事業戦略・経営計画が奏功しないリスク
FY2018に初出。22回の記載のうち12回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2019。直近の記載はFY2026。
かんぽ生命保険がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2019年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より5年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2026年。10社中9社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに3社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「また、事業戦略・経営計画は、市場金利、外国為替、株価、事業環境等の一般的経済状況や法制度などの多くの前提を置き作成されておりますが、かかる前提どおりとならない場合や、各施策に対する十分な事業評価が行われず、投資額やコストに見合った成果が得られない場合には、当該事業戦略又は経営計画における目標を達成できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。」
新中計のAI・デジタル投資、資産運用、インオーガニック成長等について、投資評価不足や投資額・コストに見合う成果未達を計画不奏功リスクとして改めて整理した。 - FY2026-H1悪化有価証券報告書
「営業面においては、当中間連結会計期間における個人保険の新契約件数は、一時払終身保険の販売減少等の影響により、前年同期と比べ27.2万件減少し24.8万件(前年同期比52.3%減)となりました。個人保険の保有契約件数(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)は、前連結会計年度末と比べ59.0万件減少し1,821.9万件(前連結会計年度末比3.1%減)となりました。新契約年換算保険料は、個人保険が前年同期と比べ564億円減少し566億円(前年同期比49.9%減)となり、第三分野が8億円減少し33億円(同20.9%減)となりました。保有契約年換算保険料については、個人保険が981億円減少し2兆7,576億円(前連結会計年度末比3.4%減)(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)、第三分野が138億円減少し5,240億円(同2.6%減)(受再している簡易生命保険契約を含む)といずれも減少となりました。」
一時払終身保険の販売減少等により新契約件数・新契約年換算保険料が前年同期から減少し、保有契約年換算保険料も個人保険・第三分野とも前年度末から減少した。 - FY2025新契約増加と保有契約減少の併存有価証券報告書
「個人保険の新契約件数は、2024年1月に販売を開始しました一時払終身保険の影響等により、前連結会計年度と比べ16.6万件増と増加が継続し79.5万件(前期比26.5%増)となりました。個人保険の保有契約件数は、前連結会計年度末と比べ89.0万件減少し1,881.0万件(前期比4.5%減)となったものの、受再している簡易生命保険契約を含まない個人保険では前期比2.4%減と、減少が緩やかになっております。」
新契約は一時払終身保険等により増加した一方、保有契約は減少を続けており、回復と顧客基盤縮小が併存する状況が年度実績で更新された。 - FY2025-H1新契約の大幅回復と保有契約減少の併存有価証券報告書
「営業面においては、当中間連結会計期間における新契約年換算保険料は、2024年1月に販売を開始しました一時払終身保険の影響等により、個人保険が前年同期と比べ677億円増加と大幅に増加し、1,130億円(前年同期比149.6%増)となった一方で、第三分野が11億円減少し41億円(同22.1%減)となりました。保有契約年換算保険料については、個人保険が451億円減少し2兆9,422億円(前連結会計年度末比1.5%減)(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)、第三分野が130億円減少し5,515億円(同2.3%減)(受再している簡易生命保険契約を含む)といずれも減少となりました。なお、受再している簡易生命保険契約(保険)を含まない保有契約年換算保険料(個人保険)は、2兆1,900億円(前連結会計年度末比0.5%減)となっており、概ね横ばいに推移しております。」
一時払終身保険により新契約年換算保険料は大幅に回復した一方、保有契約年換算保険料は個人保険・第三分野とも減少した。新契約の回復と保有契約の縮小が併存している。 - FY2024後退有価証券報告書
「見直し中期経営計画期間において、DX推進等をはじめ、当社全体で約1,200億円規模の投資を行うこととしております。」
中期経営計画期間の投資規模について、従来開示していた約2,500億円規模から、見直し中期経営計画では約1,200億円規模へ縮小した。 - FY2024-Q3新契約回復と保有契約減少の併存有価証券報告書
「営業面においては、当第3四半期連結累計期間における新契約年換算保険料は、個人保険が163億円増加し659億円(前年同期比32.9%増)、第三分野が34億円増加し82億円(同71.0%増)と回復基調が続くものの、保有契約年換算保険料については、個人保険が1,992億円減少し3兆184億円(前連結会計年度末比6.2%減)(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)、第三分野が211億円減少し5,719億円(同3.6%減)(受再している簡易生命保険契約を含む)といずれも減少となりました。」
新契約年換算保険料は前年同期比で増加し回復基調が続く一方、保有契約年換算保険料は個人保険・第三分野とも前年度末から減少した。 - FY2024-Q2新契約回復と保有契約減少の併存有価証券報告書
「営業面においては、当第2四半期連結累計期間における新契約年換算保険料は、個人保険が124億円増加し452億円(前年同期比38.1%増)、第三分野が23億円増加し53億円(同79.9%増)と回復基調が続くものの、保有契約年換算保険料については、個人保険が1,389億円減少し3兆787億円(前連結会計年度末比4.3%減)(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)、第三分野が148億円減少し5,782億円(同2.5%減)(受再している簡易生命保険契約を含む)といずれも減少となりました。」
新契約は前年同期比で増加し回復基調が続くものの、保有契約年換算保険料は両区分で減少しており、回復と計画未達リスクが併存する状況が更新された。 - FY2024-Q1新契約回復と保有契約減少の併存有価証券報告書
