鉄鋼原料の世界的な需給変動
FY2016に初出。30回の記載のうち20回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017-Q3。直近の記載は2026-11-06。
JFEホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2021年。64社中34社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに23社。
- 2026-11-06悪化決算説明資料
「原料炭、原油市況上昇等によるコスト増については、販売価格への転嫁を進める」
原料炭・原油市況の上昇によるコスト増が示され、原料価格変動リスクの状況が悪化した。 - FY2027-H1顕在化有価証券報告書
「鉄鋼事業においては、販売価格改善の取り組みや円安による為替影響等により、売上収益は前中間連結会計期間に比べ482億円の増収となる1兆5,856億円となりました。セグメント利益については、原料価格高騰によるコストの増加や豪雨等の自然災害の影響があったものの、継続的な販売価格の改善やコスト削減の取り組みに加え、棚卸資産評価差等の一過性の増益要因等により、前中間連結会計期間に比べ211億円の増益となる158億円となりました。」
原料価格高騰によるコスト増加が中間期の鉄鋼事業の損益要因として実際に発生した。 - FY2026対処有価証券報告書
「これに対しては、安価原料の使用技術を開発し、その使用比率の増加を図ることで原料調達におけるコスト削減とコスト変動の低減を図ってまいります。また、調達ソースの分散化等により、調達不安定化のリスクの低減を図ってまいります。」
ブラックウォーター炭鉱権益取得に加え、安価原料の使用技術、使用比率拡大、調達ソース分散による原料価格・調達リスクへの対応を具体化した。 - 2026-05-08顕在化決算説明資料
「原料炭: 豪州サイクロン影響で需給が急速にタイト化し一時FOB$250まで高騰したが、その後は供給が回復するにつれて下落。」
原料炭の需給タイト化と価格高騰が実際の市況変動として示された。 - FY2025対処有価証券報告書
「また、豪州ホワイトヘイブン社ブラックウォーター炭鉱の権益の一部の取得や調達ソースの分散化等により、調達不安定化のリスクの低減を図ってまいります。」
原料価格・調達リスクへの対応として、ブラックウォーター炭鉱権益の取得と調達ソース分散を明示した。 - FY2025-H1対処有価証券報告書
「権益の一部取得により高品質のブラックウォーター炭を安定的に調達し、原料炭市況のボラティリティが高まるなかで収益安定化に寄与することを期待しております。」
原料炭の供給タイト化・市況変動リスクに対し、豪州ブラックウォーター炭鉱の権益取得と長期オフテイク契約による安定調達を進めている。 - FY2024悪化有価証券報告書
「更にこれら原材料・エネルギーについて、生産国における自然災害や事故の発生、国際的な紛争、サプライチェーンの混乱等により調達が困難となった場合、当社グループの生産量・販売量の減少を通じて当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。」
従来の原料価格変動に加え、電気・天然ガス等のエネルギー価格と、自然災害・紛争・サプライチェーン混乱による調達困難をリスクとして明示した。 - FY2023悪化有価証券報告書
「原材料の価格は世界的な需給構造変化、主要原産国である豪州・ブラジルにおける自然災害や事故の発生、更には2022年にウクライナにおいて発生したような国際的な紛争等により上昇しており、それを鋼材価格に反映できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。」
原料価格上昇の要因として需給変化、自然災害・事故、国際紛争を明示し、原料価格高騰が2022年度の減益要因として実際に現れた。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「セグメント利益については、販売価格の改善や継続的なコスト削減に取り組んだものの、原料価格高騰や為替影響に加え、棚卸資産評価差等の一過性の減益要因により、前年同四半期連結累計期間に比べ820億円の減益となる1,700億円となりました。」
原料価格高騰が為替影響等とともに鉄鋼事業の減益要因として実際の業績に現れ、前年同期比820億円の減益となった。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「セグメント利益については、販売価格の改善や継続的なコスト削減に取り組んだものの、原料価格高騰や急激な円安によるコストの増加により、前年同四半期連結累計期間に比べ103億円の減益となる1,482億円となりました。」
