中国経済の減速・過剰生産能力・過剰債務
FY2016-Q2に初出。33回の記載のうち18回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2016。直近の記載は2026-05-13。
ニチリンがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2019年)より1年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。167社中124社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに66社。
- 2026-05-13再掲決算
「中国においては、不動産市場の低迷や米国の関税措置により対米輸出が減少した一方、米国以外への輸出も堅調に推移しており、政府主導の景気刺激策によるハイテク産業分野への投資が拡大し、景気の下支えとなりました。米中関係は緩和局面が続くものの、先行き不透明感は依然残っています。」
不動産市場低迷、対米輸出減少、不透明感を継続記載する一方、政府の景気刺激策やハイテク投資による下支えも記載している。 - FY2025再掲有価証券報告書
「中国においては、不動産市場の低迷や米国の関税措置により対米輸出が減少した一方、米国以外への輸出は堅調に推移しており、政府主導の景気刺激策によるハイテク産業分野への投資が拡大し、景気の下支えとなりました。10月の米中首脳会談では一部関税の引き下げやレアアースの輸出規制の一時停止など暫定的な合意が成立しましたが、依然貿易摩擦の再燃リスクが残るなど、先行きは不透明な状況が続いています。」
不動産市場低迷、対米輸出減少、米中貿易摩擦の再燃リスクが続く一方、政府の景気刺激策、ハイテク投資、米国以外への輸出が景気を下支えしたと説明している。 - FY2025-H1再掲有価証券報告書
「中国においては、不動産市場の低迷や米国の敵対的な関税政策により対米輸出が減少した一方、政府主導の景気刺激策によりハイテク産業分野への投資が拡大し、米国以外への輸出は堅調に推移し、景気の下支えとなりました。米中間の貿易問題の解決には、政治的な背景があるため、先行き不透明な状況が続いています。」
不動産市場低迷・対米輸出減少・米中貿易問題による不透明感が続く一方、政府の景気刺激策、ハイテク投資、米国以外への輸出が景気を下支えしていると説明している。 - FY2024-H1悪化有価証券報告書
「中国においては、国内では長引く不動産不況の影響と厳しい雇用環境を背景とした個人消費の低迷により、景気は減速へと向かいました。また、外需においては新興国向けを中心に輸出は増加しましたが、一方で欧米諸国でのサプライチェーンの見直しや追加関税措置による輸入制限の動きにより、今後さらなる景気の落ち込みが懸念されています。」
長引く不動産不況に加え、厳しい雇用環境による個人消費低迷を記載し、欧米のサプライチェーン見直し・追加関税によるさらなる景気悪化懸念を示している。 - FY2024-Q1悪化有価証券報告書
「中国においては、昨年から続く不動産不況の影響を受けた個人消費の落ち込みにより景気は低調に推移しました。加えて、欧米諸国との関係悪化に伴うサプライチェーンの見直しや追加関税措置により、さらなる景気の落ち込みが懸念されています。」
従来の不動産市場悪化や景気減速に加え、個人消費の落ち込み、欧米諸国との関係悪化、サプライチェーン見直し、追加関税措置が明示され、中国経済の減速懸念が具体化している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「中国においては、ゼロコロナ政策解除後の経済活動の正常化により経済回復が期待されましたが、不動産市場の悪化や欧米諸国の経済関係見直しによる先行き不透明感により景気は減速しました。現在、政府による内需喚起や金融緩和などの景気対策に注目が集まっています。」
ゼロコロナ政策解除後の回復期待に対し、不動産市場の悪化と欧米諸国との経済関係見直しにより中国景気が減速したと説明している。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「中国においては、ゼロコロナ政策解除後の経済活動の正常化により経済回復が期待されましたが、不動産市場の悪化や欧米諸国の経済関係見直しによる先行き不透明感により景気は減速しました。現在、政府による内需喚起や金融緩和などの景気対策に注目が集まっています。」
ゼロコロナ政策解除後の回復期待に対し、不動産市場の悪化と欧米諸国との経済関係見直しにより中国景気が減速したと記載しており、懸念が具体化している。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「中国においては、ゼロコロナ政策解除後の経済活動の正常化により経済回復が期待されましたが、不動産を始めとした耐久消費財の需要低迷や欧米諸国の経済関係見直しによる先行き不透明感により景気回復は鈍化しました。現在、政府による内需喚起や金融緩和などの景気対策に注目が集まっています。」
