公共事業費縮減と水道用鋳鉄管の国内需要・販売価格の低迷
FY2016に初出。31回の記載のうち17回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2018-Q1。直近の記載は2026-07-31。
日本鋳鉄管がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より3年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2024年。26社中8社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに19社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「2025年度においては、水道事業体のダクタイル鋳鉄管の発注量が前年度同様、全国的に低調に推移しており、特に当社が主力とする小口径サイズの発注量は前年度を下回る結果となりました。」
全国的な発注量の低調に加え、主力の小口径サイズの発注量が前年度を下回った。連結売上高は前年同期比5.8%減少し、需要低迷リスクが通期業績に継続して現れている。 - FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「当中間連結会計期間においては、水道事業体のダクタイル鋳鉄管の発注量が全国的に前年度同様低調に推移しており」
全国の水道事業体によるダクタイル鋳鉄管発注量の低調が続き、ダクタイル鋳鉄関連の売上高は前年同期比2.4%減少した。需要低迷リスクが当中間期の業績に実際に現れている。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「能登半島地震での被害を踏まえた政府主導での上下水道の耐震化計画が進められているものの、現段階では予算化までなされていないため、全国の水道事業体の管路布設向け鋳鉄管発注量は低調に推移しております。」
耐震化計画が進められている一方で予算化に至らず、全国の水道事業体による管路布設向け鋳鉄管発注量が低調となっている。需要低迷が当中間期の売上高減少およびダクタイル鋳鉄関連のセグメント損失として実際に業績へ現れている。 - FY2024再掲有価証券報告書
「当社の主力製品であるダクタイル鉄管は、老朽化に伴う更新需要はあるものの、今後も大幅な需要の拡大は見込みにくく、業界全体の生産設備が過剰な状態にあります。」
主力製品について、更新需要はある一方で大幅な需要拡大は見込みにくく、生産設備過剰の状態が続くと再確認している。通期のダクタイル鋳鉄関連売上高も前年同期比4.5%減少した。 - FY2024-Q3顕在化有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間の売上高につきましては、原材料等の物価高騰に伴う販売価格の改定での増収はあったものの、全国的な管路布設工事の遅れ・減少等により、前年同期と比べ5億50百万円(前年同期比4.6%)減少し、114億46百万円となりました。」
全国的な管路布設工事の遅れ・減少が継続し、販売価格改定による増収を含めてもダクタイル鋳鉄関連の売上高は前年同期比4.6%減少した。需要環境のリスクが第3四半期累計の業績に引き続き現れている。 - FY2024-Q2顕在化有価証券報告書
「売上高につきましては、前連結会計年度に実施した原材料等の物価高騰に伴う販売価格の改定での増収はあったものの、全国的な管路布設工事の遅れ・減少等により、前年同期比では3億34百万円(前年同期比3.9%)減少の、81億78百万円となりました。」
全国的な管路布設工事の遅れ・減少が実際に販売減少へ波及し、連結売上高が前年同期比3.9%減少した。需要環境のリスクが当該四半期累計の業績に現れている。 - FY2024-Q1悪化有価証券報告書
「当社の主力製品であるダクタイル鉄管は、老朽化に伴う更新需要はあるものの、今後も大幅な需要の拡大は見込みにくく、業界全体の生産設備が過剰な状態にあります。そうした環境下、当社と株式会社クボタ(以下 クボタ)は、将来に渡って社会インフラを支える企業として供給責任を果たしていくため、効率的な生産にむけて生産設備を再編し、さらに温室効果ガス排出削減のためCO2を多く排出するキュポラ炉から電気炉に置き換えたうえで、「溶解・鋳造」設備を減らすことが最善との考えで一致しました。」
従来の公共事業費・工事遅延による需要低迷に加え、ダクタイル鉄管需要はこの20年で半減し、今後の大幅な需要拡大が見込みにくく、業界全体の生産設備が過剰であるという構造的な説明が示された。需要環境の厳しさがより明確かつ数値化されている。 - FY2023-Q1顕在化有価証券報告書
「売上高につきましては、前連結会計年度に実施した原材料等の高騰に伴う価格改定での増収はあったものの、全国的な工事の遅れ等による販売量の一時的な減少と相殺されたことで微増にとどまり」
全国的な工事の遅れ等による販売量の一時的な減少が実際に発生し、価格改定による増収を相殺したと説明している。 - FY2022再掲有価証券報告書
