人口減少・金利競争による地域金融機関の収益力低下
FY2017-Q1に初出。26回の記載のうち9回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2018-Q2。直近の記載はFY2026-H1。
横浜フィナンシャルグループがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。6社中4社が悪化側に。
直近の記載が「その他」なのは、ほかに2社。
- FY2026-H1長期金利1.6%超・短期金利0.5%近辺有価証券報告書
「金融面では、当期において日本銀行が政策金利を維持しました。このため、短期金利については、無担保コールレート(オーバーナイト物)が、0.5%をやや下回る水準で推移しました。一方、長期金利については、米国による関税引き上げが相次いだ4月には、金融市場でリスクを回避する動きが強まり、10年物国債金利が一時急低下しました。しかし、その後は、米国の関税政策に対する不透明感が後退し、日本銀行による利上げ観測が高まったことや、政府の財政出動による財政悪化懸念などを背景に長期金利に上昇圧力がかかり、10年物国債金利は1.6%を上回る水準まで上昇しました。」
短期金利は0.5%をやや下回る水準で推移し、長期金利は一時低下した後、1.6%超まで上昇した。従来の低金利環境から、短期・長期金利の上昇局面が継続している。 - FY2025短期・長期金利の上昇継続有価証券報告書
「年度初めに0~0.1%で推移していた無担保コールレート(オーバーナイト物)は、年度末には0.5%程度まで上昇しました。また、長期金利についても上昇基調で推移し、2025年3月下旬には1.6%に迫る場面もありました。」
短期金利は年度初めの0~0.1%から年度末の0.5%程度へ、長期金利は2025年3月下旬に1.6%近くまで上昇した。 - FY2025-H1短期金利の上昇と長期金利の変動有価証券報告書
「金融面では、短期金利について、無担保コールレート(オーバーナイト物)が当期前半には0~0.1%の範囲で、また、7月末以降は日本銀行が誘導目標を引き上げたことを受けて、0.25%をやや下回る水準で推移しました。他方、長期金利については、日本銀行の利上げ継続観測から、10年物国債金利が一時1%を超えて推移しました。ただ、8月上旬の世界的な金融市場の動揺以降は、市場において米国の利下げ期待が高まる一方で、日本銀行の利上げが緩やかなペースにとどまるとの見方から、10年物国債金利は0.8%台まで水準を切り下げました。」
従来のマイナス金利・低金利環境から、短期金利が0.25%を下回る水準、長期金利が一時1%超となる環境へ変化した後、金融市場の動揺を受けて長期金利が0.8%台へ低下した。 - FY2024-Q3長期金利の上昇後の低下有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が大規模な金融緩和策を維持する中で、短期金利は極めて低い水準で推移しました。一方、長期金利については、2023年7月と10月に日本銀行が長短金利操作の運用柔軟化を行う中で、米長期金利の上昇などを受けて、11月には日本の10年物国債金利が一時0.9%台後半に上昇する場面もありました。ただ、年末にかけては、米長期金利の低下などを背景に10年物国債金利は0.6%程度まで低下しました。」
短期金利が極めて低い水準で推移する一方、長期金利は日銀の運用柔軟化や米長期金利上昇を背景に一時0.9%台後半まで上昇し、年末には0.6%程度まで低下した。 - FY2024-Q2長期金利の上昇と金融政策運用の柔軟化有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が大規模な金融緩和策の枠組みを維持しました。短期金利はマイナス金利政策の継続により、極めて低い水準で推移しました。一方、長期金利については、7月に日本銀行が長短金利操作の運用柔軟化を決定し、事実上の上限を+1.0%に引き上げました。このため、欧米の利上げ継続なども相まって、日本の10年債利回りは9月末に0.7%台後半まで上昇しました。」
短期金利の極めて低い水準が続く一方、日銀による長短金利操作の運用柔軟化と海外利上げを背景に、長期金利が上昇した。 - FY2024-Q1長期金利の高止まり有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が現行の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みを継続したため、短期金利はマイナス圏内での推移となりました。また、長期金利についても、日本銀行が許容変動幅(±0.5%程度)を維持したことなどを受けて、その上限である+0.5%をやや下回って推移しました。」
短期金利のマイナス圏推移が続く一方、長期金利は日銀の許容変動幅上限である0.5%をやや下回る水準で推移した。 - FY2023長期金利上昇後の低下有価証券報告書
