政治・地政学変動によるサプライチェーン分断・コスト増
FY2020に初出。11回の記載のうち7回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2021。直近の記載はFY2026-H1。
DICがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2025年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。36社中21社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに13社。
- FY2026-H1悪化有価証券報告書
「直近の世界経済を振り返ると、中東情勢の緊迫化による物流やサプライチェーンの混乱が原油並びにエネルギーコストの高騰やナフサ由来の石油化学製品の供給不安をもたらしました。」
既存の地政学・サプライチェーンリスクに、中東情勢の緊迫化、物流混乱、エネルギーコスト高騰、石油化学製品の供給不安が加わった。 - FY2025相互関税政策による警戒感と通商合意による影響緩和の併存有価証券報告書
「例えば、米中対立等を背景とした経済安全保障上の措置による製品・原料等の輸出入停止及び関税率アップに伴うコスト急増、渡航規制強化による適時適切な現地対応や人材配置の制限、あるいは中東における紛争・政治不安、その他政変・テロ・暴動等に起因するエネルギーや天然資源の価格高騰、物流の混乱等が挙げられます。」
地政学リスクの具体例として、米中対立・経済安全保障・関税率上昇に加え、渡航規制、中東紛争、エネルギー価格高騰、物流混乱が整理された。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「直近の世界経済は、米国による相互関税政策の発表以降、各国・地域間の交渉の進捗が注視されるなか、企業や消費者の購買行動において、一部で駆け込み需要が見られる一方で買い控えも見られるなど、景気先行きに対する警戒感が強まりました。」
政治・地政学リスクの具体的要因として米国の相互関税政策が加わり、購買行動の変化や景気先行きへの警戒感として事業環境に現れた。 - FY2023-Q2再掲有価証券報告書
「世界経済は、米国や欧州でのインフレ抑制を目的とした金融政策の継続、ウクライナ情勢の長期化、中国におけるゼロコロナ政策解除後の景気回復の遅れなどを背景に不透明な状況が続いており、金利情勢や景気減速への懸念などから、様々な業界分野において需要の伸び悩みや在庫抑制の動きが見られました。」
ウクライナ情勢の長期化や中国の景気回復の遅れを含む地政学・マクロ環境の不確実性が続き、需要停滞や在庫抑制に波及している。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「世界的なインフレ圧力の高まり、ウクライナ情勢の長期化や中国でのゼロコロナ政策による行動制限などがグローバル経済に影響を及ぼすなか、」
ウクライナ情勢の長期化と中国のゼロコロナ政策が、グローバル経済への影響要因として継続している。資源価格、サプライチェーン、出荷停滞への波及も示されている。 - FY2022-Q2再掲有価証券報告書
「ウクライナ情勢のもとでの資源価格の高騰、中国などにおける新型コロナウイルス感染の再拡大によるサプライチェーンの混乱など世界経済の不確実性の高まりを受けて、エネルギー、物流及び原料コストが高止まりするなか、」
ロシア・ウクライナ情勢と中国等の感染再拡大に伴う資源価格高騰、サプライチェーン混乱、コスト高止まりが継続している。 - FY2022-Q1悪化有価証券報告書
「ロシアのウクライナ侵攻による資源価格の高騰、中国などにおける新型コロナウイルス感染の再拡大によるサプライチェーンの混乱などマクロ環境の複合的な変化に伴いエネルギー、物流及び原料コストの増加傾向が一層強まるなか、」
政治・地政学リスクについて、ロシアのウクライナ侵攻が資源価格高騰とサプライチェーン・コストへの影響として実績化した。 - FY2021悪化有価証券報告書
「なお、2022年2月以降のロシアの侵攻に端を発したロシア及びウクライナ情勢の影響については、紛争が短期間で終息した場合は限定的な影響に留まる一方で、これが長期化する場合には、当社グループの業績及び財務に一定の影響を及ぼすことになる可能性があると想定します。」
政治・地政学リスクに、ロシアの侵攻に端を発するロシア・ウクライナ情勢という新たな具体的要因が加わった。 - FY2020初出有価証券報告書
「政治や社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等によるコスト増、製品・原料輸出入や送金の停止、サプライチェーン分断による影響、また為替変動が生じた場合に、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。」
米中貿易摩擦、中東の紛争・政治不安、輸出入・送金停止、関税、サプライチェーン分断を含む政治・地政学リスクが初めて独立項目として整理された。