「一方、COVID-19の社会影響が長期化するなかで政府要請がなされている「安定的な水の供給」や「うがい・手洗いの励行」、また自然災害の増大や国土インフラの老朽化による大規模断水により水道の重要性が再認識されているものの、当業界に大きな影響が及ぶには至らず、需要は全体としては概ね横這いとなりました。」
水道の重要性が再認識される一方、当年度の需要は全体として概ね横ばいと説明している。 - FY2022-Q2再掲有価証券報告書
「現時点においては、当業界に大きな影響が及ぶことはなく、需要は全体としては概ね横這いが続いております。」
COVID-19の感染拡大や緊急事態措置があったものの、当業界への大きな影響はなく、需要は概ね横ばいと説明している。公共事業予算への依存と需要環境について、新たな重大な変更は示されていない。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「COVID-19はいまだ収束に至らぬ状況でありますが、現時点においては、当業界に大きな影響が及ぶことはなく、需要は全体としては概ね横這いが続いております。」
COVID-19は収束していないものの、当業界への大きな影響はなく、水道用鋳鉄管を含む需要は概ね横ばいと説明している。需要低迷リスクについて、当四半期の状況に新たな悪化は示されていない。 - FY2021-Q3対処有価証券報告書
「COVID-19の感染拡大は、経済活動や社会生活全般に甚大な影響を与えておりますが、2021年に入って、大都市圏を中心に緊急事態宣言が出されるなど、一層先行き不透明な状況となって参りました。しかしながら、現時点では当業界に大きな影響は及んでおりません。また、2020年11月末以降、原材料であるスクラップ価格が急騰しておりますが、当第3四半期は、例年同様に需要が活発であったことに加え、製造部門が懸命に取り組んだ新規の合理化施策が十分な成果を上げたことなどにより影響を最小限に留め、業績は順調に推移しております。」
COVID-19による先行き不透明感は継続しているものの、当四半期時点では当業界への大きな影響はなく、需要も例年同様に活発だったと説明している。需要低迷リスクの解消ではなく、当該期間の影響が限定的だった状況として記録する。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「しかしながら、当第2四半期は、五輪後に予定されていた工事が繰り上げ実施されたことにより、第3四半期以降に想定していた需要が前倒しになったこと等に起因し、順調に推移しております。」
水道料金減免措置の拡大・長期化や自治体のコロナ対策費増大により、第3四半期以降の水道工事着工遅れと鋳鉄管需要減速が懸念されると記載している。第2四半期は需要の前倒しにより順調だったが、将来の需要環境に新たな下振れ要因が示された。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「主要分野であるダクタイル鋳鉄管は、管路の老朽化が進行しているものの水道事業体予算・公共事業費の縮減などにより、国内需要は低水準で推移いたしました。…鋳鉄管の全国需要の減少を大きく下回る減少率に留めてはおりますが、金額では前年同期と比べ1億5百万円(前年同期比0.8%)減少し、128億77百万円となりました。」
水道事業体予算・公共事業費の縮減による国内需要低迷が続き、鋳鉄管を含む売上高は前年同期比0.8%減少した。需要低迷が通期業績に引き続き現れている。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「主要分野であるダクタイル鋳鉄管は、管路の老朽化が進行しているものの水道事業体予算・公共事業費の縮減などにより、国内需要は低水準で推移いたしました。鋳鉄管類の全国需要が減少するなか、営業部門の懸命の努力により、売上の減少率は総需要の減を大きく下回る水準に留めております。」
水道事業体予算・公共事業費の縮減による国内需要低迷が続き、鋳鉄管類の売上高は前年同期比3.5%減少した。需要低迷のリスクが引き続き業績に現れている。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「主要分野であるダクタイル鋳鉄管は、管路の老朽化が進行しているものの水道事業体予算・公共事業費の縮減などにより、国内需要は低水準で推移いたしました。…鋳鉄管類の全国需要が減少するなか、…前年同期と比べ5億35百万円(前年同期比8.4%)減少し、58億7百万円となりました。」
水道事業体予算・公共事業費の縮減による国内需要低迷が継続し、鋳鉄管類の売上高減少として業績に現れている。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類の需要につきましては、全国的に地方自治体の厳しい財政状況が継続しており、低水準で推移いたしました。 当第1四半期連結累計期間の売上高につきましては、販売子会社を含め主力である水道用鋳鉄管類の販売量が減少したため、前年同期と比べ2億17百万円(前年同期比8.0%)減少し、25億3百万円となりました。」