「営業面においては、当第1四半期連結累計期間における新契約年換算保険料は、個人保険が64億円増加し230億円(前年同期比38.9%増)、第三分野が12億円増加し25億円(同100.5%増)と回復基調が続くものの、保有契約年換算保険料については、個人保険が694億円減少し3兆1,482億円(前連結会計年度末比2.2%減)(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)、第三分野が78億円減少し5,852億円(同1.3%減)(受再している簡易生命保険契約を含む)といずれも減少となりました。」
新契約は回復基調が続いているものの、保有契約年換算保険料は両区分で減少しており、事業戦略上の回復と計画未達リスクが併存する状況を開示した。 - FY2023悪化有価証券報告書
「新契約の実績は、2022年4月から新しい営業体制を立ち上げ、お客さま担当制や新医療特約の取扱いなどを開始する中、お客さまとの面談件数は堅調に推移したものの、提案数の増加には十分結びついておらず、結果として緩やかな回復に留まっております。」
新しい営業体制や新商品を投入したものの、面談件数が提案数・新契約の増加に十分結びつかず、事業戦略・経営計画の目標未達リスクが具体化した。 - FY2022再掲有価証券報告書
「さらには、中期経営計画期間において、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進等をはじめ、当社全体で約2,500億円規模の投資を行うこととしております。」
中期経営計画における約2,500億円規模の投資と、投資成果が得られない場合の計画不奏功リスクを継続している。 - FY2022-Q3再掲有価証券報告書
「さらには、中期経営計画期間において、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進等をはじめ、当社全体で約2,500億円規模の投資を行うこととしております。」
DX推進等を含む中期経営計画期間の約2,500億円規模の投資と、投資成果が得られない場合の計画不奏功リスクを継続して開示している。 - FY2021悪化有価証券報告書
「中期経営計画期間において、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進等をはじめ、当社全体で約2,500億円規模の投資を行うこととしております。これらの投資は減価償却等を通じて今後数年間にわたり費用化されるとともに、その管理・維持には相当程度のコストが生じる見込みでありますが、投資額やコストに見合った成果が得られない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。」
新計画における投資規模が約2,500億円と具体化し、DX等の投資成果が得られない場合の計画不奏功リスクが拡大した。 - FY2021-Q2再掲有価証券報告書
「次期オープン系システム・基幹系システム・新営業用携帯端末等のシステム整備・改修等に約1,500億円規模の投資を行うこととしております。」
システム投資が約1,500億円規模となること、その費用化・維持コストに見合う成果が得られない場合の計画不奏功リスクを継続開示している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「また、当社は、現中期経営計画において、「保障重視の販売の強化」、「新たな顧客層の開拓」、「新商品開発」等に取り組むこととしておりましたが、現在、契約乗換等に係る事案の発生により積極的な募集活動を停止するなど計画策定時における前提が大きく変化しており、当該計画における目標を達成できない可能性があります。」
保障重視、新顧客層開拓、新商品開発を掲げた計画について、募集活動停止により策定時の前提が大きく変化し、目標未達リスクが拡大した。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「また、今後、調査等を通じて、お客さまのご意向に沿わず不利益となる他の事例、さらには法令違反又は社内ルール違反の事例が追加で判明する等の場合には、当社グループの社会的信用がさらに毀損されることにより、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。」
事業戦略・経営計画が奏功しないリスクについて、調査の進展により顧客不利益や法令・社内ルール違反が追加判明し、信用毀損や業務運営への影響が拡大する可能性が具体化した。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「また、2020年度の営業目標を従来の新契約実績によるものから、保有契約をお守りし、増やしていくという考え方に基づくものに見直すなど、考え方も含め抜本的に見直すことを予定しておりますが、かかる営業目標の見直しが奏功しなかった場合には、当社グループの事業・業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。」
事業戦略・経営計画が奏功しないリスクについて、2020年度営業目標を新契約実績中心から保有契約の維持・増加中心へ抜本的に見直す計画と、その不奏功リスクを具体化した。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「当社は、日本郵便株式会社との間で、2019年度の営業目標を設定しないことを決定しており、2020年度以降については営業目標における指標の見直しを検討してまいりますが、かかる営業目標の見直しの結果によっては、当該計画における目標を達成できない可能性があります。」
中期経営計画が奏功しないリスクについて、2019年度の営業目標を設定しないこと、2020年度以降の指標見直しを検討することが新たに示され、計画目標未達の可能性が具体化した。 - FY2019悪化有価証券報告書
「保有契約年換算保険料(個人保険)の目標値の達成は困難であると認識しております。」
中期経営計画の保有契約年換算保険料目標について、前提条件や新契約獲得実績を踏まえ、未達リスクが具体化した。 - FY2018初出有価証券報告書
「当社は、中期経営計画をはじめとする事業戦略・経営計画を策定しておりますが、これらに含まれる施策の実施については、本「事業等のリスク」に記載された各種のリスクが内在しております。さらに、これらの事業戦略・経営計画は、市場金利、外国為替、株価、事業環境、法制度、一般的経済状況、当社及び日本郵便株式会社の従業員の活動状況等に係る多くの前提を置き、それらに基づいて作成されておりますが、かかる前提どおりとならない場合、加えて、市場金利の低下に伴う保険料見直しを行ったことなどにより、新契約の獲得が計画どおりとならない場合等には、当該計画における目標を達成できない可能性があります。」
中期経営計画の前提条件の不成立や新契約獲得の未達により、計画目標を達成できないリスクを独立項目として初めて示した。