完全分離プラン等の制度変更によるモバイル市場の予測困難性
FY2019-Q4に初出。20回の記載のうち12回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2020-Q1。直近の記載はFY2026。
エヌジェイホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2019年。同じテーマの他社とほぼ同じ時期。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。8社中3社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに1社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「スマートフォンの出荷台数は、円安の影響やメモリ等のコスト上昇から端末の高価格化が進む中、買い替え需要の一巡もあって、減少が予測されております。」
端末価格の高騰と買い替え需要一巡を背景に、国内出荷台数の減少が予測される状況へ変化した。一方、ミドルレンジ端末の供給拡大・価格抑制への期待も記載している。 - FY2026-H1端末価格高止まり下で買い替え需要回復有価証券報告書
「モバイル業界におきましては、出荷台数の回復傾向は続いておりますが、為替等の影響から端末価格が高止まりするなか、下取りプログラム等による買い換え促進策が購買喚起に繋がっております。」
端末価格の高止まりという制度・市場環境の不確実性が残る一方、下取りプログラム等の買い替え促進策により出荷台数の回復傾向が続いている。 - FY2025規制緩和と買い替え需要回復有価証券報告書
「端末価格は円安や物価高から上昇傾向にありますが、値引き規制の上限の引き上げや各通信事業者による機種変更の施策が強化されるなか、買い替え需要の高まりもあって、出荷台数は回復しております。2025年度もこの回復傾向は続くと予想されております。」
端末価格上昇や制度変更による不確実性が残る一方、値引き規制上限の引き上げ等により買い替え需要・出荷台数が回復する局面として記載された。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「2024年12月に下取り価格等の規制の見直しがあり、端末負担額が増加するケースが見られております。一方で、ミリ波対応端末については値引き上限の緩和がされております。」
下取り価格等の規制見直しにより端末負担額が増加するケースが発生し、制度変更によるモバイル市場の需要圧力が具体化した。一方、ミリ波対応端末については値引き上限の緩和も記載されている。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「端末価格の適正化や通信料金の値下げにより、乗り換えメリットが低下するなか、円安等による販売価格の上昇や最新機種に対する購買意欲の低下もあって、買い換え間隔が伸びております。法令改正により2023年12月27日から値引き規制の一層の強化が始まり、最新機種を求めるユーザー向けの購入プランが登場するなどしておりますが、購買意欲が低下傾向にあるなかにおいて、買い換えサイクルの更なる長期化が予想されます。」
買い換え間隔の長期化が実際に進んでいると記載され、円安等による販売価格上昇、購買意欲低下、値引き規制強化によるさらなる長期化見通しが示された。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「法令改正により2023年12月27日から値引き規制の一層の強化が始まり、最新機種を求めるユーザー向けの購入プランなどが登場する一方、購買意欲が低下傾向にあるなかにおいて、買い換えサイクルの更なる長期化が予想されます。」
値引き規制の一層の強化が2023年12月27日から始まり、購買意欲低下と買い換えサイクルの更なる長期化が見込まれるなど、制度変更によるモバイル市場の不確実性と需要圧力が強まっている。 - FY2024-Q1悪化有価証券報告書
「MNPワンストップ化のオンライン手続きによって、乗り換えがより便利に早く済ませられるようになるなか、店舗におけるユーザー獲得機会は減少しております。」
オンライン手続きの進展により、店舗を介した顧客獲得機会の減少が具体化している。制度・販売チャネルの変化が店舗事業の先行きを左右する状況が続いている。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「料金プランの低下と端末価格の適正化から、乗り換えメリットが低下しており、ハイエンド端末の高額化と機能進化の鈍化により、端末販売数は減少傾向にあります。また、オンライン専用プランの拡充により、手数料収入が減少傾向にあり」
料金プラン・端末価格の変化、ハイエンド端末の高額化、機能進化の鈍化、オンライン専用プランの拡充により、端末販売数と手数料収入が減少傾向にあると説明している。 - FY2022再掲有価証券報告書
「携帯電話市場におきましては、オンラインでの手続きが整備され、オンラインへのシフトが徐々に進むことが想定されるなか、店舗網の減少傾向は継続するものと予想されます。」
オンライン手続き・低料金プラン・店舗網減少という制度・市場変化を継続して記載している。店舗では目的来店化、出張販売、商圏分析などで対応する方針を示している。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「また、キャリアメール持ち運びや契約解除料の廃止等により、キャリアのスイッチング(乗り換え)が円滑になるなか、乗り換えユーザーの獲得競争は激しくなっております。」
