工場稼働率低下と固定費負担
FY2016に初出。36回の記載のうち18回が「対処」で、最初の「対処」はFY2019-Q1。直近の記載は2026-08-10。
ジャパンディスプレイがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より7年早い。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに1社。
- FY2026対処有価証券報告書
「希望退職者の募集等による国内外の人員削減や役職員の賞与減額による人件費削減に加え、鳥取工場及び茂原工場の生産終了に伴う工場経費減少等によりコスト削減が進み、営業損失は18,692百万円(前期は37,068百万円の損失)と、損失額は前期比で縮小しました。」
工場再編・人員削減等により固定費負担の業績影響は一部低減し、営業損失は前期から縮小した。ただし営業損失は継続している。 - FY2026-H1対処有価証券報告書
「研究開発費の見直しや出荷減少に伴う発送費の減少、人件費削減等のコスト削減を行ったものの、売上高の大幅な減少の影響が大きく」
人件費等のコスト削減を進め、営業損失は前年同期比で縮小したため、固定費負担による業績影響は一部低減した。一方、売上規模の大幅な減少と赤字は継続している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「売上規模の縮小に伴う固定費率の上昇や部材費・加工費の上昇により、営業損失は37,068百万円(前期は34,145百万円の損失)となり、赤字が続きました。」
旧東浦工場の譲渡、鳥取工場の生産終了など固定費削減を進めた一方、売上規模縮小に伴う固定費率上昇とコスト高により営業損失は拡大した。 - FY2025-H1対処有価証券報告書
「茂原工場における液晶パネル生産能力の縮減により製造固定費を削減したことに加え、不採算事業や製品からの撤退を進めたことにより、EBITDAはマイナス13,446百万円(前中間連結会計期間はマイナス18,096百万円)、営業損失は15,481百万円(前中間連結会計期間は21,441百万円の損失)となり、前年同期比で改善いたしました。」
生産能力縮減と不採算事業・製品からの撤退により固定費負担を削減し、EBITDAおよび営業損失は前年同期比で縮小した。ただし、なお赤字は継続している。 - FY2024悪化有価証券報告書
「旧東浦工場での2023年3月を以ての生産停止や茂原工場における液晶パネル生産能力の縮減により製造固定費を削減いたしましたが、売上高の減少、研究開発費の増加、及びエネルギー費・部材費・加工費の価格転嫁の遅れ等により、営業損失は34,145百万円(前期は44,386百万円の損失)となりました。」
工場停止・生産能力縮小による固定費削減効果があった一方、売上減少とコスト高・価格転嫁遅れにより営業損失が継続した。固定資産減損損失も11,115百万円計上された。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「利益面では、円安効果、生産性向上、固定費削減、OLED事業の黒字化等による利益押上げ効果が生じた一方、売上高の減少、部材・加工費・エネルギー費の高騰等により、EBITDAはマイナス22,981百万円(前年同期はマイナス16,002百万円)、営業損失は27,664百万円(前年同期は22,380百万円の損失)となりました。」
固定費削減等の効果があった一方、売上減少とコスト高によりEBITDAと営業損失が前年同期より悪化し、低稼働・固定費負担を含む収益構造上の影響が残った。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「しかしながら、売上高の減少、部材・加工費・エネルギー費の高騰等により、EBITDAはマイナス18,096百万円(前年同期はマイナス7,485百万円)、営業損失は21,441百万円(前年同期は11,779百万円の損失)」
工場停止・生産能力縮小による固定費削減効果があった一方、売上減少とコスト高により、低稼働・固定費負担を含む収益構造の悪化が数値上拡大した。 - FY2024-Q1悪化有価証券報告書
「利益面では、東浦工場での生産停止及び茂原工場でのスマートフォン用LCD生産能力の縮小による固定費削減効果があったものの、売上高の減少、部材・エネルギー費の高騰等により、EBITDAはマイナス12,165百万円(前年同期はマイナス4,711百万円)、営業損失は13,883百万円(前年同期は6,872百万円の損失)」
固定費削減を進めた一方、売上減少と部材・エネルギー費高騰により、低稼働・固定費負担を含む収益構造の悪化が数値に表れた。 - FY2023悪化有価証券報告書
「なお、営業利益(損失)に営業費用である減価償却費及びのれん償却額を加算して算出したEBITDAは、マイナス36,198百万円(前期はプラス161百万円)となりました。」
アセットライト化や固定費削減を進めたものの、売上減少とコスト上昇によりEBITDAは前期の黒字から36,198百万円の赤字へ悪化した。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「損益面では、費用圧縮に取り組み、円安効果も享受いたしましたが、売上高減少及び部材・エネルギー・輸送費高騰の影響を補いきれず、EBITDAは△16,002百万円(前年同期は△3,688百万円)、営業利益は△22,380百万円(前年同期は△10,117百万円)」
