保護貿易・輸入規制による輸出制約
FY2018に初出。13回の記載のうち8回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2019-Q1。直近の記載はFY2026。
JFEホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2019年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より1年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。135社中106社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに74社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「また、海外の主要国・地域において大規模かつ包括的な関税が賦課されるような場合には、当該国・地域における当社グループの需要家においても事業戦略・運営の変更や生産・販売量の減少が発生することにより、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。」
従来の関税・輸入規制・貿易摩擦リスクに加え、大規模かつ包括的な関税が需要家の生産・販売量を通じて影響する波及リスクを明示した。 - 2026-05-08悪化決算説明資料
「米国をはじめ各国の保護主義的な政策の導入も進んでいる」
保護貿易・輸入規制に関するリスクについて、各国の保護主義的政策の導入が進んでいると記載した。 - FY2025悪化有価証券報告書
「更に、2024年度の国内および海外経済は、緩やかに持ち直しつつも、中国経済の停滞継続や人手不足の影響等もあり、一部に足踏みがみられました。加えて、物価上昇や、アメリカの通商政策による影響等により、先行きの不透明感が強まっております。」
従来の関税・アンチダンピング・セーフガード等に加え、米国通商政策の影響と大規模・包括的関税による需要家の生産・販売量減少リスクが明示された。 - FY2022悪化有価証券報告書
「また、2022年にウクライナにおいて発生したような国際的な紛争も、国内外の鋼材需給の動向の変化を通じて当社グループの鋼材の販売量や価格に影響を及ぼす可能性があります。」
輸入規制・貿易摩擦リスクに加え、国際紛争が鋼材需給、販売量、価格へ影響するリスクとして追加的に明示された。 - FY2020顕在化有価証券報告書
「鉄鋼事業においては、貿易摩擦に伴う販売数量の減少や海外市況の悪化により、売上収益は2兆6,813億円と前連結会計年度に比べ1,493億円(5.3%)の減収となりました。」
保護貿易・貿易摩擦による輸出環境リスクが、販売数量減少・海外市況悪化と鉄鋼事業5.3%減収として通期業績に現れた。 - FY2020-Q3顕在化有価証券報告書
「鉄鋼事業においては、貿易摩擦の影響に伴う販売数量の減少や海外市況の悪化により、売上収益については2兆58億円と前年同四半期連結累計期間に比べ1,427億円(6.6%)の減収となりました。」
保護主義・貿易摩擦に関する輸出環境リスクが、販売数量の減少と鉄鋼事業の6.6%減収として実際の業績に現れた。 - FY2020-Q2再掲有価証券報告書
「鉄鋼事業においては、貿易摩擦の影響に伴う販売数量の減少や海外市況の悪化により、売上収益については1兆3,531億円と前年同四半期連結累計期間に比べ494億円(3.5%)の減収となりました。」
保護主義的政策・貿易摩擦に関連する輸出環境リスクを再確認している。貿易摩擦の影響は販売数量減少と鉄鋼事業の減収として記載されている。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「海外経済は、米国を中心として総じて緩やかな回復基調となりましたが、保護主義的な政策による世界的な貿易摩擦の激化や、中国をはじめとする新興国経済の下振れリスク、英国のEU離脱問題の動向等により、先行きの不透明感は一層強まっております。」
保護主義的政策による世界的な貿易摩擦の激化と海外経済の不透明感の強まりが、輸出取引に関わる環境リスクとして再確認された。 - FY2019悪化有価証券報告書
「また、当社グループの輸出量が少ない米国、EU等においても、各種輸入規制が行われた結果、その市場から締め出された鋼材が当社の主要輸出エリアに還流することにより市場が影響を受け、結果として当社の販売量や価格に影響を及ぼす可能性があります。」
輸入規制による直接的な輸出制約に加え、米国・EU等からの鋼材還流による主要輸出エリアの需給悪化という波及リスクが明示された。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「保護主義的な政策による世界的な貿易摩擦の激化や、中国をはじめとする新興国経済の下振れリスク、地政学リスク等により、先行きの不透明感は強まっております。」
保護主義的政策による世界的な貿易摩擦の激化を含む海外事業環境の不透明感が強まったと記載している。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「保護主義的な政策による世界的な貿易摩擦の激化や、中国をはじめとする新興国経済の下振れリスク、地政学リスクの高まり等により、先行きは不透明な状況が続いています。」
保護主義的政策による貿易摩擦の激化を含む海外事業環境の不透明感を再確認している。 - FY2019-Q1悪化有価証券報告書
「保護主義的な政策による世界的な貿易摩擦の激化や、中国をはじめとする新興国経済の下振れリスク、地政学リスクの高まり等により、先行きは不透明な状況が続いています。」
保護主義的政策による貿易摩擦が「激化」しているとの環境認識が示され、輸出制約リスクが高まった。 - FY2018初出有価証券報告書
「JFEスチール㈱は、鋼材販売の44%(単独・金額ベース)を海外に輸出しております。主な輸出先としましては、タイ等のアセアン、中国、韓国向けとなっております。従いまして、国内およびアジアを初めとする世界経済の状況を背景とした鋼材需給の動向に加え、海外主要国において関税引き上げやアンチダンピング・セーフガード措置などの輸入規制が課せられた場合には当社グループの輸出取引が制約を受け、販売量および価格に影響を及ぼします。」
海外輸出比率44%を背景に、関税引き上げ、アンチダンピング、セーフガード措置などの輸入規制による販売量・価格への影響を新たなリスクとして明示した。