繰延税金資産の回収可能性と税制変更リスク
FY2016に初出。11回の記載のうち4回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2017。直近の記載はFY2026。
伊藤忠商事がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より5年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2024年。28社中7社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに3社。
- FY2026対処有価証券報告書
「前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除額は次のとおりです。 337,517 313,322」
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等は前年度の3,375億円から3,133億円へ減少した。 - FY2025対処有価証券報告書
「前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除額は次のとおりです。 440,973 337,517」
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等は前年度の4,409億円から3,375億円へ減少した。 - FY2024悪化有価証券報告書
「前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除額は、338,082百万円及び440,973百万円です。」
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等が3,381億円から4,410億円へ増加した。 - FY2023悪化有価証券報告書
「前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除額は、329,668百万円及び338,082百万円です。」
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等が3,296億円から3,381億円へ増加した。 - FY2022対処有価証券報告書
「前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除額は、377,868百万円及び329,668百万円です。」
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等は3,779億円から3,297億円へ減少した。 - FY2021対処有価証券報告書
「前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除額は次のとおりです。」
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等は5,096億円から3,779億円へ減少し、法人所得税費用も1,422億円から716億円へ減少した。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「「法人所得税費用」は、堅調な利益拡大に加え、ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)の子会社化に伴う再評価益に係る税金費用の増加及び米国税制改正の反動等により、金融関連事業に係る税金費用の減少はあったものの、前連結会計年度比436億円(41.0%)増加の1,497億円となり」
税制改正の反動及びユニー・ファミリーマート子会社化に伴う再評価益への課税等が、法人所得税費用1,497億円として実績に現れた。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「「法人所得税費用」は、ユニー・ファミリーマートの子会社化に伴う再評価益に係る税金費用の増加及び米国税制改正の反動等により、金融関連事業に係る税金費用の減少はあったものの、前第3四半期連結累計期間比399億円(50.7%)増加の1,186億円となり」
ユニー・ファミリーマート子会社化に伴う再評価益への課税及び米国税制改正の反動等が法人所得税費用の増加として実績に現れた。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「「法人所得税費用」は、米国税制改正の影響及びパルプ関連事業に係る税金費用の減少等により、堅調な収益拡大はあったものの、前連結会計年度比191億円(15.3%)減少の1,061億円となりました。」
米国税制改正が法人所得税費用に実際に影響し、税制改正に係る繰延税金費用は121億円の利益となった。一方、繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等は6,540億円へ増加した。 - FY2017顕在化有価証券報告書
「「法人所得税費用」は、タックスヘイブン税制の改正に伴う課税対象範囲の変更による悪化及び前連結会計年度における米国石油ガス開発事業からの撤退に伴う税金費用減少の反動等により、前連結会計年度比789億円(170.1%)悪化の1,253億円となりました。」
税制変更リスクがタックスヘイブン税制改正による法人所得税費用の増加として実際の業績に現れた。 - FY2016初出有価証券報告書
「タックス・プランニングにおける課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更、あるいは税率変動等を含む税制の変更等があった場合には、繰延税金資産が増減する可能性があります。」
FY2016末に繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等は5,401.42億円。