マイナス金利と競争激化による収益環境の悪化
FY2016に初出。35回の記載のうち9回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017-Q1。直近の記載はFY2026。
信金中央金庫がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より8年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。20社中11社が悪化側に。
直近の記載が「その他」なのは、ほかに2社。
- FY2026金利ある世界・市場変動幅の拡大有価証券報告書
「わが国で「金利ある世界」が定着し、金利上昇局面に移行しつつある中、米国の政権運営を巡る不確実性に加え、中東情勢をはじめとする地政学リスクの長期化や、資源・エネルギー価格の変動に起因するインフレ動向が懸念されるなど、これまで以上に変動幅の大きい市場環境が想定されます。」
従来の低金利・マイナス金利を中心とする収益環境の説明から、「金利ある世界」の定着、金利上昇、地政学リスク、インフレによる変動幅の大きい市場環境へ説明が更新された。 - 2026-05-20悪化業績予想の修正
「こうした市場環境のもとで見込まれる調達コストの上昇を見据え、資金利鞘の拡大(負債対応)とリスクリターン効率の改善(収益強化)に資する投融資を行うとともに、ポートフォリオの質の向上を目的としたメンテナンスを継続して実施し、中長期的に安定した収益基盤の強化を図ります。」
金利上昇局面における調達コスト上昇が収益環境上の課題として明示され、その対応策として資金利鞘の拡大とリスクリターン効率の改善が示された。 - FY2026-H1長期金利1.6%超・株価史上最高値有価証券報告書
「金融市場において、長期金利(10年国債利回り)は、米国関税政策を巡る懸念が拡大した4月に一時1.1%台まで低下したものの、日銀による追加利上げが見通される中で、その後は上昇基調での推移が続き、9月末には1.6%を超える水準まで上昇しました。日経平均株価は、4月に35,000円台でスタートすると、企業業績の改善期待や堅調なハイテク株が牽引役となり、9月には史上最高値となる45,000円台まで上昇しました。」
前回まで記載された「金利ある世界」における金利上昇・市場変動が続き、長期金利は一時1.1%台まで低下した後、9月末には1.6%超へ上昇した。一方、日経平均株価は45,000円台の史上最高値まで上昇した。 - FY2025金利ある世界・長期金利1.5%超・株価下落有価証券報告書
「国内においては、雇用や所得環境の改善が進み、日銀が7月及び1月に政策金利を引き上げました。これにより、「金利ある世界」が到来したことで、金融環境は、大きな転換点を迎えることとなりました。」
従来のマイナス金利・低金利環境から、日銀の政策金利引上げと「金利ある世界」へ金融環境の説明が変化した。長期金利は3月に1.5%超まで上昇した一方、日経平均株価は42,000円台から35,000円台へ下落した。 - FY2025-H1株価史上最高値後下落・長期金利上昇後低下有価証券報告書
「金融市場環境においては、4月に日経平均株価が39,000円台でスタートすると、円安の進行に加え、企業業績の改善期待や海外投資家による資金流入の拡大を背景に、7月には史上最高値となる42,000円台まで上昇しました。その後、8月には米国の景気不安の拡大等を背景に、一日で4,000円を超える過去最大の下落幅を記録する等、不確実性の高い状況となり、9月末には37,000円台まで下落しました。長期金利(10年国債利回り)は、日銀が量的緩和の縮小を決定したこと等を受け、一時1.1%まで上昇した後、7月に日銀が政策金利の引き上げを決めたものの、海外金利が低下する中で、9月末には0.8%台まで低下しました。」
日経平均株価は7月に42,000円台の史上最高値まで上昇した後、米国の景気不安等を背景に9月末には37,000円台へ下落した。長期金利も一時1.1%まで上昇した後、0.8%台へ低下し、株価・金利の大きな変動が記載された。 - FY2024株価史上最高値・長期金利上昇後低下有価証券報告書
「金融市場環境においては、4月に日経平均株価が28,000円台でスタートすると、円安の進行に加え、東京証券取引所の要請による企業改革への期待感や海外投資家による資金流入の拡大を背景に、2月に約34年ぶりに史上最高値を更新し、3月には40,000円台まで上昇しました。長期金利(10年国債利回り)は、7月及び10月の日銀による長短金利操作の運用柔軟化を受け、一時0.9%台まで上昇しましたが、3月の日銀によるマイナス金利解除決定後においても、緩和的な金融環境が継続するとの見方から、3月末にかけては0.7%近辺での推移となりました。」
