海外展開と需要業界の景気・地政学リスク
FY2016に初出。33回の記載のうち18回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017-Q1。直近の記載はFY2026。
ADEKAがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2019年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。94社中47社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに27社。
- FY2026顕在化有価証券報告書
「地政学リスクに関しては、イランと米国・イスラエルとの紛争が発生しており、それによりUAEにある連結子会社の生産・販売に影響が生じています。」
中東情勢について、従来の可能性の記載から、イランと米国・イスラエルとの紛争によりUAE子会社の生産・販売へ実際に影響が生じているとの記載に進んだ。 - 2026-05-14悪化決算
「中東情勢の緊迫化を受け、現時点では一部の原材料に逼迫が生じているものの、当面は供給体制を維持できる見込みです。一方、今後の動向によっては、原材料や包装材料価格の上昇やサプライチェーンの混乱などが生じる可能性があります。」
中東情勢に関連し、一部原材料の逼迫が発生していることと、価格上昇・サプライチェーン混乱の可能性を記載している。 - FY2026-H1再掲有価証券報告書
「当中間連結会計期間(2025年4月1日から同年9月30日)における世界経済は、欧州ではインフレ鈍化により個人消費が持ち直したものの、中国経済の減速や米国の関税政策の影響により依然として予断を許さない状況が続きました。」
中国経済の減速と米国の関税政策による海外経済・需要環境への不確実性を引き続き記載している。事業等のリスクについては重要な変更や新たな重要リスクはないとしている。 - FY2025悪化有価証券報告書
「さらにイスラエル・パレスチナ地域における紛争は、今後の紛争の動向によっては中東地域の顧客との取引に大きな影響が発生する可能性があります。これらの他、米国の関税政策により当連結グループが事業展開する業界の市場動向に影響を及ぼす事象が発生した場合、当連結グループの経営成績に悪影響を与える可能性があります。」
従来のウクライナ情勢、中東情勢、中国経済減速、台湾有事に加え、イスラエル・パレスチナ紛争と米国関税政策を海外事業・需要業界の新たな不確実要因として明示した。 - FY2025-H1再掲有価証券報告書
「当中間連結会計期間(2024年4月1日から同年9月30日)における世界経済は、中国経済の減速や緊迫化した中東情勢の影響が懸念されましたが、アジア新興国や欧米での景気持ち直しもあり、緩やかに回復しました。」
中国経済の減速や緊迫化した中東情勢への懸念を記載する一方、アジア新興国・欧米の景気持ち直しによる緩やかな回復も記載している。事業等のリスクについて重要な変更や新たな重要リスクはないとしている。 - FY2024悪化有価証券報告書
「また、台湾情勢は緊迫化しており、台湾有事リスクが懸念されています。当連結グループは、台湾に複数の生産・販売拠点を有しており、万一、台湾で有事が発生した場合、従業員の生命・身体への危険、台湾封鎖に伴う供給網の寸断、対中金融制裁による決済の滞りや、サイバー攻撃による情報流出・事業中断など、様々な影響が想定されます。」
従来のウクライナ、中東、米中対立等に加え、台湾有事について、複数の生産・販売拠点を持つことを踏まえた供給網、決済、サイバー攻撃、従業員安全への影響を具体的に記載している。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日から同年12月31日)における世界経済は、低い成長率に留まり、緊張が続くウクライナ・中東情勢や各国の金融政策が実態経済に及ぼす影響、さらには中国経済の減速が不安視され、先行き不透明な状況が続きました。」
従来のウクライナ情勢、金融引き締め、中国経済減速への懸念に加え、中東情勢を新たな不透明要因として明示し、世界経済の低成長と先行き不透明感の継続を記載している。 - FY2024-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日から同年9月30日)における世界経済は、低成長ながらも回復が続きましたが、ウクライナ情勢に伴う資源・エネルギー価格の高騰やインフレ抑制を目的とした世界的な金融引き締めの影響、さらには中国経済の減速が懸念され、先行き不透明な状況で推移しました。」
ウクライナ情勢、資源・エネルギー価格高騰、世界的な金融引き締め、中国経済減速による先行き不透明感を引き続き記載している。 - FY2024-Q1再掲有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日から同年6月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、社会経済活動の回復が進みましたが、ウクライナ情勢の緊迫化や、世界的なインフレ進行と欧米各国の金融引き締めが経済にもたらす影響が懸念され、景気回復のペースが鈍化しました。」
行動制限緩和による回復を記載する一方、ウクライナ情勢、世界的インフレ、欧米の金融引き締めによる景気回復鈍化への懸念を引き続き示している。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「ウクライナ情勢等を背景とした原燃料価格の高騰に加え、世界的なインフレ進行や各国の金融引き締めにより、景気回復のペースが鈍化しました。」
世界経済について、ウクライナ情勢、原燃料価格高騰、世界的インフレ、金融引き締めにより景気回復ペースが鈍化したと記載している。自動車、ICT・家電、食品など主要対象分野でも需要の弱さが示されている。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間(2022年4月1日から同年6月30日)における世界経済は、経済社会活動の正常化が進むなかで緩やかな回復基調が持続しましたが、ウクライナ情勢の悪化、中国でのロックダウン及び原燃料価格の高騰に加え、主要国でのインフレ進行等から、先行きに対する不透明感が増す状況となりました。」