費用圧縮を進めた一方、売上高減少と部材・エネルギー・輸送費高騰により、収益構造への負担が数値上さらに拡大した。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「費用圧縮や価格転嫁に取り組み、円安効果も享受しましたが、部材・エネルギー・輸送費等の高騰を補いきれず、EBITDAは△7,485百万円、営業損失は11,779百万円と、それぞれ前年同期比で悪化いたしました。」
費用圧縮等を進めた一方、コスト高を補い切れず、営業損失が前年同期比で悪化した。固定費・低稼働負担を含む収益構造上の影響はなお残っている。 - FY2022対処有価証券報告書
「売上高が減少した一方、製品ミックスの改善、コスト削減の継続、製品の値上げ等が奏功し、円安効果もあって営業損失は前期比17,650百万円縮小の8,576百万円となりました。」
売上減少下でも製品ミックス改善、コスト削減、値上げ等により営業損失が縮小し、第4四半期にはEBITDA黒字化を達成した。ただし営業損失は残っている。 - FY2022-Q3対処有価証券報告書
「売上高が大幅減少した一方、製品ミックスの改善、コスト削減効果、製品の値上げ等により損益分岐点が大きく改善したことから、EBITDAは前年同期比4,123百万円改善の△3,688百万円、営業損失は同8,509百万円縮小の10,117百万円となりました。」
製品ミックス改善、コスト削減、値上げにより損益分岐点が改善し、固定費・低稼働の業績影響は一部低減した。ただしEBITDAと営業損益はなお赤字である。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「売上高が大幅減少となった一方、製品ミックスの改善及びコスト削減効果により損益分岐点が大きく改善したことから、EBITDAは前年同期比600百万円の悪化に留まる△2,761百万円、営業損失は2,846百万円縮小の7,033百万円となりました。」
製品ミックス改善とコスト削減により損益分岐点が改善し、営業損失は前年同期比で縮小した。なお、営業損失とEBITDAの赤字は残っている。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「売上高は減少しましたが、コスト削減の継続と前期の固定資産減損の効果等により、営業損失は1,134百万円縮小し、5,872百万円となりました。」
コスト削減の継続と前期の固定資産減損の効果により営業損失が前年同期比1,134百万円縮小し、固定費負担による業績影響が一部低減した。 - FY2021-Q3対処有価証券報告書
「売上高が減少した一方で、前第2四半期連結累計期間に実施した構造改革による固定費削減効果が生じたことに加え、徹底した費用削減に努めた成果もあり、売上総利益は4,894百万円(前年同期は4,754百万円の売上総損失)となり、営業損失は前年同期比13,997百万円改善して18,627百万円となりました。」
構造改革・費用削減により売上総利益が黒字化し、営業損失も前年同期比13,997百万円改善した。固定費負担の影響は残るが、業績への影響は一部低減した。 - FY2021-Q2対処有価証券報告書
「売上高が減少した一方、前年度上期より実施してきた構造改革により製造固定費、人件費等の固定費が削減された他、様々な経費削減策が奏功したことにより、売上総利益は前年同期と比べ21,319百万円改善して黒字化し、営業損失は同じく25,290百万円改善して9,879百万円となりました。」
構造改革による固定費削減等で営業損失は前年同期から縮小した。ただし、営業損失自体はなお残っている。 - FY2021-Q1対処有価証券報告書
「売上高が低水準となったことにより、営業損失が継続しましたが、前年度上期に実施した構造改革に伴う固定費削減効果等により、前年同期比20,066百万円の改善となりました。」
固定費削減効果等により営業損失は前年同期の27,073百万円から7,006百万円へ縮小した。工場稼働率・固定費負担の影響は残るが、業績への影響は一部低減した。 - FY2020悪化有価証券報告書
「この結果、当社グループの当期売上高は前連結会計年度比20.8%減の504,022百万円となりました。上述のとおり固定費削減が進んだ他、諸経費等の削減もありましたが、売上高減少による利益減をカバーできず、営業損失は38,536百万円(前期は27,230百万円の損失)となりました。」
固定費削減効果が生じた一方、売上減少により営業損失は前年の27,230百万円から38,536百万円へ拡大し、工場稼働率・固定費負担の業績影響が残った。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「当累計期間の営業損益は32,624百万円の損失と、前年同期の7,423百万円の営業損失から拡大しました。」
