インドネシア火力発電所土木建築工事の追加費用・納期遅延リスク
FY2019-Q2に初出。8回の記載のうち3回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2020-Q2。直近の記載はFY2023。
三井E&Sがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2019年)より1年早い。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに3社。
- FY2023対処有価証券報告書
「残工事は商業運転に直接の影響がない一部のものに限られ、顧客による商業運転の操業の都合に合わせて粛々と進められている状況であり、関係各社との費用精算や為替予約の締結等により未確定費用の確定を進めた結果、不確実性は解消されたと判断できる状況となりました。」
インドネシア工事は商業運転開始後の限定的な残工事となり、費用精算や為替予約も進展したため、追加費用・納期遅延に関する不確実性が縮小・解消されたとの認識を示している。 - FY2023-Q2対処有価証券報告書
「上記プロジェクトのうち、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事については、当第2四半期連結累計期間において発電プラントの商業運転が開始されましたが、引き続き、残工事等に伴うマイナスの営業キャッシュ・フローが見込まれるため、継続企業の前提に関する重要な疑義が生じていることを認識しております。しかしながら、発電所として既に稼働開始していることから残工事に対するリスクは格段に小さくなっている」
インドネシア火力発電所は商業運転を開始し、残工事に伴うマイナス営業キャッシュ・フローの見込みは残るものの、残工事に対するリスクは格段に小さくなったと記載している。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「上記プロジェクトのうち、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事については工事が継続しており、当連結会計年度も工事の進捗に伴ってマイナスの営業キャッシュ・フローが見込まれ」
インドネシア火力発電所土木建築工事は継続しており、工事進捗に伴うマイナス営業キャッシュ・フローの見込みを引き続き記載している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「多額の損失を計上した当該工事に関しては、当社工事関係者に新型コロナウイルス感染症患者が発生したため、関係各社と協議の上で弊社工事は2020年4月より一時中断しております。」
インドネシア火力発電所土木建築工事では、従来の追加損失に加え、工事関係者の感染により2020年4月から工事が一時中断し、翌年度以降の業績影響可能性が具体化した。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「営業損失は、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事において追加損失が発生したことなどにより、前年同期と比べて324億69百万円悪化の733億17百万円となりました。」
インドネシア向け火力発電所土木建築工事で追加損失が引き続き発生し、エンジニアリング営業損失は前年同期比でさらに悪化した。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「当社グループは、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事での大幅なコストの増加により、当第2四半期連結決算において約713億円の損失を計上いたしました。」
インドネシア工事で更なる大幅なコスト増加が発生し、約713億円の損失を計上した。既存の追加費用・納期遅延リスクが損失として一段と拡大している。 - FY2019-Q3再掲有価証券報告書
「営業損失は、エンジニアリング事業のインドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事における大幅な損失計上の影響に伴い270億81百万円(前年同期は16億8百万円の営業損失)となりました。」
インドネシア向け火力発電所土木建築工事の大幅な損失が、第3四半期累計の連結営業損失にも引き続き影響している。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「当社グループが建設中のインドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事について、当第2四半期連結累計期間において多額の損失を計上することとなりました。本工事は、火力発電所建設工事のEPC(設計・調達・建設)を担うコンソーシアムの下で当社グループが土木建築工事一式を請負うもので、その海上取放水管工事において、海中に据え付け済みのガラス繊維強化プラスチック製の配管(GRP管)から複数箇所の破断が発見されたことを受けて恒久対策を検討した結果、配管材を鋼製に変更し、海中に据え付け済みのGRP管を全て撤去して据え付けをやり直さなければならなくなったため、大幅な追加作業及び後戻り作業が必要となり、多額の追加費用が発生する見込みとなりました。」
GRP管の複数箇所の破断により、配管材の鋼製化、既設GRP管の全撤去・再据付という追加・後戻り作業が発生した。貯水池工事の要求仕様増加や後工程の納期遅延懸念も重なり、追加費用として約413億円の損失を計上している。