海外売上と国内製造拠点に伴う為替変動リスク
FY2016に初出。28回の記載のうち10回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2018-Q2。直近の記載はFY2026。
川崎重工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2018年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。16社中13社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに0社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「当社グループの業績見通しにおいては、一定量の為替変動リスクが含まれています。特に中東情勢については為替相場の短期的なボラティリティを上昇させるだけでなく、原油価格の上昇を通じて長期的な影響を為替相場に与えるおそれもあります。」
中東情勢が為替相場の短期的な変動と原油価格を通じた長期的影響の双方につながる可能性を新たに明示した。 - FY2026-H1悪化有価証券報告書
「国内においては、好調な雇用・所得環境や個人消費の回復、設備投資の拡大など内需主導で緩やかな景気回復が続いているものの、今後の政策動向や米国関税政策に伴う外需の下振れリスク、金融資本市場の変動など経済への影響には引き続き注視が必要です。」
為替相場を含む金融資本市場の変動への注視に加え、米国関税政策に伴う外需下振れリスクを国内経済・海外売上に関する懸念として明示した。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「国内においては、好調な雇用・所得環境や設備投資の拡大、インバウンド需要の増加等に加え、実質賃金の改善に伴う個人消費の持ち直しにより、内需主導で緩やかな景気回復が持続すると見込まれます。一方、海外景気の下振れリスクや日銀の追加利上げ、それに伴う為替相場の変動など経済への影響には注視が必要です。」
日銀の追加利上げ及びそれに伴う為替相場の変動を、国内景気・為替環境に関する新たな注視要因として明示した。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「国内においては、好調な雇用情勢に加え、設備投資やインバウンド需要の増加等により実質GDPがコロナ禍前の水準を上回るなど回復が続いていますが、エネルギー価格の高騰や長引く円安による物価上昇には注視が必要です。」
国内経済の回復を記載する一方、エネルギー価格の高騰と長引く円安による物価上昇を為替・コスト環境上の懸念として明示した。 - FY2024-Q1再掲有価証券報告書
「一方で、中国における不動産市況の低迷等による景気の下振れリスクの高まりや、先行き不透明な為替相場の影響など、今後の国内景気や世界経済の動向については注視が必要です。」
先行き不透明な為替相場が国内景気・世界経済への影響要因として引き続き記載されている。 - FY2023悪化有価証券報告書
「現在、日米金利差拡大、日本の貿易赤字の影響等を背景とした円安は、売上収益には好影響を及ぼす一方で、調達価格やエネルギー価格上昇などのコスト増をもたらしています。日米の金融政策の動向、金融システム不安や地政学リスク顕在化等の影響により、為替相場の変動幅は大きくなっており、為替リスクに関する不確実性は高まっています。」
円安による売上面のメリットと、調達・エネルギー価格上昇によるコスト面の負担を併記し、金融政策・金融システム不安等により為替リスクの不確実性が高まったと記載した。 - FY2023-Q3対処有価証券報告書
「また、国内においては歴史的な円安が修正されつつあるなど、経済の先行きについては動向を注視する必要があります。」
歴史的な円安が修正されつつあるとの認識を示し、為替環境について従来の円安進行から一部緩和方向への変化を記載した。一方で動向への注視は継続している。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「国内においてはコロナ第7波が縮小し、サービス消費や設備投資など内需主導での景気回復が続いていますが、歴史的な円安や原材料高による物価上昇が進行しており、引き続き動向を注視する必要があります。」
歴史的な円安と原材料高による物価上昇を、為替・コスト環境の悪化要因として明示した。 - FY2023-Q1再掲有価証券報告書
「事業利益は、増収に加え、前年同期に比べ為替レートが円安で推移したものの、原材料費、物流費の高騰、固定費の増加などにより、前年同期に比べ20億円減益の128億円となりました。」
円安は増収要因となった一方、原材料費・物流費の高騰などのコスト増が利益を圧迫した。為替変動の影響が売上面とコスト面の双方に現れている。 - FY2022対処有価証券報告書
「現在、日米金利差拡大の影響による急激な円安により、売上面においては円安メリットを享受している一方で、コスト面においては調達価格やエネルギー価格等の上昇の影響を受けています。」
急激な円安の影響について、売上面ではメリット、コスト面では調達・エネルギー価格上昇という両面を開示し、為替予約・価格転嫁・海外調達等の対策を継続した。 - FY2022-Q3対処有価証券報告書
「営業利益は、増収に加え、前年同期に比べ為替レートが円安で推移したことなどにより、前年同期に比べ278億円増益の296億円となりました。」
モーターサイクル&エンジン事業では、前年同期比で円安となった為替環境が営業利益の大幅な改善要因として実績に反映された。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「営業損益は、増収に加え、前年同期に比べ為替レートが円安で推移したことや販促費の削減などにより、前年同期に比べ207億円改善して148億円の営業利益となりました。」
モーターサイクル&エンジン事業では、前年同期比で円安となった為替環境が営業損益の改善要因として実績に反映された。 - FY2021-Q3顕在化有価証券報告書
「連結売上高は、北米向け四輪車の増加はあったものの、新興国向け二輪車が大きく減少したことや、前年同期に比べ為替レートが円高で推移したことなどにより、前年同期に比べ46億円減収の2,255億円となりました。」
円高が新興国向け二輪車の減少とともにモーターサイクル&エンジン事業の46億円減収要因として実績に反映された。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「営業損益は、減収に加え、対米ドルや対新興国通貨などで前年同期に比べ為替レートが円高で推移したことなどにより、前年同期に比べ18億円悪化して51億円の営業損失となりました。」
