業は減収減益となったものの、2期連続で黒字を確保し、新規事業の不採算化リスクは一定程度低減している。 - FY2025-H1AR/VR事業の黒字維持と案件単価の一時低下有価証券報告書
「AR/VR領域は、費用対効果を重視した明確な目的を持つ顧客からの案件が堅調に増加しております。当中間連結会計期間は、本格導入を見据えた実現性検証フェーズの案件が中心となっており、案件単価が一時的に低下しておりますが、将来的には高単価な継続案件への発展を見込んでおります。」
AR/VR領域では案件の増加と将来の高単価継続案件への発展見込みが示された一方、当中間期は実現性検証フェーズ中心で案件単価が一時的に低下した。 - FY2024-Q2対処有価証券報告書
「AR/VR事業が着実に拡大したことにより、利益面においても事業開始以来初の黒字転換となりました。これらの結果、AR/VR事業の売上高は230百万円(対前年同期比82.7%増)、セグメント利益は42百万円(前年同期は22百万円の損失)となりました。」
AR/VR事業は事業開始以来初の黒字転換となり、不採算化リスクが大きく低減した。一方、「その他」は6百万円のセグメント損失を計上しており、新規事業全体の採算状況が一様に改善したとは記載されていない。 - FY2024-Q1AR/VR事業の赤字縮小とその他事業の不振が併存有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間においては、産業向けのAR/VRアプリ開発、AIを活用した業務自動化システムの開発、メタバース空間の開発、教育機関向けの360°VRツアー等の受注を獲得しました。これらの結果、AR/VR事業の売上高は82百万円(対前年同期比106.2%増)、セグメント損失は5百万円(前年同期は26百万円の損失)となりました。また、再生医療導入支援事業を行うプライムロード株式会社は、再生医療コンサルティングサービスの受注が減少しました。」
AR/VR事業では受注獲得により増収・赤字幅縮小となった一方、プライムロードの受注は減少し、新規事業の採算状況は一様ではない。 - FY2023対処有価証券報告書
「特別損益では、前年同期に計上した減損損失等の発生はありませんでした。」
新規事業に関連して前年度に発生した減損損失等がFY2023には発生しなかった。ただし、AR/VR事業はなおセグメント損失を計上している。 - FY2023-Q2対処有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間においては、アプリ開発、教育機関向けのメタバース、展示会や会社説明会等の企業向けのメタバース、360°VRツアー等の受注を獲得し、売上高は前年同期比で増加し、赤字幅が縮小しました。これらの結果、AR/VR事業の売上高は126百万円(対前年同期比82.5%増)、セグメント損失は22百万円(前年同期は83百万円の損失)となりました。」
AR/VR事業では複数の受注獲得により増収となり、セグメント損失も前年同期の83百万円から22百万円へ縮小した。新規事業の不採算化リスクは一部で低減しているが、なお損失は継続している。 - FY2023-Q1AR/VR赤字縮小とその他事業損失継続有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間においては、アプリ開発、教育機関向けのVRコンテンツ、360°VRツアー及び仮想空間でのイベントコンテンツ等の受注を獲得し、売上高は前年同期比で増加し、赤字幅が縮小しました。これらの結果、AR/VR事業の売上高は39百万円(対前年同期比77.9%増)、セグメント損失は26百万円(前年同期は47百万円の損失)となりました。これらの結果、売上高は20百万円(対前年同期比72.0%増)、セグメント損失は3百万円(前年同期は2百万円の損失)となりました。」
AR/VR事業では受注増加と赤字幅縮小がみられ、新規事業の不採算化リスクは一部で低減した。一方、その他事業では増収ながら損失が継続している。 - FY2022顕在化有価証券報告書
「また、当社の連結子会社である株式会社クロスリアリティにおいて、現在の事業環境を踏まえ、将来の収益見込み等を合理的に見積り、回収可能性を慎重に検討した結果、事業用資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。なお、回収可能価額はゼロとして評価しております。」
クロスリアリティの事業用資産について将来キャッシュ・フローを見込めず、回収可能価額をゼロとして減損損失212,693千円を計上した。新規事業の不採算化・投資回収遅延が年間損失として表れている。 - FY2022-Q3顕在化有価証券報告書
「当社の連結子会社である株式会社クロスリアリティにおいて、現在の事業環境を踏まえ、将来の収益見込み等を合理的に見積り、回収可能性を慎重に検討した結果、事業用資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。なお、回収可能価額は使用価値により測定しておりますが、将来キャッシュ・フローが見込めないため、ゼロとして評価しております。」
クロスリアリティの事業用資産について、将来キャッシュ・フローが見込めないとして回収可能価額をゼロ評価し、減損損失203,444千円を計上している。新規事業の不採算化・投資回収遅延リスクが具体的な損失として表れている。 - FY2022-Q2顕在化有価証券報告書
「当社の連結子会社である株式会社クロスリアリティが保有する固定資産について、減損損失203,444千円を特別損失として計上したことにより、前事業年度の有価証券報告書に記載した「(9)減損リスクについて」はなくなりました。」