料金・販売制度の変化に加え、乗り換えの円滑化によってユーザー獲得競争が激化している。低料金プラン競争下での店舗役割拡大という従来の状況に、スイッチング競争が加わった。 - FY2022-Q1低料金競争下の店舗役割拡大有価証券報告書
「オンラインプランやサブブランドなど、低料金プランの訴求が激しくなるなか、大手キャリアショップ数の微減傾向は続いておりますが、一方で、サブブランドの同時取り扱いが進むなど、店舗に求められる役割は拡大しております。」
低料金プラン・オンラインプランの普及による市場変化を背景に、キャリアショップ数の微減と、サブブランド取り扱いを含む店舗役割の拡大を併記している。 - FY2021オンライン専用プラン開始後の店舗役割変化有価証券報告書
「また、各通信事業者より提供開始されたオンライン専用プランにより、店舗サービスの位置づけも変わっていくものと予想されます。」
法改正・料金競争による市場変化に加え、オンライン専用プランの開始によって店舗サービスの位置づけが変化するとの見通しを示した。 - FY2021-Q3需要回復局面への移行有価証券報告書
「モバイル業界におきましては、当期初頭は、端末購入需要の2020年の春商戦期からのずれ込みや新たな中価格帯端末の発売により出荷台数の回復が見られました。その後、携帯電話各社による新プランの検討や新型iPhoneの発売を控えた様子見により、再び低調な出荷水準となりましたが、3G停波に伴う買い替え需要や新料金プランの開始などに誘起された需要もあって、客足は戻り傾向となり、2021年の春商戦は、堅調な回復が見られました。」
新プラン検討や新型iPhone待ちによる出荷低調を経た後、3G停波需要・新料金プラン開始等により春商戦は回復した。制度変更や料金施策による市場の変動性は残るものの、足元の需要は回復局面と説明している。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「12月から年明けにかけては、通信各社からオンライン専用ブランドが発表され、2021年3月より開始される予定となっております。」
通信各社のオンライン専用ブランドが発表され、2021年3月開始予定とされた。新たな料金・販売チャネルの登場により、モバイル市場の競争と先行きの不確実性が具体化している。 - FY2021-Q1再掲有価証券報告書
「モバイル業界におきましては、端末購入需要の春商戦期からのずれ込みや新たな中価格帯端末の発売により出荷台数の回復が見られたものの、携帯電話各社による新プランの検討や新型iPhoneの発売を控えた様子見により再び低調な出荷水準となりました。」
端末需要は一時回復したものの、新プランの検討や新型iPhone待ちによって出荷水準が再び低調となったと説明している。制度変更等による市場予測困難性は継続している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「モバイル業界におきましては、分離プランや値引き規制等の法改正が施行されるなか、最新機種やハイエンド機種の値頃感減少から、端末の出荷台数は例年を下回って推移しております。この状況に加え、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う外出自粛要請等により、例年と比べて春商戦期の盛り上がりが見られず、端末メーカーのサプライチェーンへの影響もあって、出荷台数は低調となりました。」
分離プラン・値引き規制による出荷減少に、外出自粛とサプライチェーン影響が重なり、モバイル市場の需要・供給面の不確実性が拡大した。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「モバイル業界におきましては、分離プランや値引き規制等の法改正が施行されるなか、最新機種やハイエンド機種の値頃感減少から、端末の出荷台数は例年を下回って推移しております。この状況に加え、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う外出自粛要請等により、例年と比べて春商戦期の盛り上がりが見られず、端末メーカーのサプライチェーンへの影響もあって、出荷台数は低調となりました。」
分離プラン・値引き規制等による需要低下に加え、外出自粛とサプライチェーンへの影響が重なり、端末出荷の低調が具体化した。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「モバイル業界におきましては、分離プランや値引き規制等の法改正が施行されるなか、最新機種やハイエンド機種の値頃感減少により、買い替え時期の後ろ倒しの傾向がみられております。通信各社は、ミドルレンジ端末まで広くラインアップを充実させるなど、新法制度への対応とユーザーの新規獲得及び繋ぎ止めを強化しております。」
分離プラン・値引き規制等の法改正が施行段階に入り、端末の値頃感低下と買い替え時期の後ろ倒しが具体化している。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「モバイル市場の価格設定等に対する新たな規制の導入から、今後の事業環境の動向について予測が難しくなっております。」
従来の制度議論に加え、価格設定等に対する新たな規制の導入が記載され、モバイル市場の予測困難性が具体化・拡大した。 - FY2019-Q4初出有価証券報告書
「モバイル市場に対してさらに新たな制度の議論が始まっており、市場環境の動向が予測しにくい状況になっております。」
完全分離プランの義務化や通信キャリアの新料金プランに加え、新たな制度議論によってモバイル市場の動向が予測しにくい状況を新たなリスクとして記載している。