第3四半期会計期間から構造改革による固定費削減効果が発現した一方、売上減少や在庫積み増しに伴う稼働益の剥落等により累計営業損失は7,423百万円から32,624百万円へ拡大した。固定費負担・稼働率低下リスクの業績影響は残った。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「営業利益は、売上高の減少及び工場稼働率の低下に伴う原価率悪化等に起因する売上総利益の減少により対前年同四半期比、前四半期比共に悪化し営業損失 27,475 百万円」
売上減少と工場稼働率低下による原価率悪化が営業損失27,475百万円につながった。白山工場等の生産設備についても、収益性低下により固定資産減損損失51,372百万円を計上した。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「主要顧客がOLEDディスプレイを採用したスマートフォンをラインナップに加えたことや中国スマートフォン市場の減速、スマートフォン市場の世界的な成長鈍化、ディスプレイ市場での競争環境の激化等により、一部の資産グループの収益性が低下したため、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額75,189百万円を特別損失に計上しております。」
需要減少・競争激化等による生産設備の収益性低下が実際に発生し、茂原工場および白山工場を対象に75,189百万円の減損損失を計上した。 - FY2019-Q3対処有価証券報告書
「営業利益は前連結会計年度に実施した構造改革の成果等により、対前年同四半期連結累計期間比で改善となる営業損失10,626百万円(前年同四半期累計期間は営業損失38,897百万円)となりましたが、黒字化には至りませんでした。」
構造改革の成果等により営業損失が前年同期比で縮小し、固定費負担による業績影響が一部低減した。一方、営業黒字化には至っていない。 - FY2019-Q2対処有価証券報告書
「営業利益は、売上高規模から損失とはなったものの、前連結会計年度に実施した構造改革の成果等により対前年同四半期連結累計期間比で改善となる営業損失14,475百万円(前年同四半期累計期間は営業損失26,806百万円)となりました。」
構造改革の成果等により営業損失が前年同期比で縮小し、固定費負担による業績影響が一部低減したと記載した。 - FY2019-Q1対処有価証券報告書
「営業利益は、売上高の減少により営業損失とはなったものの、前連結会計年度に実施した構造改革の成果等により、対前年同四半期比、前四半期比共に改善となる営業損失9,806百万円(前年同四半期は営業損失14,442百万円、前四半期は営業損失22,851百万円)となりました。」
構造改革の成果等により営業損失は残ったものの、前年同期および前四半期から縮小し、固定費負担による業績影響が一部低減した。 - FY2018悪化有価証券報告書
「営業損失については、売上高の減少、白山工場の減価償却費及びOLED開発に係る研究開発費等の固定費等の対前期比増などから61,749百万円(前年同期は営業利益18,502百万円)となりました。」
白山工場の減価償却費やOLED開発費等の固定費増加が続き、営業利益から営業損失61,749百万円へ悪化した。 - FY2018-Q3悪化有価証券報告書
「営業損失については、売上高の減少に加え、白山工場の減価償却費及びOLED開発に係る研究開発費等の固定費が前年同四半期累計期間に比べ増加していることから38,897百万円(前年同四半期累計期間は営業利益10,475百万円)となりました。」
白山工場の減価償却費やOLED開発費等の固定費増加が続き、営業利益から営業損失38,897百万円へ悪化した。固定費負担の業績影響が拡大した。 - FY2018-Q2悪化有価証券報告書
「営業損失については、白山工場の稼動に係る減価償却費やOLED開発に係る研究開発費等の固定費が前年同四半期累計期間に比べ増加していることから26,806百万円(前年同四半期累計期間は営業損失2,176百万円)となりました。」
白山工場の減価償却費やOLED開発費等の固定費増加が営業損失の拡大要因として記載され、固定費負担の影響が深まった。 - FY2018-Q1顕在化有価証券報告書
「こうした状況下、当社においては生産能力が過剰となっており、製造固定費として大きな負担となっていることから、今般市場の変化に合わせた生産体制の見直し及び固定費の圧縮が必要であると判断し、抜本的な構造改革を実施することで経営の合理化を行い、収益改善を図ることといたしました。」
生産能力過剰と製造固定費負担を実際の状況として明記し、茂原工場および中国蘇州の遊休資産について合計2,652百万円の減損損失も計上した。 - FY2017再掲有価証券報告書
「当社グループが営む中小型ディスプレイ事業は、大規模な工場、生産設備の取得及び維持、並びに多くの従業員の雇用を要する、固定費比率が比較的高い事業です。」
工場・設備・人員に伴う固定費負担と稼働率低下リスクを再掲した。 - FY2016顕在化有価証券報告書
「大規模な工場、生産設備の取得及び維持、並びに多くの従業員の雇用を要する、固定費比率が比較的高い事業です。従って、主要顧客からの受注の減少、需要の変動、生産過剰、他社との競合等により、当社グループの工場の稼働率が低下する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。」
固定費負担と稼働率低下をリスクとして示し、茂原・東浦・中国のラインについて合計7,333百万円の減損損失を計上した。