日経平均株価が史上最高値を更新し40,000円台まで上昇する一方、長期金利は一時0.9%台まで上昇した後、年度末には0.7%近辺へ低下する市場変動が記載された。 - FY2024-Q3株価上昇・長期金利上昇後低下有価証券報告書
「金融市場環境においては、日銀による大規模な金融緩和が継続する中、4月に日経平均株価が28,000円台でスタートすると、円安の進行に加え、東京証券取引所の要請による企業改革への期待感や海外投資家による資金流入の拡大を背景に、12月末には約33年ぶりの高値水準となる33,000円台まで上昇しました。長期金利(10年国債利回り)は、7月および10月の日銀による長短金利操作の運用柔軟化を受け、一時0.9%台まで上昇しましたが、海外金利の低下や日銀による早期の金融政策修正観測の後退から、12月末にかけては0.6%近辺での推移となりました。」
日経平均株価は12月末に33,000円台まで上昇した一方、長期金利は一時0.9%台まで上昇した後、12月末にかけて0.6%近辺へ低下した。株価上昇と金利変動が併存する市場環境が示された。 - FY2024-Q2長期金利0.75%近辺への上昇・株価下落有価証券報告書
「金融市場環境においては、日銀による大規模な金融緩和が継続する中、4月に日経平均株価が28,000円台でスタートすると、円安の進行に加え、東京証券取引所の要請による企業改革への期待感や海外投資家による資金流入の拡大を背景に、6月には約33年ぶりとなる33,000円台まで上昇しましたが、7月以降の国内金利の上昇や米国の金融引締め長期化懸念が重石となり、9月末には31,000円台まで下落しました。長期金利(10年国債利回り)は、金融緩和策が維持される中で0.3~0.5%のレンジで推移していましたが、7月に日銀が長短金利操作の運用柔軟化を決定すると水準を切り上げ、金融政策修正観測の高まりを受けて9月末には0.75%近辺まで上昇しました。」
株価は6月の33,000円台から9月末の31,000円台へ下落し、長期金利は0.3~0.5%のレンジから0.75%近辺へ上昇した。従来の低金利環境に加え、国内金利上昇と株価下落を伴う市場変動が具体的に記載された。 - FY2024-Q1株価上昇・長期金利変動有価証券報告書
「一方、金融市場環境においては、日銀による大規模な金融緩和が継続する中、4月に日経平均株価が28,000円台でスタートすると、円安の進行に加え、企業改革への期待感や海外投資家による資金流入の拡大を背景に、6月には約33年ぶりとなる33,000円台まで上昇しました。長期金利(10年国債利回り)は、4月には日銀による金融政策修正観測の高まりから0.48%台まで上昇しましたが、現行の金融緩和政策が維持されたことを受け、6月には一時0.35%台まで低下しました。」
前年度まで示されていた高インフレ、金融政策正常化、欧米金融システム不安等による不確実性に加え、当四半期は日経平均株価が28,000円台から33,000円台へ上昇し、長期金利も0.48%台への上昇後に0.35%台へ低下する市場変動が記載された。 - FY2023金融政策正常化・欧米金融不安による市場変動有価証券報告書
「金融市場においても、各国中央銀行が金融政策の転換を図るほか、欧米金融システム不安が顕在化するなど、不確実性が一層高まっております。」
従来の低金利・金融緩和環境に加え、各国の金融政策転換と欧米金融システム不安が市場の不確実性として示された。 - FY2023-Q3日銀の政策変更後の金利上昇・株価下落有価証券報告書
「その後は、粘着的なインフレに対する金融引締め長期化懸念や日銀の金融政策決定会合の結果を受け、年末には26,000円台まで下落しました。長期金利(10年国債利回り)は、海外金利の大幅上昇や資源高・円安等の影響による物価上昇等を背景に0.25%近辺で推移していましたが、12月の長期金利の変動幅の上限引上げ以降は、上下動を伴いながら水準を切り上げ、0.4%台で推移しました。」
粘着的なインフレ、金融引締め長期化懸念および日銀による長期金利の変動幅上限引上げを背景に、日経平均株価は年末に26,000円台へ下落し、長期金利は0.4%台へ上昇した。市場変動要因が継続するとともに、金利上昇局面が具体化した。 - FY2023-Q2インフレ・金融引締めによる市場変動有価証券報告書
「一方、金融市場環境においては、4月に日経平均株価が27,000円台でスタートすると、8月には景気後退懸念から各国の金融引締め姿勢の緩和が意識され、一時29,000円台まで上昇しましたが、粘着的なインフレへの対応のため各国が金融引締め姿勢を強化したこと等から、9月末には25,000円台まで下落しました。長期金利(10年国債利回り)は、海外金利の低下を受け、8月上旬には0.16%台まで低下しましたが、海外金利の大幅な上昇や、資源高・円安等の影響による物価基調の上昇等を背景に、9月には0.25%近辺で推移しました。」