ゼロコロナ政策解除後の正常化への期待を記載する一方、不動産など耐久消費財の需要低迷と欧米諸国との経済関係見直しにより、中国の景気回復が鈍化したと説明している。 - FY2023-Q1再定義有価証券報告書
「中国においては、ゼロコロナ政策解除後の人流回復に伴い経済活動の正常化が進み、不動産業や輸出の低迷はあるものの、個人消費など内需を中心に緩やかな経済回復が見込まれています。一方、米国による中国への過度な経済的依存を見直す動き(選択的デカップリング)に伴う経済への影響が懸念されています。」
ゼロコロナ政策解除後の人流回復と内需中心の緩やかな回復見通しへ記述が変化する一方、不動産業・輸出の低迷と選択的デカップリングが新たな懸念として示されている。 - FY2022悪化有価証券報告書
「中国においては、ゼロコロナ政策によるロックダウンや厳しい行動制限により、個人消費は低迷し、生産活動も制限され、不動産価格の低迷や電力不足も加わり景気は減速しました。また、12月ではゼロコロナ政策が突如解除されたことで感染が急拡大し、景気は再び不透明なものとなりました。」
ゼロコロナ政策によるロックダウン・行動制限に、不動産価格低迷と電力不足が加わり、中国景気の減速を記載している。12月の政策急転換後の感染急拡大による再度の不透明化も示された。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「中国においては、上海市のロックダウンが2か月にわたるなどゼロコロナ政策の影響を受け、個人消費の低迷、生産活動の停止、また不動産投資の抑制と電力不足の深刻化も加わり景気は減速しました。6月に大規模なロックダウンは解除されたものの、引き続き中国から供給される製品・部品が及ぼすサプライチェーンへの影響が懸念されています。」
上海ロックダウン解除後の顧客生産回復を記載する一方、ゼロコロナ政策による消費低迷・生産停止、不動産投資抑制に加えて電力不足の深刻化が示され、中国景気と供給網への懸念が続いている。 - FY2022-Q2悪化有価証券報告書
「中国においては、上海市のロックダウンが2か月にわたるなどゼロコロナ政策が継続される中、個人消費の低迷、生産活動の停止、また不動産投資の抑制により景気は減速しました。6月に大規模なロックダウンは解除されたものの、引き続き中国から供給される製品・部品が及ぼすサプライチェーンへの影響が懸念されています。」
上海ロックダウンが2か月に及び、消費低迷、生産停止、不動産投資抑制による景気減速と、製品・部品供給への世界的な波及懸念が具体化している。 - FY2022-Q1悪化有価証券報告書
「中国においては、ゼロコロナ政策が継続される中、オミクロン株が感染拡大し一部の都市で厳格な行動制限が実施されたことから、個人消費の低迷、生産活動の停止、また不動産投資の抑制により景気は減速しました。さらに、3月からは上海市でも大規模なロックダウンが実施されており、今後、中国から供給される製品・部品不足の影響が世界に波及することが懸念されています。」
中国ではゼロコロナ政策とオミクロン株の拡大により、個人消費低迷、生産停止、不動産投資抑制、景気減速が記載され、上海市の大規模ロックダウンと製品・部品不足の世界波及懸念が加わった。 - FY2021-Q3悪化有価証券報告書
「中国においては、年初から新型コロナに対し政府による強力な感染対策とワクチン接種の加速により、経済活動の正常化が進みました。また、世界的なリモート需要を背景にハイテク産業で生産活動が活発化し、輸出も堅調に推移しました。一方で、原材料の高騰や深刻な電力不足、不動産投資への警戒感が重なり、経済回復の停滞が懸念されています。また、人権問題を理由とした欧米諸国による中国デカップリングの動きが増加しつつあり、今後の政策運営が注視されています。」
経済活動の正常化や輸出の堅調さを記載する一方、原材料高、深刻な電力不足、不動産投資への警戒、欧米諸国によるデカップリングの動きが新たな懸念として加わっている。 - FY2021-Q2対処有価証券報告書
「中国においては、政府による新型コロナに対する強力な措置により中国経済は安定した成長が続く中、新エネルギー車市場の拡大など乗用車の販売は好調に推移しました。半導体不足の影響はありましたが、顧客にて大規模な生産停止が実施された前年に比べ業績は大幅に改善し、売上高は5,736百万円(前年同四半期3,990百万円)、営業利益は826百万円(前年同四半期は営業損失154百万円)となりました。」
