消費低迷・節約志向・低価格志向とEC競争の激化
FY2016-Q2に初出。31回の記載のうち17回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2016-Q3。直近の記載はFY2026-H1。
千趣会がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。7社中6社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに1社。
- FY2026-H1再掲有価証券報告書
「当中間連結会計期間のわが国経済は、賃金上昇や設備投資の持ち直しなど一部に明るい兆しが見られるものの、継続的な物価高による実質賃金の伸び悩みや地政学的リスクが依然として個人消費の下押し圧力となっており、景気の先行きについては、不透明な状況が継続しております。」
賃金上昇等の明るい兆しが示された一方、物価高、実質賃金の伸び悩み、地政学的リスクによる個人消費への下押し圧力と景気の不透明感は継続している。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「当中間連結会計期間のわが国経済は、緩やかな回復傾向はありつつも、長引く地政学的リスクや米国の通商政策等の影響による景気の下振れ懸念の高まりに加え、物価上昇の継続が個人消費に影響を及ぼし景気を下押しするリスクとなっており、依然として先行き不透明な状況が続いております。」
従来の物価上昇・消費者の慎重姿勢に加え、地政学的リスクや米国の通商政策による景気下振れ懸念の高まりが示された。 - FY2024再定義有価証券報告書
「小売業界においては、仕入価格や物流費の上昇圧力に加え、消費者の選別的な購買行動はますます顕著になり、価格と価値のバランスを重視する傾向が強まっています。通信販売業界においても同様に、顧客体験の質が競争力の鍵となっており、個別最適化されたマーケティングが求められています。」
従来の物価上昇・節約志向・競争激化の説明に加え、選別的購買、価格と価値の均衡、顧客体験、個別最適化マーケティングが競争要因として前面に示された。 - FY2024-H1再掲有価証券報告書
「賃金上昇の兆しが見られるものの、日本銀行の金融政策修正の影響や円安傾向も相まって、輸入品を中心に物価上昇圧力が継続しており、消費者の購買行動には慎重さが見られ個人消費の本格的な回復には至っておらず、依然として不透明な状況が続いております。」
物価上昇、円安、金融政策修正の影響、消費者の慎重な購買行動および個人消費の回復遅れが、引き続き経営環境上の懸念として説明されている。 - FY2023悪化有価証券報告書
「通信販売業界も例外ではなく、EC利用による商品購入の定着は見られつつも、外出機会の増加による店舗利用の拡大と、新規参入企業の増加に伴い競争環境が一段と厳しくなっています。」
EC利用の定着に加え、店舗利用の拡大と新規参入企業の増加により、通信販売業界の競争環境が一段と厳しくなったと説明している。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「小売業界におきましては、仕入価格や物流費等の各種コストの増加に加え、物価上昇の加速に伴う消費者の節約志向、低価格志向が高まり、厳しい経営環境となっております。また、通信販売業界におきましては、EC利用による商品購入は定着化しておりますが、消費者の外出機会の増加による店舗利用の拡大と、通信販売業界への参入企業の増加に伴い競争環境は厳しくなっております。」
各種コストの増加、物価上昇に伴う節約・低価格志向の高まり、通信販売業界への参入企業増加による競争環境の厳しさが説明され、外部環境の悪化要因が継続・具体化している。 - FY2023-Q1再定義有価証券報告書
「小売業界におきましては、コロナ禍でEC利用による商品購入は定着化したものの、消費者の外出機会の増加により店舗利用が拡大し、通信販売の利用は反動減となりました。」
コロナ禍によるEC定着という従来の説明に、行動制限緩和後の外出機会・店舗利用の拡大と通信販売利用の反動減が加わり、消費構造の説明が改められた。 - FY2022再定義有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染症の影響が弱まり行動制限は緩和され、経済活動の正常化が進んでおります。しかしながら、ウクライナ情勢等の地政学リスクの長期化、エネルギー価格や原材料費高騰に伴う物価の上昇、世界的な金融の引き締めが重なり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。」
