高市政権1年の経済論点を、永濱氏と木内氏の対談後編で伝える。円安と長期金利上昇の市場認識や日銀・財政の関係、財源の論点などを両氏が議論した内容を要約する。
本稿は、対談の後編として永濱利廣氏と木内登英氏が「サナエノミクスの内実」を巡り議論した内容をまとめたものである。高市政権の政策は「リフレ」批判を受けつつ、軌道修正の方向性が議論の中心となっている。円安と長期金利上昇が市場の警戒を招く背景として取り上げられ、政府情報発信の整理と政策意図の海外発信の重要性が指摘された。
永濱氏は、円安と金利上昇は市場の誤解によるものとの認識を示し、財源心配がなくとも市場は納得していないとの見方を示した。一方で木内氏は、政策は分かりやすく市場は素直に反応しているとの見解を示しつつ、財政リスクを高める可能性や財源確保の難しさを指摘した。
対談の中盤では、日銀への独自判断の尊重と日銀の考えが通る状況になってきているとの認識が共有された。財政については国債発行の抑制傾向が見られる一方、財源としての消費税減税や就業者負担軽減の財源案には依然として市場の理解を得る課題が残るとの意見が交わされた。来年度予算編成の結果次第で財源の扱いが大きく変わりうるとの見方も示された。
次ページでは「脱リフレ」の実態や市場の信認回復条件、2027年度予算編成、政府と日銀の関係性などを含む議論が続く予定である。