自然災害・天候不順による食品原材料の安定調達リスク
FY2016に初出。22回の記載のうち9回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2018-Q1。直近の記載は2026-09-11。
正栄食品工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。32社中23社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに2社。
- 2026-09-11対処決算
「主力のクルミについて価格は前年同期比で低下しましたが、豊作により受入量・販売量が増加したことから、前年同期比26.1%増の105億51百万円となりました。」
クルミでは価格低下が続く一方、豊作による受入量・販売量増加により自然・作柄要因の影響が引き続き一部緩和された。 - FY2026-H1対処有価証券報告書
「主力のクルミについて価格は前年同期比で低下しましたが、豊作により受入量・販売量が増加した」
前中間期の作柄による受入量・販売量減少から、当中間期はクルミの豊作により供給量が増加した。自然・天候要因の影響は特定品目では一時的に緩和されたが、気候リスク全体が消失したとは記載されていない。 - 2026-03-16対処決算
「クルミ収穫量の増加等から採算が改善したことから、1億56百万円のセグメント利益(前年同期は1億17百万円の損失)となりました。」
クルミ収穫量の増加により、自然・作柄要因による米国事業の影響が前中間期より低減した。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「当地域の売上高は、クルミやプルーンについて作柄の影響により受入量・販売量が減少となりましたが、市場価格の上昇を反映した値上げにより、前年同期比7.0%増の58億86百万円となりました。」
作柄の影響によるクルミ・プルーンの受入量・販売量減少が実際の米国事業に生じ、気候・自然要因による調達・販売リスクが顕在化した。 - FY2024再定義有価証券報告書
「気候変動により、干ばつや日照り、害虫の大量発生、受粉作業に不可欠な虫媒の不活動、作柄への影響による供給不安・価格の変動、品質不良、消費者の嗜好の変化、農産適地の変更等、多岐に影響が及ぶと考えられます。」
気候変動リスクについて、干ばつ・害虫・受粉不全から供給不安、価格変動、品質、消費者嗜好、農産適地の変更まで影響経路を具体化した。 - FY2023悪化有価証券報告書
「当社グループは、国内外から食品原材料や商品を調達しており、自然災害や気候変動等に起因した凶作等、安定した品質と数量を確保することができないリスクや、需給の変動による農産物の海外相場の変動や為替相場の変動から、仕入原価や生産コストが大きく影響を受ける可能性があります。」
気候変動リスクについて、凶作による品質・数量不足だけでなく、需給変動、海外相場・為替変動を通じた仕入原価・生産コストへの影響を、独立したリスク項目として整理・具体化した。 - FY2022悪化有価証券報告書
「ウクライナ戦争や気候変動の影響、また急激な為替変動による輸入品価格の変動幅が拡大しています。」
従来の気候変動・為替変動による価格リスクに、ウクライナ戦争を加え、輸入品価格の変動幅拡大を課題として明示した。 - FY2022-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続するなか、天候不順やロシアのウクライナ侵攻による国際情勢不安などを背景にした世界的なインフレの状況に加え、円安の進行など、先行き不透明な状況で推移しました。」
天候不順が新型コロナウイルスやインフレと並ぶ経済環境上の不透明要因として継続記載されたが、当 filing では特定原材料の供給不足等の新たな実績は示されていない。 - FY2021顕在化有価証券報告書
「食品業界におきましては、コロナ禍による内食化や健康志向への対応に加え、気候変動の影響による原料費の高騰や物流費の上昇などを背景に価格引上げが行われました。」
気候変動の影響による原料費高騰が、物流費上昇とともに価格引上げとして実際の事業環境に現れた。 - FY2021-Q3悪化有価証券報告書
「食品業界におきましては、コロナ禍の継続による内食化や健康志向への対応に加え、食品ロスの削減などのSDGs対応、コロナ禍や産地の干ばつの影響による値上げなどが行われました。」
従来の収穫量・作柄への影響に加え、産地の干ばつが値上げにつながる事象として記載され、自然・天候要因の影響が価格面にも広がった。 - FY2021-Q2顕在化有価証券報告書
「ナッツやドライフルーツ類の販売価格の低下などがあり、収穫量減少によりプルーンの米国内売上が減少となり」