クロスリアリティの固定資産について203,444千円の減損損失を実際に計上し、従来記載していた減損リスク項目がなくなったと開示している。 - FY2022-Q1AR/VR損失縮小とその他事業悪化が併存有価証券報告書
「これらの結果、AR/VR事業の売上高は22,394千円(対前年同期比350.2%増)、セグメント損失は47,075千円(前年同期は70,633千円の損失)となりました。これらの結果、売上高は11,839千円(対前年同期比16.0%減)、セグメント損失は2,918千円(前年同期は3,786千円の利益)となりました。」
AR/VR事業は増収となり損失が縮小した一方、その他事業は減収となり、前年同期の利益から損失へ転じた。新規事業の採算状況は事業ごとに異なる。 - FY2021-Q3AR/VR損失拡大とその他事業損失縮小が併存有価証券報告書
「AR/VR事業は、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)と言われる第4次産業革命に対応する取り組みとして、AR/VRクリエイターの育成、企業や教育機関が求めるAR/VRコンテンツやプラットフォームの販売及び開発等を目的に事業を行っており、VR動画の制作を中心に受注を獲得しました。また、株式会社クロスリアリティ(連結子会社)において、2020年10月にVRIA京都(VRイノベーションアカデミー京都)が開校しました。一方で、AR/VRコンテンツの受注を獲得するべく、人件費及び設備投資費用が発生しました。これらの結果、AR/VR事業の売上高は36,450千円(前年同期は実績無)、セグメント損失は172,382千円(前年同期は27,769千円の損失)となりました。」
AR/VR事業は受注獲得とVRIA京都の開校が進む一方、人件費・設備投資費用によりセグメント損失が172,382千円へ拡大した。他方、「その他」全体の損失は8,128千円へ縮小している。 - FY2021-Q2AR/VR損失拡大とその他事業黒字化が併存有価証券報告書
「AR/VR事業は、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)と言われる第4次産業革命に対応する取り組みとして、AR/VRクリエイターの育成、企業や教育機関が求めるAR/VRコンテンツやプラットフォームの販売及び開発等を目的に事業を行っており、VR動画の制作を中心に受注を獲得しました。これらの結果、AR/VR事業の売上高は22,677千円(前年同期は実績無)、セグメント損失は118,705千円(前年同期は13,467千円の損失)となりました。これらの結果、売上高は61,293千円(対前年同期比99.5%増)、セグメント利益は660千円(前年同期は33,274千円の損失)となりました。」
AR/VR事業では受注獲得が進む一方、人件費・設備投資費用等によりセグメント損失が拡大した。他方、HAIQ事業等を含む「その他」は増収増益となり、損失から利益へ転じている。 - FY2021-Q1一部事業の改善とAR/VR損失拡大が併存有価証券報告書
「AIマッチングソリューション「SUZAKU」は、受注件数が堅調に推移したことにより、売上高は前年同期比で増加しました。障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく特例子会社である株式会社ストーンフリーの売上高は、就労移行支援事業の利用者が増加したこと等により、前年同期比で増加しました。これらの結果、売上高は24,074千円(対前年同期比50.0%増)、セグメント損失は4,099千円(前年同期は16,306千円の損失)となりました。」
SUZAKU及び就労移行支援事業では売上高が増加し、「その他」の損失は縮小した一方、AR/VR事業ではセグメント損失が62,787千円に拡大しており、新規事業の採算状況は一様ではない。 - FY2020悪化有価証券報告書
「しかし、これらの事業投資が必ずしも見込どおりに当社グループの業績に寄与せず、業績貢献までに時間を要するほか、想定していた業績を下回る場合には、当該事業に係る固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該事業投資に係る帳簿価額は、当連結会計年度末時点で341,429千円であります。」
AR/VR事業等への投資について、業績貢献の遅れ・未達と減損リスクを明示し、関連帳簿価額341,429千円を開示している。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「これらの結果、売上高は46,223千円(対前年同期比24.8%減)、セグメント損失は82,142千円(前年同期は25,476千円の損失)となりました。」
SUZAKU、就労移行支援事業及びクロスリアリティの準備費用等を含む「その他」について、売上高が前年同期比24.8%減となり、セグメント損失も25,476千円から82,142千円へ拡大している。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「これらの結果、売上高は30,720千円(対前年同期比34.3%減)、セグメント損失は46,742千円(前年同期は8,359千円の損失)となりました。」
