オンライン証券間の競争激化と手数料競争
FY2017に初出。10回の記載のうち8回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2018。直近の記載はFY2026。
松井証券がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに0社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「中でも、顧客獲得のため、無料もしくは、より低価格の委託手数料を提示するオンライン証券会社が多数存在しております。その他、近年は、大規模な顧客基盤を有するプラットフォーマーが金融事業に参入、または強化する動きも見られ、競争環境はこれまで以上に厳しくなることも想定されます。」
無料・低価格手数料を提示するオンライン証券会社に加え、大規模な顧客基盤を持つプラットフォーマーの金融事業参入・強化を競争要因として新たに明示している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「ところが、2023年にSBI証券、楽天証券の2社が株式売買委託手数料の無料化に踏みきったことにより、各社は、信用取引、FX(外国為替証拠金取引)、投資信託、ホールセール事業、資産運用業、暗号資産関連事業等への事業拡大に注力するなど、収益源の多様化を進めています。」
大手競合2社の株式売買委託手数料無料化を契機に、競合各社が信用取引、FX、投資信託等へ事業を拡大し、競争・収益源多様化の環境が具体化している。 - FY2024-Q3再掲有価証券報告書
「さらに2023年8月には、大手オンライン証券2社が国内株式委託手数料の実質的な全面無料化の計画を発表しました(当四半期報告書提出日現在、両社とも実施済)。その他、近年は、フィンテックベンチャーの新規参入や対面型金融機関によるオンラインサービスの強化が相次ぎ、競争環境はこれまで以上に厳しくなることも想定されます。」
大手オンライン証券2社の国内株式委託手数料の実質的な全面無料化が実施済みであること、フィンテック企業の参入や対面型金融機関のオンラインサービス強化が続くことを、競争環境の説明として継続している。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「さらに2023年8月には、大手オンライン証券2社が国内株式委託手数料の実質的な全面無料化の計画を発表しました(当四半期報告書提出日現在、両社とも実施済)。その他、近年は、フィンテックベンチャーの新規参入や対面型金融機関によるオンラインサービスの強化が相次ぎ、競争環境はこれまで以上に厳しくなることも想定されます。」
大手オンライン証券2社の国内株式委託手数料の実質的な全面無料化が計画発表後に実施済みとなり、フィンテック企業の新規参入や対面型金融機関のオンラインサービス強化も加わって、価格・顧客獲得競争の記載がさらに具体化している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「しかし、米国のオンライン証券業界において、大手各社が株式委託手数料の無料化を相次いで発表したことを受けて、日本のオンライン証券業界においても、株式委託手数料の一部無料化や、既に無料としている取引の対象拡大、若年層向けの手数料の無料化などの動きが広がりました。なお、株式委託手数料の完全無料化を将来的に実施することをかかげるオンライン証券会社も存在し、今後の競合各社の事業に影響を及ぼすものと考えられます。」
部分無料化・無料対象拡大・若年層向け無料化に加え、株式委託手数料の完全無料化を将来掲げる競合の存在も記載され、価格競争リスクが拡大している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「しかし、米国のオンライン証券業界において、大手各社が株式委託手数料の無料化を相次いで発表したことを受けて、日本のオンライン証券業界においても、株式委託手数料の一部無料化や、既に無料としている取引の対象拡大、若年層向けの手数料の無料化などの動きが広がりました。」
オンライン証券間の競争について、株式委託手数料の一部無料化・無料対象拡大に加え、若年層向け無料化の動きも広がったと記載している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「また、昨年、米国のオンライン証券業界において、大手各社が株式委託手数料の全面無料化に踏み切ったことを受けて、オンライン証券各社において、株式委託手数料の一部を無料とする動きや、既に無料としている取引の対象を拡大する動き等が広がりました。その他、近年は、異業種やフィンテックベンチャーによる新規参入が相次ぎ、競争環境はこれまで以上に厳しくなることも想定されます。」
米国の全面無料化を契機に、日本でも株式委託手数料の無料化・無料対象拡大が広がり、異業種・フィンテック企業の新規参入も続くなど、競争激化の記載が具体化している。 - FY2019悪化有価証券報告書
「当社は、個人投資家向けの株式ブローキング事業をコア事業としておりますが、同事業を行う競合他社には、当社に比べ、資金力、技術力、マーケティング力、サービス面、知名度、顧客基盤等において強みを持つ者が存在し、厳しい競争に晒されています。中でも、顧客獲得のため、より低価格の委託手数料を提示するオンライン証券会社が多数存在しております。また、近年は、異業種やフィンテックベンチャーによる新規参入が相次ぎ、競争環境はこれまで以上に厳しくなることも想定されます。」
低価格手数料を提示する競合の存在に加え、異業種・フィンテックベンチャーの新規参入により競争激化をより具体的に記載している。 - FY2018悪化有価証券報告書
「この数年、顧客の争奪に係る手数料引き下げ競争は落ちついておりますが、米国においてフィンテックベンチャーの参入を契機にオンライン証券業界における手数料引き下げ競争が再燃していること、日本においても新規参入企業の発表が相次いでいることを踏まえると、再び価格競争が生じる可能性は否定できません。」
米国での手数料競争再燃と日本での新規参入企業の発表を踏まえ、オンライン証券間の価格競争再発リスクをより具体的に記載している。 - FY2017初出有価証券報告書
「このように証券会社間の競争が今後、さらに激化した場合には、当社の既存顧客が他社へ口座を移すことや新たに顧客を獲得するために必要な一人当たりの限界費用が増加する可能性があります。」
資金力・技術力・営業力やサービス範囲で優位な競合、低価格手数料を提示するオンライン証券等との競争激化をリスクとしている。