低金利環境に加え、粘着的なインフレ、各国の金融引締め、海外金利上昇、資源高・円安による物価上昇が市場変動要因として示された。日経平均株価は一時29,000円台まで上昇した後、9月末には25,000円台まで下落し、長期金利は0.25%近辺で推移した。 - FY2023-Q1金利上昇局面の継続有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)は、米国の大幅な金利上昇等により上昇圧力がかかりましたが、日銀による連続指値オペなど金融緩和政策の継続により、0.20~0.25%のレンジ内で推移しました。」
米国金利上昇等による上昇圧力がかかる一方、日銀の金融緩和政策により長期金利は0.20~0.25%で推移した。前年度までの低金利環境に加え、金利上昇局面が継続していることが示された。 - FY2022金利上昇局面の顕在化有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)は、12月まで概ね0.0~0.1%のレンジで推移してきたものの、年明け以降、海外金利の上昇を受けて、0.2%台まで上昇するなど、金融市場が大きく変動する展開となりました。」
マイナス金利政策の継続による低金利環境が続く一方、年度末にかけて長期金利が0.2%台まで上昇し、従来の低下・低位安定から市場環境の動きが変化した。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)は、10月には米国の早期利上げ観測等により0.1%近辺まで上昇しましたが、オミクロン株への懸念などから、年末にかけて0.0%台後半で推移しました。」
長期金利は一時0.1%近辺まで上昇したものの、オミクロン株への懸念等から年末にかけて0.0%台後半へ低下し、低金利による収益環境の厳しさが再び示された。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)は、7月には米国金利の低下等を受けて、0.0%台前半で推移しましたが、9月末にかけて国内株高や米国の早期利上げ観測により、0.1%近辺まで上昇しました。」
長期金利は低水準にあるものの、前回の0%近辺から9月末にかけて0.1%近辺まで上昇し、低金利による収益環境の厳しさが一時的に緩和した。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)は、0.1%台前半でスタートしましたが、米国のインフレ懸念が次第に後退したことなどにより、6月末にかけて0%近辺まで低下しました。」
長期金利が0%近辺まで低下し、金融緩和下の低金利による収益環境が継続した。 - FY2021対処有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)は、概ね0%近辺で推移しましたが、年度末には米国金利の上昇を受けて、一時0.1%台後半まで上昇するなど、金融市場が変動する展開となりました。」
長期金利は低水準で推移したものの、年度末には一時0.1%台後半まで上昇し、前回までの概ね0%近辺の推移から一時的な上昇が記載された。 - FY2021-Q2再掲有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)は、引き続き日銀の金融緩和政策が維持されたことにより、概ね0%近辺で推移しました。」
日銀の金融緩和政策の維持と、長期金利が概ね0%近辺で推移する低金利環境が継続した。 - FY2021-Q1再掲有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、日銀の金融緩和政策が強化されるなか、概ね0%近辺で推移しました。」
金融緩和政策の強化下で、長期金利が概ね0%近辺で推移する低金利環境が継続した。 - FY2020対処有価証券報告書
「長期金利(10年国債利回り)についても、概ね0%以下の水準で推移してきたものの、2020年3月には世界各国の財政出動による金利上昇圧力を受けて、一時0.1%近辺まで上昇しました。」
低金利環境は継続したが、年度末には長期金利が一時0.1%近辺まで上昇し、前年度末のマイナス0.1%からは低金利による収益環境の厳しさが一時的に緩和した。 - FY2020-Q3対処有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、日銀の追加緩和観測が後退する中、12月には9か月ぶりにプラス圏まで上昇しました。」
前四半期までマイナス圏を含む低水準で推移していた長期金利がプラス圏まで上昇し、低金利環境の厳しさが一時的に緩和したことが記載された。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、米欧の金融緩和を受けて低下基調となり、マイナス0.2%台まで低下しました。」