事業等のリスク欄では重要な変更なしとしている一方、業績分析ではウクライナ情勢、中国のロックダウン、原燃料価格高騰、主要国のインフレ進行により先行き不透明感が増したと記載している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「地政学的リスクに関しては、2022年2月下旬に発生したロシアによるウクライナ侵攻が当連結グループの事業に与える影響やリスクについて、幅広く情報を集め、リスクマネジメント委員会で議論を行い、グループ間で情報を共有しています。当連結グループは、ロシア・ウクライナに生産・販売拠点を有しておらず、直接的な影響は少ないものと認識していますが、両国の軍事的対立が激化・長期化した場合、原燃料価格の高止まりや物流停滞、世界的なインフレの加速といった間接的なリスクが顕在化し、業績に影響を及ぼす可能性があります。」
ウクライナ侵攻を新たな地政学要因として明示し、直接影響は少ないとの認識を示す一方、原燃料価格高止まり、物流停滞、インフレ加速という間接リスクを挙げている。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から同年12月31日)における世界経済は、新型コロナウイルスの防疫対策と経済活動の両立が進み、緩やかな回復が続きましたが、オミクロン株による感染再拡大や物流混乱、部材不足による影響が懸念され、先行き不透明な状況で推移しました。」
経済回復が進む一方、オミクロン株、物流混乱、部材不足が新たな懸念要因として挙げられ、海外経済・需要業界の不透明感が続いている。 - FY2022-Q2悪化有価証券報告書
「一方で、変異ウイルスによる感染再拡大の懸念や中国の電力不足、資源価格の高騰による景気の下振れリスクが高まるなど、先行き不透明な状況で推移しました。」
既存の感染症・資源価格リスクに加え、中国の電力不足を挙げ、景気下振れリスクと先行き不透明感が高まったと記載している。 - FY2022-Q1悪化有価証券報告書
「一方で、変異ウイルスによる感染再拡大や資源価格の高騰による景気の下振れリスクが高まるなど、先行き不透明な状況で推移しました。」
変異ウイルスによる感染再拡大と資源価格高騰が景気下振れリスクとして加わり、外部環境の不透明感が強まった。 - FY2021悪化有価証券報告書
「当社グループの主要対象分野である自動車関連分野は、半導体不足の長期化による減産の影響が強く懸念されますが、通期では中国や米国を中心に生産台数の回復を見込んでいます。」
自動車関連分野について、半導体不足の長期化による減産リスクが新たに強く懸念される要因として明示された。 - FY2021-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間(2020年4月1日から同年12月31日)における世界経済は、9月頃から経済活動が段階的に再開し持ち直しの動きが見られましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の勢いは衰えておらず、また米中対立の激化やバイデン新政権の政権運営への懸念もあり、先行き不透明な状況が続きました。」
経済活動の持ち直しを認めつつ、新型コロナウイルス感染症、米中対立、米国新政権への懸念による先行き不透明感を引き続き記載している。 - FY2021-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間(2020年4月1日から同年9月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が続くなかで経済活動が停滞し大きく減速しました。国内は、経済活動が段階的に再開するなかで個人消費や生産、輸出に持ち直しの動きが見られましたが、企業収益の大幅な減少が続くなど依然として厳しい状況で推移しました。」
新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済の減速と、国内の企業収益減少が続く厳しい環境を記載している。前四半期からリスクの方向性に大きな変更はない。 - FY2021-Q1悪化有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間(2020年4月1日から同年6月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により急速かつ大幅に悪化しました。国内経済は、4月の緊急事態宣言による外出自粛などの影響もあり、個人消費や企業活動が著しく停滞し厳しい状況で推移しました。」
新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により世界経済が急速かつ大幅に悪化し、国内でも個人消費や企業活動が著しく停滞したと記載している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、その終息時期が不透明ななか、国内外経済への深刻な影響は避けられず、当社グループを取り巻く経営環境も大変厳しくなるものと見込んでいます。」
海外展開、需要業界、世界経済に関するリスクについて、新型コロナウイルス感染症により国内外経済への深刻な影響と先行き不透明感が拡大したと記載している。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題の動向や中国経済の先行きへの懸念が高まり、減速基調で推移しました。国内は、企業収益や雇用環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しましたが、不安定な海外情勢や消費税増税後の消費動向が景気の下振れリスクとして懸念され、依然として先行き不透明な状況が続きました。」