「12月下旬に日本銀行が許容変動幅を「±0.5%程度」に拡大したため、長期金利は0.5%程度まで上昇しました。しかし、3月になると、米欧の金融システム不安が高まり、主要国で安全資産である国債に資金が向かったため、日本の長期金利は年度末にかけて0.25%程度まで低下する局面もありました。」
短期金利のマイナス圏推移が続く一方、長期金利は日銀の許容変動幅拡大後に上昇し、年度末には海外の金融システム不安を背景に低下する動きを示した。 - FY2023-Q3長期金利の変動幅拡大と一段の上昇有価証券報告書
「さらに、12月下旬に日本銀行が、長期金利の変動幅を「±0.25%程度」から「±0.5%程度」に拡大したことを受けて、長期金利は年末にかけて一段と水準を切り上げました。」
短期金利のマイナス圏推移が続く一方、長期金利については日銀の許容変動幅が拡大し、年末にかけて一段の上昇が生じたと記載。 - FY2023-Q2長期金利上昇圧力の継続有価証券報告書
「一方、長期金利は、欧米の長期金利の大幅な上昇を受けて日本でも上昇圧力が高まり、日本銀行の変動許容幅の上限「0.25%程度」に近い水準での推移が続きました。」
短期金利のマイナス圏推移は続く一方、従来の低金利環境に加えて長期金利の上昇圧力が継続していると記載。 - FY2023-Q1長期金利の上昇有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続し、短期金利はマイナス圏で推移しました。一方、長期金利は、物価高を受けて米国などで政策金利の引き上げが進む中、近年では高めの推移となり、6月には、日本銀行が変動幅とする「±0.25%程度」の上限を一時的に超える場面もみられました。」
短期金利のマイナス圏推移は続く一方、物価高や海外の政策金利引き上げを背景に長期金利が近年では高めに推移し、日銀の変動幅上限を一時的に超えたと記載。 - FY2022再掲有価証券報告書
「景気の悪化等により、追加的な金融緩和が実施された場合、預金金利以上に貸出金利が低下することにより、預貸金資金収益が低下し、当社グループの業務運営や業績、財政状態に大きな影響を与える可能性があります。」
低金利・金利低下による預貸金収益への圧力を、独立した中長期的リスクとして再確認した。 - FY2022-Q2再掲有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」や「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」などを継続し、緩和的な金融政策が維持されました。これを受けて、短期金利はマイナス圏での推移が続き、また長期金利はゼロ%をやや上回る水準で推移しました。」
緩和的な金融政策、短期金利のマイナス圏推移および長期金利の低水準が続く金融環境を再確認。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続するとともに、「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」の期限を延長するなど、緩和的な金融政策が維持されました。これを受けて、短期金利はマイナス圏での推移が続き、また長期金利はゼロ%を若干上回る水準で推移しました。」
緩和的な金融政策、短期金利のマイナス圏推移および長期金利の低水準が続く金融環境を再確認。 - FY2021-Q3顕在化有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続するとともに、「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」などの各種金融緩和策を維持しました。こうしたことから、短期金利はマイナス圏、また長期金利は概ねゼロ%近傍での推移が続きました。連結粗利益は、市場関連損益の減少等により、前第3四半期連結累計期間に比べ59億76百万円減少し、1,572億75百万円となりました。」
短期金利のマイナス圏および長期金利のゼロ%近傍での推移が続くなか、連結粗利益が前年同期比59億76百万円減少した。 - FY2021-Q2顕在化有価証券報告書
「連結粗利益は、役務取引等利益及び市場関連損益の減少等により、前第2四半期連結累計期間に比べ 52億60百万円減少し、1,052億64百万円となりました。」
低金利環境が続くなか、役務取引等利益や市場関連損益の減少などにより、連結粗利益が前年同期比52億60百万円減少した。 - FY2020顕在化有価証券報告書
「連結粗利益は、長期化するマイナス金利政策の影響などにより、資金利益が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ 7億12百万円減少し、2,158億78百万円となりました。」