原料価格高騰に加えて急激な円安によるコスト増加が発生し、販売価格改善・コスト削減を上回る減益要因となった。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間の国内および海外経済は、総じて新型コロナウイルス感染症の影響による落ち込みからの回復の動きが続いたものの、ウクライナ情勢の長期化や中国における経済活動の抑制等により、一部の産業では資源価格の高騰や供給面での制約等、生産活動への影響が生じました。」
ウクライナ情勢の長期化や中国の経済活動抑制を背景に、資源価格高騰と供給制約が生産活動への影響として現れており、原料需給・価格変動リスクが継続している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「主原料を含めた諸物価高騰の長期化や、緊迫するウクライナ情勢が世界経済へ与える不確実性とその影響等、予断を許さない状況が続くと考えられます。」
原料価格の高騰が長期化し、ウクライナ情勢や国際紛争による原材料・エネルギー価格上昇と調達困難の可能性が明示された。 - FY2022-Q3対処有価証券報告書
「セグメント利益については、原料価格高騰によるコストの増加があったものの、販売価格の改善、販売数量の増加、国内外のグループ会社での業績回復および棚卸資産評価差等の一過性の増益要因により、前年同四半期連結累計期間に比べ3,539億円好転し、2,520億円となりました。」
原料価格高騰によるコスト増加は続いているが、販売価格・販売数量の増加等がそれを上回り、原料価格変動による収益圧迫の影響は相対的に緩和された。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「セグメント利益については、原料価格高騰によるコストの増加があったものの、それを上回る販売価格の上昇、および販売数量の増加、国内外のグループ会社での業績回復、棚卸資産評価差等の一過性の増益要因により、前年同四半期連結累計期間に比べ2,947億円好転し、1,585億円となりました。」
原料価格高騰によるコスト増加は発生したが、販売価格・販売数量の上昇等がそれを上回り、原料価格変動による収益圧迫の影響は相対的に緩和された。 - FY2020悪化有価証券報告書
「損益については、鋼材価格の改善や継続的な収益改善に取り組んだものの、鉄鉱石価格や資材費、物流費等の上昇により、コストが大幅に増加したことに加え、海外市況の悪化や、棚卸資産評価差等の一過性の減益要因もあり、セグメント利益は87億円の損失となりました。」
原料炭中心だった従来のコスト圧力に加え、鉄鉱石価格、資材費、物流費等の上昇が継続し、鉄鋼事業の損失に結び付いた。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「損益については、鋼材価格の改善や継続的な収益改善に取り組んだものの、鉄鉱石価格や資材費、物流費等の上昇により、コストが大幅に増加したことに加え、海外市況の悪化や、棚卸資産評価差等の一過性の減益要因もあり、セグメント利益は113億円となり、前年同四半期連結累計期間に比べ1,519億円の減益となりました。」
原料価格が原料炭中心から鉄鉱石価格にも及び、資材費・物流費の上昇、海外市況悪化と合わせて鉄鋼事業の1,519億円減益として影響が拡大した。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「損益については、鋼材価格の改善や継続的な収益改善に取り組んだものの、主原料価格や、資材費、物流費等の上昇により、コストが大幅に増加したことに加え、海外市況の悪化や、棚卸資産評価差等の一過性の減益要因もあり、セグメント利益は177億円となり、前年同四半期連結累計期間に比べ996億円の減益となりました。」
主原料価格に加え、資材費・物流費の上昇が続き、海外市況悪化等とともに鉄鋼事業の996億円減益として実際の業績に現れた。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「損益については、鋼材価格の改善や継続的な収益改善に取り組んだものの、主原料価格や資材費、物流費等の上昇によりコストが大幅に増加したことに加え、棚卸資産評価差等の一過性の減益要因もあり、セグメント利益は145億円となり、前年同四半期連結累計期間に比べ496億円の減益となりました。」
主原料価格の上昇に加えて資材費・物流費等の上昇が続き、大幅なコスト増加と鉄鋼事業の496億円減益として影響が示された。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「損益については、金属等の副原料価格、資材費、物流費等の上昇によるコストの大幅な増加に加え、操業トラブルや豪雨等の自然災害の影響があったものの、鋼材価格の改善や継続的な収益改善に取り組んだ結果、1,570億円の経常利益となり、前年同四半期連結累計期間に比べ68億円の増益となりました。」
副原料価格、資材費、物流費等の上昇に加え、操業トラブルや豪雨等の自然災害による影響が業績要因として示され、コスト・操業リスクが継続している。 - FY2019-Q2悪化有価証券報告書
