原材料調達先の限定・設備故障による供給停止リスク
FY2017に初出。8回の記載のうち4回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2020。直近の記載はFY2025。
クミアイ化学工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社とほぼ同じ時期。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2021年。53社中24社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに15社。
- FY2025悪化有価証券報告書
「当社グループが調達を行う国・地域において、世界のパワーバランスの多様化が進む中、政治的・社会的情勢の不安定化、外交関係の緊迫化、テロ・紛争などの政治的混乱や自国第一主義の政策など、地政学的リスクが高まり、事業を取り巻く環境が悪化し、サプライチェーンが分断された場合や、経済安全保障に関し他国・地域から経済的威圧を被るなどした場合には、原材料が確保できず、当社グループでの製造が遅延・停止するリスクや予想を上回る原材料コストの増加が利益を圧迫するリスクがあります。」
従来の調達先故障・政情不安リスクに加え、自国第一主義、経済的威圧、経済安全保障を含むサプライチェーン分断リスクへ拡大している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「当社グループの生産設備では、安全確保のため定期的な保守・点検を行っております。しかしながら、予期しない故障・事故等により生産が一時的に減産・遅延・停止した場合や役職員や周辺地域に大きな被害や環境汚染等が発生した場合には、当社グループの製品販売の機会損失や社会的信用の失墜等が発生する可能性があります。」
限定的な調達先に起因する供給リスクに加え、自社生産設備の故障・事故、環境汚染、長期の生産再開遅延までリスク対象を明示している。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、景気に回復傾向がみられたものの、新たな変異株による新型コロナウイルス感染症の急拡大、原油価格の上昇等に伴う原材料コストの高騰、世界的な海上輸送の混乱や輸送費の高騰等の問題が発生しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。」
原材料コスト高騰、海上輸送の混乱・輸送費高騰が調達・供給環境上の問題として継続している。 - FY2021悪化有価証券報告書
「また、最近では、中国政府による脱炭素政策などの影響に伴う深刻な電力不足や北京五輪に伴う各種規制の強化、原材料コストの増加、輸送の混乱などにより、原材料が確保できず、当社グループでの製造が遅延・停止するリスクや予想を上回る原材料コストの増加が利益を圧迫するリスクがあります。」
限定的な調達先の故障・事故・政情不安に加え、中国の電力不足・規制強化、原材料コスト増加、輸送混乱が具体的な供給・利益圧迫要因として顕在化している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「当社グループが調達を行う国・地域において、テロ・戦争等による政治・経済・社会的混乱、施策や法令の変更、国際貿易摩擦、文化や慣習の違いに起因するトラブルの発生などの地政学リスクが顕在化し、当社グループや調達先の事業活動が制限を受けた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。」
限定的な調達先の故障・事故・政情不安に加え、テロ・戦争、国際貿易摩擦、法令変更等による地政学リスクと、予想を上回る需要増による安定供給への影響を明示している。 - FY2019対処有価証券報告書
「重要な供給元とは関係強化を図るとともに、汎用品は複数のソースを起用することと、生産と販売のバランスの調整、物流体制の見直しや最適化に努め、為替の影響によるリスクヘッジを含めた安定的な調達を進めております。」
重要供給元との関係強化、汎用品の複数ソース化、生産・物流体制の最適化により、調達停止・遅延リスクへの対応を具体化している。 - FY2018再掲有価証券報告書
「当社グループは、調達先が限られる原材料もあり、代替調達先の確保に努めていますが、調達先での故障・事故または所在国の政情不安等により原材料の供給が未達・遅延・停止する可能性があります。」
代替調達先の確保に努める方針を示しつつ、限定された調達先の故障・事故・政情不安による供給停止リスクを継続している。 - FY2017初出有価証券報告書
「調達先での故障・事故または所在国の政情不安等により原材料の供給が未達・遅延・停止する可能性があります。」
調達先が限られる原材料について、調達先の事故・故障や所在国の政情不安による供給未達・遅延・停止リスクを初めて明示している。