実輸送労働力不足による輸送コスト上昇と価格転嫁難
FY2017に初出。12回の記載のうち7回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2018-Q2。直近の記載はFY2026。
兵機海運がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より3年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2017年。15社中8社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに9社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「一方で人手不足や技術継承、新設コンテナターミナルの投資効果や収益改善に課題が残りました。」
倉庫事業で人手不足と技術継承の問題が顕在化し、現業人材不足に関する課題が継続・具体化した。 - 2026-04-30悪化決算
「また、作業員の高齢化や複数名の退職もあり、労働力不足や技術伝承の問題が顕在化しております。」
倉庫事業で作業員の高齢化・退職に伴う労働力不足と技術伝承の問題が顕在化した。 - FY2025悪化有価証券報告書
「内航事業では船舶運航費用の増加による収益悪化、船員不足及び船員高齢化によるオーナー船主の廃業が課題となっております。」
船員不足・高齢化が船主の廃業と船団維持の課題に結び付く構造として、継続的かつ具体的に示された。 - FY2024悪化有価証券報告書
「港運事業では、2024年問題によりトラックドライバーの労働時間が制限され、元請け業者である当社にも、国内陸上輸送における適法な取組みが求められます。協力会社からの値上げ要請に応じたコスト上昇分を顧客へ転嫁できるよう、価格改定交渉を継続してまいります。」
2024年問題によるドライバー労働時間制限が、元請けである当社の適法対応と価格転嫁交渉の課題として具体化した。 - FY2024-Q2顕在化有価証券報告書
「内航事業では、船舶燃料油価格の高止まりや船員の労務費の増加などによるコスト負担増が続いております。」
船員の労務費の増加がコスト負担増として実際の事業環境に現れている。 - FY2023悪化有価証券報告書
「港運事業では、事業連携に欠かせない海上コンテナ輸送業者、トラック輸送業者への業務委託に関して間近に迫っている2024年問題、すなわちドライバー不足による物流の停滞が港湾地区においても業界全体の喫緊課題として対応策を講じる必要があります。」
従来のドライバー不足・価格転嫁難が、2024年問題による港湾地区全体の物流停滞リスクとして明確化した。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「一方で、慢性的な人手不足や燃料費の高値推移を背景とした輸送コストの負担増が続いており、管理経費の増加もあったことから、売上高3,555百万円(前年同期比7.8%増)と増収になりましたが、コストの負担増も大きく、営業利益は70百万円(前年同期比23.4%減)と減益になりました。」
慢性的な人手不足が輸送コストの負担増として実際の事業運営に現れ、港運事業の営業利益は前年同期比23.4%減となった。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「一方、燃料価格の高値推移や人手不足による輸送コスト上昇に厳しさが増しており、運賃改定交渉を積極的に進めてまいりました。」
人手不足による輸送コスト上昇が引き続き実際の事業環境として現れ、運賃改定交渉を積極的に進めている。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「港運事業では、海外経済が緩やかに回復する中で、機械類を中心に輸出貨物の取扱量が増加したことから、売上高1,169百万円(前年同期比9.3%増)となりましたが、ドライバー不足による為のトラック輸送コストの上昇や、管理経費の増加により、営業利益25百万円(前年同期比22.9%減)となりました。」
ドライバー不足がトラック輸送コストの上昇として実際の業績に現れ、港運事業の営業利益は前年同期比22.9%減となった。 - FY2018悪化有価証券報告書
「また、人手不足によるトラック運賃増加のコスト転嫁、通関などの税関申告官署自由化等の大きな規制緩和を背景とするシェア収奪など、厳しい営業条件下に晒されております。」
人手不足がトラック運賃増加と価格転嫁課題に直結するリスクとして、より具体的に記載されている。 - FY2018-Q2悪化有価証券報告書
「一方、賃金増加は伸び悩むものの、企業の人手不足感は深刻化し雇用者数の継続的な増加が見られたことから個人消費も堅調に推移いたしました。」
企業の人手不足感が深刻化したと記載され、実輸送労働力不足による輸送コスト上昇・価格転嫁難の外部環境リスクが強まった。 - FY2017初出有価証券報告書
「当社グループを取り巻く物流一般の環境にありましては、実輸送労働力の慢性的不足や燃料油価格が底値から反転期に入るなど、輸送コストの押し上げと価格への転嫁交渉が厳しくなるものと考えられます。」
輸送労働力の慢性的不足を、輸送コスト上昇と荷主への価格転嫁交渉の困難化につながる新たな事業環境上のリスクとして記載している。