長期金利は前四半期のマイナス0.1%台後半からマイナス0.2%台まで低下し、低金利による収益環境の厳しさが強まった。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、国内外で金融緩和観測が広がるなか、マイナス0.1%台後半まで低下しました。」
長期金利が2019年度末のマイナス0.1%からマイナス0.1%台後半まで低下し、低金利による収益環境の厳しさが強まった。 - FY2019悪化有価証券報告書
「一方、長期金利(10年国債利回り)は、上期においては、0.0%~0.1%台の狭いレンジで推移してきたものの、下期にかけては、世界的なリスク回避の流れや各国の金融政策の動向などから低下基調となり、3月下旬には、マイナス0.1%まで低下しました。」
低金利環境が続くなか、長期金利は年度末にマイナス0.1%まで低下し、従来の概ね0.0%~0.1%台からさらに低下した。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「一方、金融市場環境においては、上昇基調にあった日経平均株価は、米中関係の悪化や世界経済の先行きに対する慎重な見方が広がったことを受け、10月から年末にかけて下落し、一時20,000円を割り込む場面もありました。また、0.0%~0.1%台の狭いレンジで推移してきた長期金利(10年国債利回り)は、世界的なリスク回避の流れを受け、12月末にはマイナス圏まで低下しました。」
株価が一時20,000円を割り込み、長期金利も従来の0.0%~0.1%台から12月末にマイナス圏へ低下した。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、日本銀行による金融緩和の持続性を強化する措置の決定以降、概ね0.1%台の狭いレンジで推移しました。」
日本銀行の金融緩和継続下で、長期金利が低水準の狭いレンジで推移する環境が再掲された。 - FY2019-Q1再掲有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、日本銀行による金融緩和政策が継続されるなか、概ね0.0%~0.1%の狭いレンジで推移しました。」
金融緩和政策の継続と、長期金利が概ね0.0%~0.1%で推移する低金利環境が再掲された。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、日本銀行の金融緩和政策が継続されるなか、概ね0.0~0.1%の狭いレンジで推移しました。」
日本銀行の金融緩和政策の継続と、長期金利が概ね0.0~0.1%で推移する低金利環境が再掲された。 - FY2018-Q2再掲有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、一時マイナス圏まで低下しましたが、日本銀行の金融緩和政策が継続されるなか、概ね0.0~0.1%の狭いレンジで推移しました。」
金融緩和政策の継続と低金利環境が続き、長期金利が一時マイナス圏まで低下したことが記載された。 - FY2018-Q1再掲有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、日本銀行による金融緩和政策が継続されるなか、概ね0.0%~0.1%の狭いレンジで推移しました。」
金融緩和政策の継続と低金利環境が再掲された。長期金利は当四半期に0.0%~0.1%の範囲で推移した。 - FY2017悪化有価証券報告書
「日本銀行による異次元の金融緩和の継続により、本中金および信用金庫の収益環境は一段と厳しさを増している」
マイナス金利・金融緩和継続により収益環境が一段と厳しくなるとの記載があり、経常利益も前年度比12.1%減少した。 - FY2017-Q2悪化有価証券報告書
「また、長期金利(10年国債利回り)は、一時史上最低のマイナス0.300%まで低下しました。」
長期金利の最低水準が、前四半期報告書記載のマイナス0.240%からさらに低下した。資金運用収益は前年同期比で減少し、経常利益も減少した。 - FY2017-Q1悪化有価証券報告書
「また、英国における国民投票の結果を受け、リスクオフの流れが一層強まったことにより、長期金利(10年国債利回り)は、史上最低のマイナス0.240%まで低下しました。」
マイナス金利環境が一段と進行し、当第1四半期の資金運用収益も前年同期比で減少した。 - FY2016初出有価証券報告書
「日本銀行のマイナス金利の導入に伴い、市場金利の一段の低下が見込まれるとともに、金融機関同士の競合激化も想定され、本中金および信用金庫の収益環境は、厳しさを増していくことが懸念されます。」
当年度の市場金利は長期金利マイナス0.135%まで低下し、資金運用収益の減少要因となった。