不採算プロジェクトと仕様変更による損益悪化
FY2016に初出。39回の記載のうち16回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2019-Q3。直近の記載は2026-08-05。
キューブシステムがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2019年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より3年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2017年。31社中9社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに14社。
- FY2026顕在化有価証券報告書
「大規模案件において体制構築および生産性の面が追い付かず不採算となったものの、プライム向け事業では高収益化を実現しました。」
大規模案件で体制構築・生産性が追い付かず、不採算化が実際に発生したと記載している。受注損失引当金も前期の29百万円から180百万円へ増加し、不採算プロジェクトの影響が大きく数値化された。 - FY2026-H1対処有価証券報告書
「受注損失引当金 29 16」
受注損失引当金は前連結会計年度末の29百万円から当中間期末の16百万円へ減少し、不採算プロジェクトに係る影響額が低下している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「売上原価に含まれている受注損失引当金繰入額 29百万円」
受注損失引当金繰入額は前年度の10百万円から29百万円へ増加した。不採算プロジェクトの影響が通期実績として拡大している。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「しかしながら、当初見込んでいた高収益案件が減少したことに加えて、不採算の案件が発生や人事制度の改定による社員処遇の向上およびインセンティブ・プランの導入、新入社員の採用人数の増加等により人件費は12%上昇しました。」
不採算案件が実際に発生したと記載され、従来からの不採算プロジェクトリスクが当中間期の業績要因として具体化している。なお、受注損失引当金は前年度末の10百万円から4百万円へ減少している。 - FY2024悪化有価証券報告書
「受注損失引当金繰入額 10,320千円」
受注損失引当金が前年度の2,291千円から10,320千円へ増加し、不採算プロジェクトに係る影響が通期実績として拡大している。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「受注損失引当金 2,291 19,431」
受注損失引当金が前連結会計年度末の2,291千円から当第3四半期末の19,431千円へ大幅に増加した。損失が見込まれる受注契約に係る不採算プロジェクトの影響が再び拡大している。仕掛品に係る相殺表示額も9,301千円となっている。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「受注損失引当金 2,291 3,494」
受注損失引当金が前連結会計年度末の2,291千円から当第2四半期末の3,494千円へ増加し、不採算プロジェクトに係る影響額が拡大している。 - FY2024-Q1対処有価証券報告書
「受注損失引当金 2,291 219」
受注損失引当金は前連結会計年度末の2,291千円から当第1四半期末の219千円へ減少し、不採算プロジェクトに係る影響額が低下した。 - FY2023対処有価証券報告書
「売上原価に含まれている受注損失引当金繰入額 2,291千円」
受注損失引当金繰入額は前年度の3,382千円から2,291千円へ減少した。不採算プロジェクトのリスクは残るが、通期の影響額は低下している。 - FY2023-Q3対処有価証券報告書
「受注損失引当金 3,382 -」
受注損失引当金は前連結会計年度末の3,382千円から当第3四半期末にはゼロとなり、不採算プロジェクトに係る影響額が低下した。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「受注損失引当金 3,382 4,287」
受注損失引当金が前連結会計年度末の3,382千円から当第2四半期末の4,287千円へ増加した。不採算プロジェクトに係る影響が数値化され、前年度末比で拡大している。 - FY2023-Q1対処有価証券報告書
「受注損失引当金 3,382 964」
受注損失引当金は前連結会計年度末の3,382千円から当第1四半期末の964千円へ減少した。仕掛品に係る相殺表示額も35千円であり、不採算プロジェクトの影響額は低下している。なお、損失が見込まれる受注契約自体は残っている。いずれも数値化され、リスクは実際に発生している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「受注損失引当金繰入額 3,382千円」
受注損失引当金繰入額3,382千円を計上し、前年度に残高・繰入れがなかった不採算プロジェクトの影響が通期で再び具体化している。 - FY2022-Q3対処有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。前連結会計年度(2021年3月31日) 当第3四半期連結会計期間(2021年12月31日) 仕掛品に係るもの - 57千円」
受注損失引当金は残存しているが、貸借対照表上の残高は前四半期末の2,633千円から当四半期末の1,991千円へ低下し、相殺表示額も57千円となった。不採算プロジェクトのリスクは継続しているものの、影響額は低下している。 - FY2022-Q2悪化有価証券報告書
「受注損失引当金 - 2,633」
受注損失引当金が前連結会計年度末のゼロから2,633千円となり、前四半期末の2,587千円からも増加した。不採算プロジェクトの影響が再び数値化され、わずかに拡大している。 - FY2022-Q1悪化有価証券報告書
「受注損失引当金 - 2,587」
受注損失引当金が前連結会計年度末のゼロから当第1四半期末の2,587千円へ増加し、不採算プロジェクトに係る影響が再び数値化されている。 - FY2021対処有価証券報告書
「その対策として、システム開発会議において工程ごとのレビューを徹底することでプロジェクトに内包するリスクの早期共有や見える化を図るとともに、各プロジェクトに対するモニタリング機能の強化による品質向上、さらにDX事業を筆頭とし契約形態を準委任契約へ変更することでリスクコントロールしてまいります。」
システム開発会議による工程レビュー、プロジェクトのモニタリング強化、DX事業等での準委任契約への変更を不採算・品質リスクへの対策として明示した。受注損失引当金は当期末にゼロとなった。 - FY2021-Q3対処有価証券報告書
「受注損失引当金 2,648 522」
受注損失引当金は前連結会計年度末の2,648千円から当第3四半期末の522千円へ減少し、不採算プロジェクトに係る影響額が低下した。 - FY2021-Q2対処有価証券報告書
「受注損失引当金 2,648 737」