「損益については、金属等の副原料価格、資材費、物流費等の上昇により、コストが大幅に増加したものの、鋼材価格の改善や継続的な収益改善に取り組んだ結果、1,141億円の経常利益となり、前年同四半期連結累計期間に比べ295億円の増益となりました。」
原料炭に加え、副原料価格、資材費および物流費の上昇が続き、コストの大幅増加として影響が示された。 - FY2019-Q1悪化有価証券報告書
「損益については、金属等の副原料価格、資材費、物流費等の上昇により、コストが大幅に増加したものの、鋼材価格の改善や継続的な収益改善に取り組んだ結果、644億円の経常利益となり、前年同四半期連結累計期間に比べ158億円の増益となりました。」
原料炭だけでなく、副原料、資材費および物流費までコスト上昇要因が広がり、大幅なコスト増として示された。 - FY2018悪化有価証券報告書
「平成28年秋以降の原料炭価格の高騰に加え、金属等の副原料価格、資材費、物流費等の上昇により、コストが大幅に増加した」
原料炭に加えて副原料、資材、物流費までコスト上昇要因が広がり、原材料価格変動リスクが継続して業績を圧迫した。 - FY2018-Q3悪化有価証券報告書
「平成28年秋以降の原料炭を中心とした原材料価格の高騰により、大幅に製造コストが上昇しました。」
原料炭を中心とする原材料価格の高騰が続き、大幅な製造コスト上昇として影響が明示された。 - FY2018-Q2悪化有価証券報告書
「鉄鋼事業を取り巻く経営環境は、国内においては、ここ数年は東京オリンピック・パラリンピック関連等の需要が見込まれますが、将来的には少子高齢化に伴う内需減少等により、鋼材需要の大幅な増加は見込めない状況であり、また、全世界的にも中国を中心とした鉄鋼過剰生産が継続しており、大変厳しい状況が続いております。」
中国を中心とする鉄鋼過剰生産の継続に加え、原料炭を中心とする原材料価格高騰が製造コストの大幅な上昇要因として実際の業績環境に現れている。 - FY2018-Q1悪化有価証券報告書
「原料炭を中心とした原材料価格が高騰し大幅なコスト上昇要因となりました。このような状況のもと、鋼材価格の改善に取り組んだ結果、売上高については6,364億円と前年同四半期連結累計期間に比べ1,080億円(20.4%)の増収となりました。損益については、原材料価格の高騰に見合った鋼材価格の改善には至っておりませんが、継続的な収益改善への取り組みに加え、棚卸資産評価差等の一過性の増益要因により486億円の経常利益となり、前年同四半期連結累計期間に比べ689億円好転しました。」
原料炭を中心とする原材料価格の高騰が大幅なコスト上昇要因となり、鋼材価格の改善が追いついていない状況が示された。 - FY2017悪化有価証券報告書
「損益については、収益改善に継続的に取り組みましたが、平成28年秋以降の急激かつ大幅な原料炭価格の高騰の影響が大きく、実質的には厳しい状況が継続しました。」
原料炭価格の急激かつ大幅な高騰が鉄鋼事業の収益を圧迫し、原料価格変動リスクが年度業績に明確に現れた。 - FY2017-Q3悪化有価証券報告書
「一方、原料価格については原料炭を中心に上昇しております。このような状況のもと、前年同四半期連結累計期間に比べ売上高は1兆6,555億円と1,944億円(10.5%)の減収となりました。損益については、収益改善への継続的な取り組みや、棚卸資産評価差等の増益要因があったものの、販売環境の悪化や原料炭価格の高騰により、136億円の経常利益となり、前年同四半期連結累計期間に比べ272億円の減益となりました。」
原料炭価格の高騰が鉄鋼事業の経常利益を前年同期比272億円押し下げる要因として具体化した。 - FY2017-Q2再掲有価証券報告書
「JFEグループを取り巻く事業環境は、国内では国土強靭化政策やオリンピック・パラリンピックへの対応などにより底堅い需要が見込まれ、また海外では社会インフラの整備や省エネルギー・環境対応ニーズ等の拡大が期待されるものの、新興国経済の減速に伴う世界的な需給ギャップの拡大や資源価格の低迷、為替相場の急激な変動および一部地域における地政学的リスク等により厳しい状況が続いております。」
世界的な需給ギャップの拡大と資源価格の低迷を、引き続き厳しい事業環境の要因として挙げている。 - FY2017-Q1顕在化有価証券報告書
「販売環境の悪化や原料価格の下落による棚卸資産評価差に加え、為替変動の影響もあり、203億円の経常損失となり、前年同四半期連結累計期間に比べ418億円悪化しました。」
原料価格の下落が棚卸資産評価差を通じて鉄鋼事業の損失に影響したと記載され、原料需給・価格変動リスクが実際の業績影響として現れている。 - FY2016初出有価証券報告書
「当社グループは、鋼材の原材料として鉄鉱石、原料炭、合金鉄、非鉄金属、スクラップ等を調達しております。従いまして、これらの世界的な需給の状況が、業績に影響を及ぼします。」
鉄鉱石、原料炭など原料の世界需給を業績変動要因としている。