SUZAKU、就労移行支援事業及びクロスリアリティの準備費用等を含む「その他」について、売上高が前年同期比34.3%減となり、セグメント損失も8,359千円から46,742千円へ拡大した。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「採用マッチングソリューション「SUZAKU」及びビジネスコンサルティングサービスの売上高は、対前年同期比で増加しました。一方、前第1四半期連結累計期間は行政からの特注のソフトウエア開発案件があったこと及び障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく特例子会社である株式会社ストーンフリーにおいて、就労移行支援事業の利用者が減少したこと等により、売上高が前年同期比で減少しました。これらの結果、売上高は16,055千円(対前年同期比31.7%減)、セグメント損失は21,107千円(前年同期は4,809千円の損失)となりました。」
SUZAKU等の売上高増加が記載される一方、その他セグメント全体では売上高が前年同期比31.7%減、セグメント損失が21,107千円に拡大しており、新規事業を含むその他事業の不採算状態が悪化している。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度において、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなる資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。」
SUZAKUの採用マッチングソリューションに係るソフトウエアについて、営業損益が継続してマイナスとなったため、2,520千円の減損損失を計上した。新規事業の不採算化が資産評価にも表れている。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「採用マッチングソリューション「SUZAKU」については、2018年7月より販売を開始し、受注も獲得しました。しかしながら、営業目標未達の結果より、営業体制面及び製品機能面でのより一層の強化及び改良が必要な状況であると認識しております。」
SUZAKUの営業目標未達が継続して明示され、営業体制・製品機能の強化及び改良が必要な状況として具体化している。その他セグメントも25,476千円の損失となった。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「採用マッチングソリューション「SUZAKU」については、2018年7月より本格的な販売を開始した中で組織体制も構築し、受注も獲得いたしました。しかしながら、営業目標未達の結果より、より一層の営業強化が必要な状況であると認識しております。」
SUZAKUについて営業目標未達が明示され、立ち上げ後の販売実績が目標に届かない側面が具体的に発生している。その他セグメントも8,359千円の損失となった。 - FY2019-Q1対処有価証券報告書
「採用マッチングソリューション「SUZAKU」については、2018年7月より本格的な販売を開始した中で組織体制も強化し、受注も獲得いたしました。」
SUZAKUについて本格販売と受注獲得に至り、立ち上げ遅延の側面は低減した。一方、事業の採算性が解消したとは記載されていない。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「採用マッチングソリューション「SUZAKU」については、精度向上のためデータ検証に時間を費やしたこと、また多様化する顧客ニーズに対応するため、機能拡張に伴う追加開発を行った結果、リリース時期が遅延したことにより低調となりました。」
新規事業について、SUZAKUのリリース遅延と低調な実績が、立ち上げ遅延・不採算化リスクの具体的発生として記載されている。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「その他を主に構成するグループ各社のうち、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく特例子会社である株式会社ストーンフリーは、新規事業となる就労移行支援事業が立ち上がりつつあるものの、売上は低調となりました。」
就労移行支援事業の立ち上げ途上と売上低調という、新規事業の不採算化に関する状況が再掲されている。 - FY2018-Q2再掲有価証券報告書
「その他を主に構成するグループ各社のうち、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく特例子会社である株式会社ストーンフリーは、新規事業となる就労移行支援事業につき立ち上がりつつあるものの、売上が低調となりました。」
就労移行支援事業の売上低調という新規事業の不採算化の実績が、当四半期にも同じ内容で記載されている。 - FY2018-Q1顕在化有価証券報告書
「その他を主に構成するグループ各社のうち、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく特例子会社である株式会社ストーンフリーは、新規事業となる就労移行支援事業につき立ち上がりつつあるものの、売上が低調となりました。」
新規事業である就労移行支援事業について、売上低調という不採算化リスクの一側面が実績として記載されている。 - FY2017初出有価証券報告書
「しかしながら、計画通りに進捗せず当初期待した収益が得られない場合や事業採算性等を勘案し、当該新規事業からの撤退あるいは規模縮小等の経営判断をする場合があります。」
新たな収益基盤の構築を進める一方、進捗遅延、不採算、撤退・規模縮小の可能性を認識している。