地方自治体の厳しい財政状況と主力水道用鋳鉄管類の需要低迷が続き、販売量減少と前年同期比8.0%の売上高減少として業績に現れている。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「主力である水道用鋳鉄直管につきましては、全国的な地方自治体の厳しい財政状況及び工事作業者不足、低価格水道用管の普及、首都圏の需要減等があり、また、利益面におきましても、売上高減少に加え、競争激化による市況軟化影響等により、中期で掲げた計画に大幅に届きませんでした。」
需要低迷、不安定な価格、低価格管の普及、首都圏需要減および競争激化が実際の販売減少・計画未達として現れている。ダクタイル鋳鉄関連は売上高110億8百万円、営業損失2億93百万円となった。 - FY2018-Q3顕在化有価証券報告書
「当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類の需要につきましては、全国的に地方自治体の厳しい財政状況が継続しており、当社製造可能管においては、低水準で推移いたしました。 当第3四半期連結累計期間の売上高につきましては、販売子会社を含め主力である水道用鋳鉄管類の販売量が減少したため、前年同期と比べ4億48百万円(前年同期比4.8%)減少し、88億48百万円となりました。」
地方自治体の厳しい財政状況と主力水道用鋳鉄管類の需要低迷が継続し、販売量減少、売上高減少およびダクタイル鋳鉄関連の営業損失として業績に影響している。 - FY2018-Q2顕在化有価証券報告書
「当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類の需要につきましては、全国的に地方自治体の厳しい財政状況が継続しており、当社製造可能管においては、低水準で推移いたしました。」
地方自治体の厳しい財政状況と主力水道用鋳鉄管類の需要低迷が継続し、販売量減少、売上高減少およびダクタイル鋳鉄関連の営業損失として業績に影響した。 - FY2018-Q1顕在化有価証券報告書
「当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類の需要につきましては、全国的に地方自治体の厳しい財政状況が継続しており、低水準で推移いたしました。」
地方自治体の厳しい財政状況と需要低迷が継続し、主力水道用鋳鉄管類の販売量が前年同期比で減少した。売上高は前年同期比8.3%減少し、ダクタイル鋳鉄関連は営業損失となっており、需要環境のリスクが業績に実際に影響している。 - FY2017再掲有価証券報告書
「しかしながら、公共事業費縮減のなか、主力の水道用鋳鉄管分野においても国内需要の低迷、不安定な販売価格などの事業環境は引き続き厳しさが予想されます。 当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類につきましては、全国的に地方自治体の厳しい財政状況及び工事労働者不足等は継続しており、低水準で推移いたしました。」
公共事業費縮減、国内需要の低迷、不安定な販売価格、地方自治体の厳しい財政状況および工事労働者不足を引き続き厳しい事業環境として記載している。 - FY2017-Q3再掲有価証券報告書
「当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類につきましては、全国的には大口径管の需要増加はあるものの、地方自治体の厳しい財政状況及び工事労働者不足等は継続しており、当社製造可能管においては、低水準で推移いたしました。」
大口径管の需要増加がある一方、地方自治体の厳しい財政状況等が継続し、当社製造可能管は低水準で推移したと説明している。 - FY2017-Q2再掲有価証券報告書
「当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類につきましては、全国的には大口径管の需要増加はあるものの、地方自治体の厳しい財政状況及び工事労働者不足等は継続しており、当社製造可能管においては、低水準で推移いたしました。」
大口径管の需要増加がある一方、地方自治体の厳しい財政状況等が継続し、当社製造可能管は低水準で推移したと説明している。 - FY2017-Q1再掲有価証券報告書
「当社グループを取りまく環境は、主力である水道用鋳鉄管類につきましては、全国的には大口径管の需要増加はあるものの、地方自治体の厳しい財政状況及び工事労働者不足等は継続しており、当社製造可能管においては、低水準で推移いたしました。」
大口径管の需要増加がある一方、地方自治体の厳しい財政状況等が継続し、当社製造可能管は低水準と説明している。事業等のリスクについては重要な変更がないと記載している。 - FY2016初出有価証券報告書
「しかしながら、公共事業費縮減のなか、主力の水道用鋳鉄管分野においても国内需要の低迷、不安定な販売価格などの事業環境は引き続き厳しさが予想されます。」
主力市場の事業環境に関するリスクとして、基本方針および対処すべき課題で説明されている。