中国経済の安定成長、乗用車販売の好調、顧客の大規模生産停止からの回復により、売上高が増加し営業損失から営業利益へ改善したと記載している。 - FY2021-Q1対処有価証券報告書
「新型コロナ対策では厳格な措置が取られていることで、中国経済は安定した成長が続いており、顧客が生産を一時停止した前年に比べ業績は大幅に改善し、売上高は2,839百万円(前年同四半期1,582百万円)、営業利益は401百万円(前年同四半期は営業損失109百万円)となりました。」
中国経済の安定成長と顧客生産の回復により、売上高が増加し、営業損失から営業利益へ改善したと記載している。 - FY2020対処有価証券報告書
「中国においては、年初から新型コロナの感染が国内全域に拡大し、政府主導にて市民の移動制限、工場の生産停止や店舗の営業停止を実施したことで、経済活動は大きく制限されました。4月以降、新規感染者は大幅に減少し経済活動が再開されており、輸出はテレワークや5G需要の高まりもありコロナ前を超える水準まで拡大しました。また、自動車販売についても、政府による補助金やナンバープレート規制の緩和があり急回復しました。」
年初の感染拡大による経済活動制限を記載する一方、4月以降の経済再開、輸出拡大、自動車販売の急回復を通期で確認している。 - FY2020-Q3再掲有価証券報告書
「中国においては、年初から新型コロナの感染が国内全域に拡大し、政府主導にて市民の移動制限、工場の生産停止や店舗の営業停止を実施したことで、経済活動は大きく制限されました。4月以降、新規感染者は大幅に減少し経済活動が再開されており、自動車販売については、政府による補助金やナンバープレート規制の緩和もあり急回復しております。」
中国では新型コロナによる経済活動制限が発生した一方、4月以降の経済活動再開と自動車販売の急回復が引き続き記載されている。 - FY2020-Q2対処有価証券報告書
「中国においては、年初から新型コロナの感染が国内全域に拡大し、政府主導にて市民の移動制限、工場の生産停止や店舗の営業停止を実施したことで、経済活動は大きく制限されました。3月中旬以降、新規感染者は大幅に減少し経済活動が再開されており、自動車販売については、政府による補助金や、ナンバープレート規制の緩和もあり急回復しております。」
中国では感染拡大により経済活動が大きく制限されたものの、3月中旬以降は経済活動が再開し、自動車販売が急回復したと記載している。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「中国においては、年初から新型コロナの感染が国内全域に拡大し、政府主導にて市民の移動制限、工場の生産停止や店舗の営業停止をしたことで、経済活動は大きく制限を受け3月末でようやく最悪期を脱したように思われます。そのため、2~3月は内外需とも急激に減速しており、更に今後も世界経済の減速により輸出は大きく減少する見込みとなっています。」
中国では感染拡大に伴う移動制限・工場停止・店舗休業により経済活動が大きく制限され、2~3月の内外需が急減速し、輸出減少も見込まれる状況となった。 - FY2019悪化有価証券報告書
「中国においては、輸出は関税の引き上げを行った米国向けで大幅に縮小したほか、他地域でも景気の停滞を背景に横ばいで推移しており、国内景気は製造業を中心に減速、内需も減少しつつあり、政府による内需刺激策の効果が期待されております。」
米国向け輸出の大幅縮小に加え、他地域向け輸出の横ばい、製造業の減速、内需減少を通期で記載している。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「中国においては、輸出は関税の引き上げを行った米国向けで大幅に縮小したほか、世界的な景気の減速により、米国以外向けでも低迷しており、国内景気は製造業を中心に減速、内需も減少しつつあり、政府による大型の内需刺激策の効果が期待されています。」
米国向け輸出の大幅縮小に加えて米国以外向け輸出も低迷し、製造業中心の景気減速と内需減少が続いている。中国の景気減速懸念がさらに具体化している。 - FY2019-Q2悪化有価証券報告書
「中国においては、輸出は関税の引き上げを行った米国向けで大幅に縮小したほか、世界的な景気の減速より、米国以外向けでも低迷しており、国内景気は製造業を中心に減速、内需も減少しつつあり、3月に全国人民代表大会で発表された大型の内需刺激策の効果が期待されています。」
米国向け輸出の大幅縮小に加え、米国以外向け輸出も低迷し、製造業中心の景気減速と内需減少が記載されている。中国セグメントでも売上高は5,287百万円、営業利益は569百万円となり、前年同期を下回った。 - FY2019-Q1悪化有価証券報告書
「中国においては、輸出は関税の引き上げを行った米国向けで大幅に縮小したほか、世界経済に停滞感がみられるなか、米国以外向けでも増勢が鈍っており、国内景気は製造業を中心に減速、内需も減少しつつあり、3月に全国人民代表大会で発表された大型の内需刺激策の効果が期待されています。」