米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題、中国経済への懸念などにより世界経済が減速基調となり、海外情勢や国内消費動向による下振れリスクを記載している。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「当社グループ事業の主要対象分野である自動車関連分野は、国内での自動車販売が堅調でしたが、中国、米国、欧州など主要市場での販売が低迷し、全体としては前年同期を下回りました。IT・デジタル家電分野は、スマートフォンの販売低迷に加え、液晶ディスプレイ関連の一部で生産調整の動きが出始めるなど、厳しい状況が続きました。」
自動車では中国・米国・欧州の主要市場、IT・デジタル家電ではスマートフォンと液晶関連で需要低迷や生産調整が記載され、影響範囲が広がっている。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「当社グループ事業の主要対象分野である自動車関連分野は、国内での自動車販売が堅調でしたが、中国、米国、欧州など主要市場での販売が低迷し、全体としては減速基調で推移しました。IT・デジタル家電分野は、スマートフォンの販売が買い替えサイクルの長期化等により低迷しました。製パン・製菓関連分野は、国内での節約志向の高まりにより消費が低迷し、さらに食品ロスの削減や人手不足等への対応が急がれる状況となりました。」
自動車の中国・米国・欧州主要市場、スマートフォン、製パン・製菓関連で需要低迷を記載し、海外市場および需要業界の環境悪化の範囲が広がっている。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「当社グループ事業の主要対象分野である自動車関連分野は、欧米及び国内市場での自動車販売が堅調に推移しましたが、中国市場では減税廃止等に伴う消費の低迷により販売が減少し、全体としては前第3四半期連結累計期間を下回りました。」
中国市場では減税廃止等に伴う消費低迷により自動車販売が減少し、主要対象分野全体が前年同期を下回ったと記載している。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間における世界経済は、安定した成長が続く一方で、米中貿易摩擦の影響や欧州の政治情勢、中東及びアジア地域における地政学リスクへの警戒感が高まるなど、先行き不透明な状況が続きました。」
米中貿易摩擦、欧州の政治情勢、中東・アジアの地政学リスクによる先行き不透明感を引き続き記載している。 - FY2019-Q1悪化有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間における世界経済は、底堅い成長が続く一方で、米国の通商政策により世界的な貿易摩擦の拡大が懸念されるなど、先行き不透明感が強まりました。」
事業等のリスクについて重要な変更及び新たに発生した重要なリスクはないとしつつ、米国の通商政策による世界的な貿易摩擦拡大への懸念と先行き不透明感の強まりを記載している。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間における世界経済は、先進国を中心に拡大基調を維持しましたが、不安定な政治動向や北朝鮮情勢を巡る地政学リスクの高まりなどにより、依然として先行き不透明な状況が続きました。」
事業等のリスクについて重要な変更及び新たな重要リスクはないとしつつ、不安定な政治動向や北朝鮮情勢を巡る地政学リスク、先行き不透明感を記載している。 - FY2018-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間における世界経済は、先進国を中心に緩やかな回復基調で推移しましたが、欧米の政治・政策動向への懸念や北朝鮮情勢を巡る地政学リスクの高まりなどにより、依然として先行き不透明な状況が続きました。」
事業等のリスク欄では重要な変更及び新たな重要リスクはないとしている。本文では欧米の政治・政策動向への懸念や北朝鮮情勢を巡る地政学リスク、米国・中国市場の勢いの弱さを記載している。 - FY2018-Q1再掲有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間において、事業等のリスクについての重要な変更及び新たに発生した重要なリスクはありません。」
事業等のリスクについて重要な変更や新たな重要リスクはないと明記している。本文では米国の政策運営、欧州の政局、米国・中国市場の成長鈍化などによる先行き不透明感を記載している。 - FY2017-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間において、事業等のリスクについての重要な変更及び新たに発生した重要なリスクはありません。」
事業等のリスクについて重要な変更や新たな重要リスクはないと明記している。本文では英国のEU離脱、米国大統領選挙、中国・新興国の成長鈍化、為替変動などにより先行き不透明な状況が続いたと記載している。 - FY2017-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間において、事業等のリスクについての重要な変更及び新たに発生した重要なリスクはありません。」
事業等のリスクについて重要な変更や新たな重要リスクはないと明記している。本文では中国・新興国の成長鈍化、英国のEU離脱、円高などによる景気下振れリスクと不透明感を引き続き記載している。 - FY2017-Q1悪化有価証券報告書
「国内は、雇用環境の着実な改善を背景に底堅く推移しましたが、急激な円高の進行や世界経済の下振れリスク等が懸念され、予断を許さない状況が続いています。中国及び新興国の成長鈍化や英国のEU離脱問題等により、景気の下振れリスクが高まり、先行きの不透明感が一層強まりました。」
中国・新興国の成長鈍化、英国のEU離脱問題、急激な円高などにより、景気の下振れリスクと先行き不透明感が高まったと記載している。 - FY2016初出有価証券報告書
「当連結グループは、国内のみならず、海外に多数の生産・販売拠点を有しており、当連結グループが製品を販売する国、または地域の経済状況、地政学的リスク等の影響を受けます。」
中国をはじめとする新興国経済の減速や、海外の生産・販売拠点が所在する地域の経済・地政学情勢をリスクとしている。