円高が新興国向け二輪車等の減収とともにモーターサイクル&エンジン事業の営業損失拡大に実績として反映された。 - FY2021-Q1顕在化有価証券報告書
「営業損益は、減収に加え、対米ドルや対ユーロ、対新興国通貨などで前年同期に比べ為替レートが円高で推移したことなどにより、前年同期に比べ30億円悪化して59億円の営業損失となりました。」
円高がモーターサイクル&エンジン事業の営業損失拡大に実績として反映された。 - FY2020-Q3顕在化有価証券報告書
「営業損益は、増収があったものの、前年同期に比べ対ユーロや対米ドルを中心に為替レートが円高で推移したこと、およびタイバーツ高により製造コストが増加したことなどにより、前年同期に比べ44億円悪化して45億円の営業損失となりました。」
円高及びタイバーツ高による製造コスト増加が、モーターサイクル&エンジン事業の営業損失悪化として実績に反映された。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「国内経済は、設備投資の緩やかな増加や企業収益の改善などの影響を受けて緩やかに回復していますが、米中貿易摩擦の影響による企業業績の悪化が顕在化しつつあります。今後も、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策などによる更なる企業業績の悪化や為替相場の動向に対しては注視が必要です。」
米中貿易摩擦による企業業績悪化が顕在化しつつあることに加え、各国の経済政策による更なる企業業績悪化と為替相場の動向を注視対象として記載。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「国内経済は、設備投資の緩やかな増加や企業収益の改善などの影響を受け、緩やかに回復しています。今後も、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策などによる企業業績の悪化や為替相場の動向に対しては注視が必要です。」
為替相場だけでなく、各国の経済政策による企業業績悪化も注視対象として明示。 - FY2019-Q3再掲有価証券報告書
「国内経済は、設備投資の緩やかな増加や企業収益の改善などの影響を受け、緩やかに回復しています。今後も、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策などにより円高に振れる可能性もあることから、引き続き為替相場に対しては注視が必要です。」
各国の経済政策などによる円高の可能性と、為替相場への注視を継続記載。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「今後も、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策などにより円高に振れる可能性もあることから、引き続き為替相場に対しては注視が必要です。」
各国の経済政策などによる円高の可能性と、為替相場への注視を継続記載。 - FY2019-Q1後退有価証券報告書
「国内経済は、設備投資の緩やかな増加や企業収益の改善などの影響を受け、緩やかに回復しています。今後も、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策などにより円高に振れる可能性もあることから、引き続き為替相場に対しては注視が必要です。」
為替リスクについて、急激かつ大幅な変動という従来の表現から、各国の経済政策による円高の可能性へと記載範囲が絞られた。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「国内経済は、インバウンド需要の持ち直しや企業収益の改善などの影響を受け、緩やかに回復しています。今後も、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策や、朝鮮半島などにおける地政学リスクの高まりなどにより急激かつ大幅に為替が変動する可能性もあることから、引き続き為替相場に対しては十分な注視が必要です。」
各国の経済政策や朝鮮半島などの地政学リスクを背景とする急激かつ大幅な為替変動の可能性を継続記載。 - FY2018-Q2悪化有価証券報告書
「国内経済は、個人消費の緩やかな回復や、設備投資の持ち直し等の影響を受け、緩やかに回復しています。今後も、所得・雇用環境の着実な改善により、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策や、朝鮮半島等における地政学リスクの高まり等により急激かつ大幅に為替が変動する可能性もあることから、引き続き為替相場に対しては十分な注視が必要です。」
各国の経済政策や朝鮮半島等の地政学リスクを背景に、急激かつ大幅な為替変動の可能性を明示。 - FY2018-Q1対処有価証券報告書
「利益面に関しては、営業利益は航空宇宙事業、モーターサイクル&エンジン事業、船舶海洋事業などの減益により、全体で減益となりましたが、経常利益は為替差益などの影響で前年同期並みとなりました。」
前年同期の為替差損に対し当四半期は為替差益を計上し、為替要因による経常利益への悪影響は縮小。 - FY2017-Q3顕在化有価証券報告書
「連結受注高は、円高の影響や民間航空機向け分担製造品の減少などにより、前年同期に比べ361億円減少の1,488億円となりました。連結売上高は、防衛省向けが増加したものの、円高の影響などにより、前年同期に比べ124億円減収の2,381億円となりました。」
円高の影響が航空宇宙事業の受注高・売上高の減少要因として引き続き実績に反映された。 - FY2017-Q2顕在化有価証券報告書
「利益面については、船舶海洋事業の悪化や航空宇宙事業、ガスタービン・機械事業などの減益により営業利益は減益となり、経常損益及び親会社株主に帰属する四半期純損益は損失となりました。」
円高の影響を含む減益により、経常損益は17億円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損益は2億円の損失となった。為替差損も前年同期の45億円から107億円へ増加。 - FY2017-Q1顕在化有価証券報告書
「年初来の急速な円高により、輸出企業を中心とした企業業績の下振れ及びそれに伴う景況感の悪化が懸念されます。」
急速な円高に加え、為替差損が前年同期の276百万円から11,382百万円へ増加し、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益が減益となったと記載。 - FY2016初出有価証券報告書
「当連結会計年度における当社グループの連結売上高に占める海外向け売上高は58%であり、米国ドル、ユーロ等の外貨建取引が多く存在します。」
外貨建コスト比率の引上げ、為替予約等によるリスク軽減策も記載。