米中貿易摩擦による米国向け輸出の大幅縮小に加え、米国以外向け輸出の鈍化、製造業の減速、内需減少が記載され、中国経済の減速懸念が一段と具体化している。 - FY2018-Q3悪化有価証券報告書
「中国においては、良好な雇用・所得環境を背景に続いてきた個人消費の回復にも陰りが見え、対米貿易環境の悪化により製造業では生産、投資を抑制する動きが出始めております。今後は、政府による景気刺激策の拡大が予想されるものの、米中貿易摩擦の激化とともに経済の減速が懸念されております。」
中国の個人消費回復に陰りが見え、対米貿易環境の悪化により製造業の生産・投資抑制が始まったと記載している。米中貿易摩擦の激化と経済減速への懸念が、従来より具体化している。 - FY2018-Q2再掲有価証券報告書
「中国においては、製品輸出が底入れし国内の在庫調整も進展、また、ハイテク製造業の育成をねらいとした政策の寄与もあり、足元の景気は持ち直しつつあります。一方、環境規制の強化や投資の過熱を懸念した政府による金融市場の引き締めによる景気の冷え込みや米国との貿易摩擦による影響が懸念されております。」
中国景気の持ち直しと政策効果を記載する一方、環境規制、金融引き締め、米国との貿易摩擦による景気冷え込みの懸念を引き続き示している。 - FY2018-Q1悪化有価証券報告書
「中国においては、製品輸出が底入れし国内の在庫調整も進展、また、政府によるインフラ投資効果もあり、足元の景気は持ち直しつつあります。一方、環境規制の強化や投資の過熱を懸念した政府による金融市場の引き締めによる景気の冷え込みや米国との貿易摩擦による影響が懸念されております。」
中国景気の持ち直しを記載する一方、環境規制、金融市場の引き締めに加えて、米国との貿易摩擦による影響を新たに具体的な懸念として記載している。 - FY2017-Q3再掲有価証券報告書
「中国においては、製品輸出が底入れし国内の在庫調整も進展、また、政府によるインフラ投資効果もあり、足元の景気は持ち直しつつあります。一方、環境規制の強化や投資の過熱を懸念した政府による金融市場の引き締めによる景気の冷え込みが懸念されております。」
中国景気の持ち直しを記載する一方、環境規制の強化と投資過熱を受けた金融市場の引き締めによる景気冷え込みを懸念している。 - FY2017-Q2再掲有価証券報告書
「中国においては、製品輸出が底入れし国内の在庫調整も進展、また、政府によるインフラ投資効果もあり、足元の景気は持ち直しつつあります。一方、投資の過熱を懸念した政府による金融市場の引き締めによる景気の冷え込みが懸念されております。」
中国景気の持ち直しを記載する一方、投資過熱を受けた金融市場の引き締めによる景気冷え込みを懸念している。従来の中国景気リスクの範囲内で、記述が継続している。 - FY2017-Q1再定義有価証券報告書
「中国では、製品輸出が底入れし国内の在庫調整も進展していることから、足元の景気は持ち直しつつあります。一方、最近では不動産投資の過熱やシャドーバンキング問題が報道されており、再びバブル懸念が強まっています。」
中国の景気減速・過剰生産能力・過剰債務という従来の説明から、製品輸出の底入れと在庫調整による景気持ち直しへ記述が変化した。一方で、不動産投資の過熱やシャドーバンキングによるバブル懸念が新たに示されている。 - FY2016悪化有価証券報告書
「中国では、製造業の設備投資、製品輸出等が減速する中、過剰生産能力や過剰債務の問題が顕在化しつつあり、政府による景気刺激策が実施されていますが、効果は限定的なものとなっております。さらに、米国新政権の保護貿易政策は中国にとってリスク要因となることが予想され、輸出の下振れが懸念されております。」
従来の景気減速、過剰生産能力・過剰債務に加え、米国新政権の保護貿易政策による中国輸出の下振れ懸念が追加され、リスクの範囲が広がっている。 - FY2016-Q3再掲有価証券報告書
「中国では、製造業の設備投資、製品輸出等が減速する中、過剰生産能力や過剰債務の問題が顕在化しつつあり、政府による景気刺激策が実施されていますが、効果は限定的なものとなっております。」
中国の景気減速、過剰生産能力・過剰債務、政策効果の限定性を引き続き記載している。小型車減税やSUV需要による自動車販売の下支えも併記されているが、リスクの説明自体に重要な変更はない。 - FY2016-Q2初出有価証券報告書
「中国では、製造業の設備投資、製品輸出等が減速する中、過剰生産能力や過剰債務の問題が顕在化しつつあり、政府による財政刺激策や政策金利の引き下げが実施されていますが、効果は限定的なものとなっております。」
中国の景気減速に加え、過剰生産能力・過剰債務が顕在化しつつあり、政策効果も限定的と説明している。