9月日銀短観は製造業のDIが改善を示した一方、非製造業は勢いを失い、中小企業を含む全体像は慎重な見方となった。設備投資は前年並みの伸びを維持し、借入金利の上昇を背景に追加利上げの余地が残るとの見方もある。
日銀が公表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、大企業・製造業のDIがプラス24、前期を上回る一方で大企業・非製造業のDIは35と市場予想を下回り、非製造業の鈍化が目立った。中小企業のDIは製造業14、非製造業15となり、全体として見ると先行きは慎重視されている。
製造業のDI改善の背景として、石油・石炭製品のDIが36へ改善、サプライチェーンの混乱緩和と世界的なAI投資ブームの波及が挙げられる。一方で自動車は小幅に悪化し、熊本地震や台風による生産抑制が影響したとみられる。
設備投資は9月調査で前年度比9.3%増と前回の8.8%増を上回り、26年度の設備投資計画は25年度と概ね同じ軌道とされる。短観の期間は8月26日〜9月30日で回収率は約99%だった。
企業金融の観点では銀行貸出DIは全規模・全産業で13、資金繰り判断DIはプラス11と、資金繰りに余裕を感じる企業が多い。一方、借入金利水準判断DIは6月の61から9月には68へ上昇し、金利上昇の影響が徐々に緩和環境に影響を及ぼす可能性がある。