長期化するマイナス金利政策による資金利益・連結粗利益の減少が年度実績として現れた。 - FY2020-Q3顕在化有価証券報告書
「連結粗利益は、国内預貸金利息の減少を主因として、前第3四半期連結累計期間に比べ 9億90百万円減少し、1,632億51百万円となりました。」
低金利環境下の国内預貸金利息の減少が、連結粗利益の前年同期比9億90百万円減少として第3四半期累計実績に現れた。 - FY2020-Q2顕在化有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続したことにより、短期金利はマイナス圏で推移しました。長期金利は、FRB(米連邦準備理事会)の利下げ観測の高まりに伴う米長期金利の低下などを受けて、徐々にマイナス幅を拡大する展開となりました。」
マイナス金利環境が続くなか、資金利益は前年同期比39億65百万円減少し、低金利環境による収益圧力が続いている。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「連結粗利益は、長期化するマイナス金利政策の影響などにより、資金利益および役務取引等利益等が減少したことから、前連結会計年度に比べ 184億77百万円減少し、2,165億90百万円となりました。」
低金利環境による収益力低下が、資金利益・役務取引等利益および連結粗利益の減少として年度実績に現れた。 - FY2019-Q3再掲有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続したことにより、短期金利はマイナス圏で推移しました。長期金利は、2018年7月に日本銀行が長期金利の変動幅拡大を含む「強力な金融緩和継続のための枠組み強化」を決定した後、一時0.1%台半ばまで水準を切り上げる場面がみられましたが、年末にかけて金融市場が不安定化すると、再びゼロ%近傍まで低下しました。」
短期金利のマイナス圏推移と長期金利の低水準を引き続き記載。低金利環境に関する認識に実質的な変更はない。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「金融面では、日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続したことにより、短期金利はマイナス圏で推移し、また長期金利も極めて低い水準で推移しました。」
短期金利がマイナス圏、長期金利が極めて低い水準で推移する金融環境を引き続き記載。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「連結粗利益は、マイナス金利政策の継続に伴い国内預貸金利息が減少したものの、経営統合による収益シナジー効果に加え、法人関連を中心とした役務取引等利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ 34億13百万円増加し、2,350億67百万円となりました。」
マイナス金利政策の継続に伴う国内預貸金利息の減少が、連結粗利益の構成要因として実績に現れたと記載。 - FY2018-Q3顕在化有価証券報告書
「経常収益は、低金利環境の長期化により貸出金利息が減少したことに加え、その他業務収益が減少したものの、有価証券利息配当金の増加などにより、前年同期比 64百万円増加の 2,439億65百万円となりました。」
低金利環境の長期化による貸出金利息の減少が続く一方、有価証券利息配当金の増加などにより、経常収益は前年同期比64百万円増加したと記載。 - FY2018-Q2顕在化有価証券報告書
「経常収益は、低金利環境の長期化により貸出金利息が減少したことに加え、その他業務収益が減少したことなどにより、前年同期比 78億90百万円減少の 1,584億45百万円となりました。」
低金利環境の長期化による貸出金利息の減少が、経常収益の前年同期比減少として実績に現れたと記載。 - FY2017-Q2再掲有価証券報告書
「近年、高齢化の進展や人口減少などにより地方経済の市場規模が今後縮小していくと見られるとともに、バブル経済崩壊後、法人部門が資金余剰となり間接金融への依存が低下している一方で地域金融機関の数が減少していないことから、地域金融機関の経営基盤に大きな構造変化が生じています。」
人口減少・金利競争を含む地域金融機関の構造的な収益環境を企業結合の理由として再掲。 - FY2017-Q1初出有価証券報告書
「高齢化の進展や人口減少などにより地方経済の市場規模が今後縮小していくと見られるとともに、バブル経済崩壊後、法人部門が資金余剰となり間接金融への依存が低下している一方で地域金融機関の数が減少していないことから、地域金融機関の経営基盤に大きな構造変化が生じています。その結果、金利競争による利鞘の縮小や収益力の低下への対応が地域金融機関全体の重要な経営課題となっています。」
経営統合の背景として、地域金融機関を取り巻く構造的な収益環境を説明。