感染症・行動制限の影響が弱まり経済活動が正常化する一方、地政学リスク、エネルギー・原材料価格、物価上昇、金融引き締めを中心とする複合的な不透明要因へリスクの説明が整理された。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が弱まり経済活動の正常化が進む中で、ウクライナ情勢等の地政学リスクの長期化、米国の金利上昇や円安の進行、エネルギー価格や原材料費高騰に伴う物価のさらなる上昇も重なり、景況感が一段と悪化しております。」
感染症の影響が弱まり経済活動の正常化が進む一方、地政学リスクの長期化、金利上昇、円安、エネルギー価格・原材料費高騰および物価上昇が重なり、景況感が一段と悪化したと説明されている。 - FY2022-Q2再定義有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染症による影響が弱まり行動制限が緩和されたものの、ウクライナ情勢等の地政学リスク拡大、米国の金利上昇や為替の急激な変動、さらに原材料費高騰に伴う物価の上昇も重なり景気の先行きは不透明な状況であります。」
従来の感染症や消費低迷の説明から、感染症の影響・行動制限は弱まった一方、地政学リスク、金利・為替変動、物価上昇を含む複合的な経済環境の不透明感を説明する形に整理されている。 - FY2022-Q1悪化有価証券報告書
「小売業界におきましては、EC利用による商品購入が定着化し通信販売への新規参入が増加したことで、競争環境は厳しくなりました。さらにコロナ禍による巣ごもり需要が落ち着き、消費者の購買意欲には力強さがなく本格的な景気回復には時間を要する状況であります。」
EC利用の定着と通信販売への新規参入増加により競争環境が厳しくなり、巣ごもり需要の一服と消費者の購買意欲の弱さも加わった。 - FY2021-Q3再定義有価証券報告書
「小売業界では、店舗販売は外出制限や営業時間の短縮等の影響を受け厳しい状況が続いている一方で、通信販売はコロナ禍以前よりも生活者の購買行動として定着してきました。」
店舗販売の厳しさが続く一方、通信販売がコロナ禍以前よりも生活者の購買行動として定着したという、消費構造の説明へ整理されている。 - FY2021-Q2再定義有価証券報告書
「小売業界は、店舗を訪問する外出型消費は厳しい状況が続く一方で通信販売の利用は堅調に推移しており、生活者の価値観・消費行動の変化は不可逆的なものであると認識しております。」
消費環境の説明が、店舗消費の低迷と通信販売利用の堅調さを併記し、消費者の価値観・行動変化を不可逆的な構造変化として捉える表現へ整理された。 - FY2020悪化有価証券報告書
「新しい生活様式に合わせた消費者の価値観・消費行動の変化が発生しており、今後、当社グループを取り巻く環境はより厳しいものになると認識しております。」
新型コロナウイルス感染症による個人消費低迷に加え、消費行動の変化を一過性ではなく不可逆的な構造変化と捉え、他業種からのオンライン通販参入による競争激化も明示された。 - FY2020-Q3再掲有価証券報告書
「小売業界におきましては、新しい生活様式の浸透により、店舗を訪問する「外出型消費」や多人数で行うリアルなイベント活動が縮小する一方、「巣ごもり消費」が増加するなど、消費構造にも大きな変化が生じております。」
新しい生活様式の浸透、外出型消費・リアルイベントの縮小、巣ごもり消費の増加という消費構造の変化が継続している。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「小売業界におきましては、同感染症拡大に伴う不要不急の外出自粛や商業施設等の営業自粛により、個人消費は深刻な影響を受けました。同感染症の終息時期は未だ見通しが立っていないため、今後、消費者心理の一層の悪化に伴う家計消費支出の減少により、消費の低迷は長期間に及ぶ可能性があると想定しております。また、コロナ禍において、店舗を訪問する「外出型消費」や多人数で行うリアルなイベント活動が縮小する一方、「巣ごもり消費」という新たなトレンドが生まれるなど、消費構造にも大きな変化が生じております。」
新型コロナウイルス感染症により個人消費への影響が深刻化し、消費低迷の長期化可能性が示された。従来の節約・低価格志向等に加え、外出型消費やリアルイベントの縮小、「巣ごもり消費」の発生という消費構造の変化が新たに説明されている。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「小売業界におきましても、2019年10月の消費税増税や暖冬の影響により個人消費が低迷していた上、当第1四半期連結累計期間には同感染症の影響の急拡大から、全国的な自粛ムードの広がりや経済の先行き不安による個人消費の落ち込みが懸念される状況となりました。」