作柄・収穫量に関連する価格低下とプルーン売上減少が当該期間の実績に現れ、自然・天候要因による調達・販売リスクの顕在化を継続記載した。 - FY2021-Q1顕在化有価証券報告書
「ナッツやドライフルーツ類が作柄などを背景に仕入および販売価格が低下し、当地域の売上高は、主力のクルミについては、販売単価は下落しましたが販売物量が増加したことから、売上は増加となりました。一方、収穫量減少によりプルーン売上が減少したことに加え」
作柄を背景とするナッツ・ドライフルーツの価格低下や、収穫量減少によるプルーン売上減少が実際の事業実績として現れ、自然・天候要因による調達・販売リスクが顕在化した。 - FY2020悪化有価証券報告書
「当社が得意とする食材輸入分野では、気候変動の深刻化や為替変動による輸入品価格の変動が拡大しております。」
従来の天候不順・地球温暖化による気象変動から、気候変動の深刻化と輸入品価格変動の拡大を明示した。 - FY2020-Q3再掲有価証券報告書
「当地域の売上高は、主力のクルミ事業は作柄の影響から受入数量は前年比で減少しており販売数量も減少していますが、期中での平均販売単価が前年比で上昇していることから売上額は増加となりました。」
作柄の影響によるクルミ受入数量・販売数量の減少が引き続き実際の事業状況として記載された。一方、平均販売単価の上昇によりクルミの売上額は増加した。 - FY2020-Q1顕在化有価証券報告書
「当地域の売上高は、業務用乳製品が堅調に推移し、CVSやドラッグストアでの菓子・リテール商品が伸長しましたが、暖冬の影響や消費増税による生産・消費動向に陰りも見られたことから」
暖冬が生産・消費動向の陰りとして実際の国内販売環境に現れ、自然・天候要因による需要変動リスクが顕在化した。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「利益面につきましては、好調な菓子事業などの増益要因もありましたが、作柄の影響による農産物現地価格の低下や人件費・運送費など販売費の増加から、営業利益は前年同期比13.2%減の40億87百万円」
作柄の影響による農産物現地価格の低下が年度利益の減少要因として実際に現れ、自然・気候要因に関する調達リスクの顕在化を記載した。 - FY2019-Q3再掲有価証券報告書
「食品業界においては、原材料価格や物流費をはじめとする各種コスト増、天候要因による食品需要の変動、人手不足など厳しい事業環境が続いております。」
天候要因による食品需要の変動を含む、食品原材料・事業環境上のリスクが継続していると記載。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「当地域の売上高は、粉乳、バター等の海外乳製品や業務用乳製品は堅調に推移しましたが、米国産レーズンなどの乾果実類が、天候不順等の影響から2017年産が減産であったため、当該期間での販売量が減少し、また、プルーンやナッツ等のリテール商品も前年実績を下回ったことから、当地域の売上は前年同期比0.5%減の244億87百万円となりました。」
天候不順による2017年産米国産レーズンの減産が販売量減少として実際に現れ、国内地域売上高の減少要因となった。 - FY2018-Q2顕在化有価証券報告書
「当地域の売上高は、2017年度産の米国産クルミが天候不順等の影響もあり、農家からの受入数量が減少し、在庫数量に限りがあることから外部への輸出売上高は減少しましたが、日本向けの乾果実類など内部売上高が増加したことから、前年同期比3.4%増の110億3百万円となりました。」
天候不順が米国産クルミの受入数量減少と在庫制約を通じて、外部向け輸出売上の減少として実際に現れた。 - FY2018-Q1顕在化有価証券報告書
「製菓原材料類は主に仕入食材等の販売が減少し、乾果実・缶詰類は、原産地の天候不順等の影響から、一部に減産による供給不足が懸念されましたが売上高は微増となり」
原産地の天候不順が実際の事業環境として記載され、一部品目では減産による供給不足が懸念された。 - FY2017悪化有価証券報告書
「当社が得意とする食材の輸入分野では、地球温暖化による気象変動の拡大や為替変動による輸入品価格の変動が拡大しております。」
従来の自然災害・天候不順リスクに加え、地球温暖化による気象変動と輸入品価格変動の拡大を課題として明示した。 - FY2016初出有価証券報告書
「自然災害や天候不順等に起因した凶作等、安定した品質と数量を確保することができないリスクや、農産物の海外相場や為替等の大幅な変動から、仕入原価や生産コストが大きく影響を受け、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。」
自然災害・天候不順による凶作、品質・数量確保不能を、原材料調達上のリスクとして初めて独立記載。