金融市場・信用格付による資金調達制約リスク
FY2017に初出。6回の記載のうち4回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2024。直近の記載はFY2026。
ニプロがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2025年)より1年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。49社中12社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに17社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「各年度の事業年度末及び連結会計年度末(契約によっては中間会計期間及び中間連結会計期間の末尾も含む)における借入人単体、もしくは連結(またはその双方を含む)の損益計算書に記載される経常損益または当期純損益が2期連続して損失とならないようにすること。」
資金調達リスクについて、純資産維持、2期連続損失回避、格付BBB-以上等の財務制限条項を具体的に開示している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「当社グループは、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結いたしました。…連結で2期連続経常赤字とならないこと。」
複数の借入契約について純資産額維持や2期連続経常赤字回避等の財務制限条項を具体的に開示し、資金調達制約リスクを明確化した。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「これに対し経常利益は、本年7月以降の急速な円高に伴う巨額の為替差損に加え、金利上昇に伴う支払利息の増加や持分法による投資損失の計上を経た結果、前年同期比69.5%減少の44億92百万円となりました。」
金利上昇に伴う支払利息の増加が実際に発生し、円高による為替差損や持分法投資損失とともに経常利益を押し下げた。 - FY2024悪化有価証券報告書
「また、金融機関からの借入の一部には、財務制限条項が付されているものがあり、当該条項に抵触し、期限の利益を喪失した場合等には、当社グループの資金繰り等に影響を及ぼす可能性があります。」
従来の市場混乱・貸出圧縮・格下げリスクに加え、借入契約の財務制限条項抵触による資金繰りリスクを明示した。 - FY2020対処有価証券報告書
「当社グループでは事業資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結することで、資金調達の確保に努めております。」
資金調達リスクへの対応として、複数金融機関とのコミットメントライン契約を記載している。 - FY2017初出有価証券報告書
「金融市場の混乱や、金融機関が貸出を圧縮した場合、また、格付会社による当社の信用格付の大幅な引下げ等の事態が生じた場合、当社グループは、必要な資金を必要な時期に、希望する条件で調達できない等、資金調達が制約されるとともに、調達コストが増加する可能性があります。」
金融市場の混乱、金融機関の貸出圧縮、信用格付の大幅引下げによる資金調達制約・コスト増加を示している。