従来の消費税増税・暖冬による消費低迷に加え、新型コロナウイルス感染症の急拡大、自粛ムード、経済不安による個人消費の落ち込みが新たな悪化要因として加わった。 - FY2019再定義有価証券報告書
「消費者の商品やサービスに対する目は依然厳しく、また、消費行動の多様化及びプラットフォーム・ビジネスの拡大による競争激化も重なり、当社グループを取り巻く環境は引き続き厳しい状況にあると認識しております。」
従来の節約・低価格志向やEC競争激化に加え、消費行動の多様化とプラットフォーム・ビジネスの拡大を競争要因として前面に出す説明へ変化している。 - FY2019-Q3再掲有価証券報告書
「小売業界におきましては、セール商品への需要や消費増税前の駆け込み需要など消費が活発化する局面はあったものの、7月の低温多雨など天候不順の影響による消費停滞、消費増税等による実質所得の伸び悩みを懸念する節約志向もあり、引き続き厳しい消費環境で推移しております。」
一時的な駆け込み需要があった一方、天候不順、消費増税、実質所得の伸び悩みを背景とする節約志向により、厳しい消費環境が継続している。事業等のリスクについては重要な変更がないと記載されている。 - FY2018-Q3悪化有価証券報告書
「消費者の節約意識は強く、各地で記録的な猛暑や豪雨等の自然災害に見舞われた7月に続き、8月、9月も大型台風の相次ぐ発生、上陸をはじめ異常気象などが消費環境にマイナス要因となり、総じて厳しい状況が続きました。」
消費者の節約意識が強い状態に加え、記録的な猛暑・豪雨、大型台風などの異常気象が消費環境へのマイナス要因として具体化され、厳しい小売環境が続いている。 - FY2018-Q2悪化有価証券報告書
「小売業界におきましては、消費者マインドは弱含みで推移し、節約・低価格志向が継続するとともに、CtoCを含めたリユース市場の拡大など業種・業態を超えた競争が激しさを増しております。」
消費者マインドの弱含みと節約・低価格志向が続くなか、CtoCを含むリユース市場の拡大によって業種・業態を超えた競争がさらに激しくなったと説明されている。 - FY2018-Q1悪化有価証券報告書
「小売業界におきましては、消費者の生活防衛意識は依然根強く、節約・低価格志向が継続するとともに、同業他社や他業態との競争も激化する中、原材料価格の高騰や物流費の上昇リスクが顕在化する等、依然として厳しい経営環境が続いております。」
節約・低価格志向と競争激化が継続するなか、原材料価格の高騰や物流費上昇リスクが顕在化したと説明され、外部環境の厳しさがさらに具体化された。 - FY2017悪化有価証券報告書
「通信販売市場の拡大に伴うさらなる競争激化が予想され、既存事業者との競合、新規参入事業者による新たな高付加価値サービスの提供等が行われた場合、当社グループにおける競争力が低下する可能性があります。」
消費者の節約志向が依然として根強いことに加え、EC市場の拡大に伴う競争激化がさらに進む可能性が明示された。 - FY2017-Q3悪化有価証券報告書
「通信販売市場がますますEC主体になり競争環境も厳しさが増す中」
EC主体化と競争環境の厳しさがさらに増していると説明され、従来の消費低迷・競争激化リスクが継続・深刻化している。 - FY2017-Q2悪化有価証券報告書
「小売業界におきましては、雇用環境は改善しておりますが、可処分所得の伸び悩みのため、消費者の低価格志向、節約志向はますます強くなっており、依然として厳しい経営環境が続いております。」
低価格志向・節約志向が従来よりもますます強くなったと説明され、厳しい小売環境が継続している。 - FY2017-Q1悪化有価証券報告書
「小売業界におきましては、節約志向による消費マインドの低下は根強く、引き続き厳しい経営環境が続いております。」
節約志向による消費マインド低下と厳しい小売環境が継続している。加えて、海外経済の減速懸念などにより景気の先行きの不透明感が増していると説明されている。 - FY2016悪化有価証券報告書
「消費者の節約志向とともに選別消費の傾向が一層強まっており、引き続き厳しい状況が続いております。」
節約志向に加え、選別消費の傾向が一層強まったと説明されており、消費環境の厳しさが強調されている。 - FY2016-Q3悪化有価証券報告書
「消費者の慎重な購買姿勢は変わらず節約・低価格志向が強まるなど、個人消費全体は足踏みが続き、力強さを欠く展開となりました。」
従来の消費低迷・節約志向の継続に加え、節約・低価格志向が「強まる」と表現された。中国をはじめとする新興国の景気減速や英国のEU離脱問題も先行き不透明要因として記載されている。 - FY2016-Q2初出有価証券報告書
「長引く消費の低迷、EC市場における競争の激化などの厳しい外部経営環境下における売上・利益計画の未達」
個人消費では生活防衛意識、節約志向・低価格志向が継続し、EC市場では競争激化が続いていると説明している。