欧州・米国・新興国の政策変更と地政学的リスク
FY2017に初出。13回の記載のうち10回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2018。直近の記載はFY2026。
富士フイルムホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。134社中104社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに75社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「2026年度の世界経済は、ロシア・ウクライナ情勢やイスラエル・パレスチナ情勢に加え、足元でのイラン情勢の混乱長期化懸念等の地政学的要因や、エネルギー市場の変動、人工知能(AI)の急速な発展に伴う社会構造の変化、各国の保護主義的な貿易政策やレアアース等の希少資源をめぐる資源安全保障の強化等、不確実性が高い状況が続いています。」
地政学・経済環境リスクに、イラン情勢、AIによる社会構造変化、保護主義的貿易政策、希少資源をめぐる資源安全保障を新たに加えている。 - 2026-05-12悪化決算
「ロシア・ウクライナ情勢やイスラエル・パレスチナ情勢に加え、足元でのイラン情勢の混乱長期化懸念等の地政学的要因や、エネルギー市場の変動、人工知能(AI)の急速な発展に伴う社会構造の変化、各国の保護主義的な貿易政策やレアアース等の希少資源をめぐる資源安全保障の強化等、不確実性が高い状況が続いています。」
地政学、エネルギー、AIによる社会構造変化、保護主義的貿易政策、資源安全保障を含む外部環境リスクを列挙している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「特に、米国が発動した関税の大幅な引き上げに対し、各国の対抗措置やそれに伴うサプライチェーンの混乱、不確実性が増すことでの企業の投資抑制、堅調だった米国の景況感の悪化等により、世界経済が景気後退に陥るリスクが高まっています。」
従来の地政学・経済減速リスクに加え、米国関税引き上げ、対抗措置、サプライチェーン混乱、投資抑制を新たに明示し、外部環境リスクを拡大している。 - FY2024悪化有価証券報告書
「一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化やイスラエル・ガザ紛争を発端とした中東情勢の緊迫化、中国経済の停滞、インフレを背景とする金融引き締めの持続等により、世界経済が減速するリスクも懸念されています。」
外部環境リスクについて、イスラエル・ガザ紛争、中東情勢、中国経済の停滞、金融引き締めの持続を新たに明示し、地政学・経済リスクの範囲を広げている。 - FY2023悪化有価証券報告書
「一方で、世界的な物価高と金融引き締めによる金融不安に加え、ロシア・ウクライナ情勢や米中対立等による地政学的分断とサプライチェーンの混乱による世界経済の減速が懸念されています。」
外部環境リスクについて、物価高・金融不安、地政学的分断、サプライチェーン混乱、世界経済減速への懸念を継続・具体化している。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「記録メディア事業では、世界的な景気後退リスクが顕在化する中、大手IT企業によるデータセンター建設への投資が抑制されたことで、データアーカイブ用のテープ需要が停滞し、売上が減少しました。」
外部環境リスクについて、世界的な景気後退リスクが顕在化し、大手IT企業のデータセンター投資抑制を通じてテープ需要・売上の減少として現れている。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「営業利益は、前年の新型コロナウイルス感染症関連需要の減少や、部材・エネルギーコストの高騰影響等により49,550百万円(前年同期比12.0%減)となりました。」
COVID-19関連需要の反動に加え、部材・エネルギーコストの高騰が全社営業利益の前年同期比減少として現れている。 - FY2022悪化有価証券報告書
「世界経済は半導体不足や国際物流の混乱に加え、ロシア・ウクライナ情勢による原油・天然ガス等のエネルギーや、アルミを始めとした素材価格の高騰とサプライチェーンの混乱等で、世界的なスタグフレーションが懸念されています。」
従来の地政学・政策・新興国リスクに、ロシア・ウクライナ情勢、エネルギー・素材価格高騰、サプライチェーン混乱、スタグフレーション懸念が加わっている。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「インクジェット事業では、産業用インクジェットヘッドの販売が中国景気の減速等による需要減の影響を受け、売上が減少しました。」
中国景気減速の影響が光学デバイスに加えて産業用インクジェットにも及び、需要減・売上減少として影響範囲が広がっている。 - FY2020-Q1顕在化有価証券報告書
「光学デバイス分野では、主に中国景気の減速による車載レンズ等産業用レンズの需要減の影響を受け、売上は減少しました。」
中国をはじめとした新興国経済の動向を外部環境リスクとしていたところ、中国景気の減速が車載レンズ等の需要減と売上減少として実際に現れている。 - FY2019国内の消費増税リスクを追加有価証券報告書
「2019年度は、米中貿易摩擦、欧州における英国のEU離脱や移民問題、中国をはじめとした新興国経済の動向、北朝鮮やシリア情勢等の地政学的リスク、国内においては消費増税による駆け込み需要及びその反動等、先行きの見えない不安定な状況が続くことが予想されます」
従来の海外政策・貿易・地政学的リスクに加え、国内の消費増税による駆け込み需要と反動を2019年度の外部環境リスクとして挙げている。 - FY2018悪化有価証券報告書
「2018年度は、米国と中国の貿易摩擦、欧州における英国のEU離脱や移民問題、中国をはじめとした新興国経済の動向、北朝鮮やシリア情勢等の地政学的リスク等、先行きの見えない不安定な状況が続くことが予想されます。」
従来の英国EU離脱・米国政策・新興国経済等に加え、米中貿易摩擦、北朝鮮・シリア情勢を挙げ、外部環境リスクの範囲を広げている。 - FY2017初出有価証券報告書
「英国のEU離脱や移民問題等数々の課題を抱える欧州市場、新政権の今後の政策やその影響に留意が必要な米国市場、中国をはじめとした新興国経済の動向等、地政学的リスクも含め先行きの見えない不安定な状況が続き」
従来の為替・経済情勢リスクに加え、英国のEU離脱、米国新政権、中国等新興国、地政学的リスクを個別に挙げている。