受注損失引当金は前連結会計年度末の2,648千円から当第2四半期末の737千円へ減少し、不採算プロジェクトに係る影響額が低下した。 - FY2021-Q1悪化有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。仕掛品に係るもの ― 897千円」
損失が見込まれる受注契約に係る仕掛品の受注損失引当金相殺額が、前連結会計年度末のゼロから897千円へ増加し、不採算プロジェクトの影響が再び数値化されている。一方、業績説明では不採算案件の解消による利益改善も記載している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「今後、DX事業の推進により顧客から要求されるシステムの高難度化が進み、品質の確保が困難な局面は増加傾向にあると考えられます。また、顧客との認識相違や当社の技術力・マネジメント不足による品質不良が発生した場合、2020年4月に施行された民法改正での契約不適合期間の延長による長期の修補責任や、売上の減額請求を行われる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。」
受注損失引当金の相殺額は当期末にゼロとなった一方、DX推進に伴うシステム高難度化、品質不良時の長期修補責任・売上減額請求という新たな影響範囲を明示しており、品質リスクの説明は拡大している。 - FY2020-Q2対処有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。前連結会計年度(2019年3月31日) 当第2四半期連結会計期間(2019年9月30日) 仕掛品に係るもの 71,989千円 20,675千円」
損失が見込まれる受注契約に係る仕掛品の受注損失引当金相殺額は、前連結会計年度末の71,989千円から20,675千円へ減少した。不採算プロジェクトのリスクは残るが、影響額は低下している。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「一部のプロジェクトにおいて採算が悪化したため、営業利益は100百万円(同8.8%減)、経常利益は107百万円(同19.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は50百万円(同34.2%減)と推移いたしました。」
一部プロジェクトの採算悪化が実際の減益要因として記載された。損失が見込まれる受注契約に係る仕掛品の受注損失引当金相殺額も、前連結会計年度末の71,989千円から85,910千円へ増加している。 - FY2019悪化有価証券報告書
「仕掛品に係るもの - 71,989千円」
損失が見込まれる受注契約に係る仕掛品の受注損失引当金相殺額が、前連結会計年度末のゼロから71,989千円へ増加した。売上原価に含まれる受注損失引当金繰入額も148千円から12,530千円へ増加しており、不採算プロジェクトの影響が拡大している。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。前連結会計年度(2018年3月31日) 当第3四半期連結会計期間(2018年12月31日) 仕掛品に係るもの ― 32,119千円」
損失が見込まれる受注契約に係る仕掛品の受注損失引当金相殺額が32,119千円となり、前連結会計年度末のゼロから増加した。不採算プロジェクトに関するリスクの影響が再び大きく数値化されている。 - FY2019-Q2対処有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。前連結会計年度(平成30年3月31日) 当第2四半期連結会計期間(平成30年9月30日) 仕掛品に係るもの ― 73千円」
損失が見込まれる受注契約に係る受注損失引当金の相殺表示は継続しているが、仕掛品に係る金額は前四半期末の699千円から73千円へ減少した。リスク自体は残存している。 - FY2019-Q1再掲有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。」
不採算プロジェクト等を含む既存の事業等のリスクについて、新たな発生や重要な変更はないと明記している。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。」
不採算プロジェクト等を含む事業等のリスクについて重要な変更がないと明記している。貸借対照表上の受注損失引当金は119千円となっている。 - FY2018-Q2再掲有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。仕掛品に係るもの 4,019千円」
損失が見込まれる受注契約に係る受注損失引当金の相殺表示を継続し、仕掛品に係る金額4,019千円を開示している。なお、事業等のリスクについて重要な変更はないとしている。 - FY2018-Q1再掲有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。仕掛品に係るもの 699千円」
損失が見込まれる受注契約に係る受注損失引当金の相殺表示を継続し、仕掛品に係る金額699千円を開示している。 - FY2017再掲有価証券報告書
「一定のリスク要件を超えるプロジェクトについては品質推進部によるヒアリング調査及びプロジェクトレビューを実施し、その結果を定期的に経営者へ報告する等、組織横断的にプロジェクトの牽制を行うことによってプロジェクト品質の向上と仕損プロジェクトの発生防止に努めております。」
不採算化リスクを継続して開示し、品質推進部によるレビュー、経営者への定期報告、ISO9001に準拠した品質管理を対策として記載している。 - FY2017-Q3再掲有価証券報告書
「相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。仕掛品に係るもの 605千円」
損失が見込まれる受注契約に係る引当金の相殺表示を継続しており、仕掛品に係る金額605千円を開示している。 - FY2017-Q2再掲有価証券報告書
「損失が見込まれる受注契約に係るたな卸資産は、これに対応する受注損失引当金を相殺表示しております。相殺表示したたな卸資産に対応する受注損失引当金の額は次のとおりであります。仕掛品に係るもの 10,754千円」
損失が見込まれる受注契約に係る受注損失引当金の相殺表示が継続しており、仕掛品に係る金額10,754千円を開示している。事業等のリスクについては重要な変更がないとされている。 - FY2017-Q1顕在化有価証券報告書
「損失が見込まれる受注契約に係るたな卸資産は、これに対応する受注損失引当金を相殺表示しております。仕掛品に係るもの 27,944千円」
損失が見込まれる受注契約が存在し、対応する仕掛品27,944千円が開示されている。不採算プロジェクトの可能性が、少なくとも引当・相殺表示を要する形で具体化している。 - FY2016初出有価証券報告書
「また、当社グループの提供するサービスは原則として請負契約となるため、受注時に採算が取れると見込まれるプロジェクトであっても、想定外の仕様変更や当初の見積りを超える追加作業の発生等により収益性が低下し、不採算となる可能性があります。」
請負契約における仕様変更・追加作業や、技術蓄積を目的とした低採算案件の受託を損益リスクとして記載している。