原油・ナフサ等の市況変動と原料調達困難
FY2016に初出。27回の記載のうち9回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017-Q2。直近の記載は2026-08-10。
DICがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。167社中121社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに33社。
- 2026-08-10対処決算説明資料
「原料の調達制約のリスクは大幅に低下したが、中東情勢が再び緊迫化したため、先行きへの不透明感は継続」
中東情勢に伴う原料調達制約リスクは低下したとされた一方、情勢再緊迫化による不透明感は継続した。 - FY2026-H1悪化有価証券報告書
「中東情勢の緊迫化による物流やサプライチェーンの混乱が原油並びにエネルギーコストの高騰やナフサ由来の石油化学製品の供給不安をもたらしました。」
原油・エネルギーコストの高騰に加え、ナフサ由来石油化学製品の供給不安が中東情勢に伴う物流・サプライチェーン混乱として現れた。 - FY2023-Q1再掲有価証券報告書
「営業利益は、前年同期比49.0%減の60億円でした。各セグメントにおいて、原料コストの増加分を中心に価格対応に努めましたが、電気・電子やモビリティに関連した高付加価値製品や顔料製品の出荷数量が減少した影響により、大幅な減益となりました。」
原料コスト増加に対する価格対応を続けているが、出荷数量減少の影響により営業利益は大幅減益となった。原料コスト変動リスクと価格対応の併存が続いている。 - FY2022前進有価証券報告書
「当社グループは、複数購買化、契約購買化、代替原料調達導入等を通じ、原料コストの削減や調達リスクの低減を図り、安価で安定した調達を目指しています。中長期的観点では、「DICグループサステナビリティ調達ガイドライン」に基づき、厳格な化学物質の管理や環境負荷の低減を始めとしたサステナビリティ活動への取組をサプライヤーに要請するとともに、活動状況の調査やその後のフォローを通じて同活動を推進しています。」
原料価格・調達困難リスクへの対応が、複数購買等に加え、サプライヤーのサステナビリティ活動の要請・調査・フォローへ具体化した。 - FY2022-Q3再掲有価証券報告書
「営業利益は、前年同期比1.2%減の329億円でした。多くの製品の出荷が停滞したことや、価格対応を進めたもののコスト増加分の転嫁が追い付かなかったことなどにより、全体的に利益が落ち込みました。」
エネルギー・物流・原料コストの増加に対する価格対応を継続したものの、コスト増加分の転嫁不足が全体の利益を押し下げる状況が続いている。 - FY2022-Q2再掲有価証券報告書
「ウクライナ情勢のもとでの資源価格の高騰、中国などにおける新型コロナウイルス感染の再拡大によるサプライチェーンの混乱など世界経済の不確実性の高まりを受けて、エネルギー、物流及び原料コストが高止まりするなか、」
資源価格高騰、感染再拡大、サプライチェーン混乱を背景に、エネルギー・物流・原料コストの高止まりが続いている。 - FY2022-Q1悪化有価証券報告書
「ロシアのウクライナ侵攻による資源価格の高騰、中国などにおける新型コロナウイルス感染の再拡大によるサプライチェーンの混乱などマクロ環境の複合的な変化に伴いエネルギー、物流及び原料コストの増加傾向が一層強まるなか、全般的には堅調な出荷を維持しつつ、全てのセグメントの幅広い製品において、価格対応に取り組んだ結果、大幅な増収となりました。」
ロシアのウクライナ侵攻による資源価格高騰と中国等の感染再拡大によるサプライチェーン混乱により、エネルギー・物流・原料コストの増加傾向が一層強まった。 - FY2021再掲有価証券報告書
「年間を通じて、原油価格上昇などによる原料コストやサプライチェーンの停滞を背景とした物流コスト増加の影響を受けましたが、様々な製品において、継続的に価格対応に取り組むことでコスト増加影響の低減に努めました。」
原油価格・物流コストの上昇影響は年間を通じて継続した一方、各製品の価格対応による影響低減も継続して記載された。 - FY2021-Q3悪化有価証券報告書
「当第3四半期(7-9月)には、原油価格上昇などによる原料コストやサプライチェーンの停滞を背景とした物流コスト増加の影響が一層強まりました。」
原油価格上昇による原料コスト増に加え、サプライチェーン停滞を背景とする物流コスト増の影響が一層強まった。 - FY2021-Q1再掲有価証券報告書
「高付加価値製品を中心に出荷が全般的に伸びたことに加え、活動経費の抑制や米州や欧州における原料コスト上昇に対する価格対応などが寄与した結果、大幅な増益となりました。」
米州・欧州では原料コスト上昇が続いているが、価格対応や活動経費抑制が利益に寄与した。原料コスト変動リスクと対応策の併存が継続している。 - FY2020対処有価証券報告書
「当社グループは、代替ソース開拓による複数購買化や長期契約等により原料コストの削減や調達リスクの低減を図り、安価で安定した調達を目指しています。」
原料価格・調達リスクへの対応として、代替ソース、複数購買、長期契約に加え、サステナビリティ調達ガイドラインに基づくサプライヤー選別が明示された。 - FY2020-Q1対処有価証券報告書
「全般的に出荷が落ち込みましたが、原料価格の低下に加え、感染防止対策として活動を制限したことによる活動経費の減少や合理化を含めたコスト削減効果などにより、大幅な増益となりました。」
原料価格低下が利益にプラスの影響を与え、原料価格上昇による従来の利益下押しは当四半期には緩和された。 - FY2019対処有価証券報告書
「複数購買等の施策により安価で安定した調達を目指していますが、国際商品市況の急激な変動により原料価格が大幅に上昇した場合、又は、需給バランスの逼迫化により原料の調達が困難になった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。」
原料価格・調達リスクに対し、複数購買による安価で安定した調達を目指す具体的な対応策が年次報告書で示された。業績上も原料価格低下により営業利益率が改善している。 - FY2019-Q3対処有価証券報告書
「営業利益率は主に原料価格の低下により徐々に改善しています。」
原料価格による利益下押しについて、原料価格の低下を背景に営業利益率が徐々に改善しており、影響が一部緩和された。 - FY2019-Q2対処有価証券報告書
「原料価格は、中国における環境規制や米中貿易摩擦などの要因により一部で高止まりが続いていますが、期初の想定どおり第1四半期のマイナス影響から当第2四半期に入ってプラスに転換しました。しかしながら、上述のとおり出荷数量が落ち込んだことで想定していたレベルのプラス効果が出ませんでした。」
原料価格の影響は一部で高止まりが続くものの、第1四半期のマイナス影響から第2四半期にはプラスへ転換した。ただし、出荷数量の落ち込みにより想定水準の利益効果は実現しなかった。 - FY2019-Q1再掲有価証券報告書
「期初の想定どおり、原料価格のマイナス影響が続いたことに加えて、高付加価値製品の出荷が低調に推移したことにより減益幅が拡大しました。」
原料価格によるマイナス影響が引き続き営業利益を押し下げている。 - FY2018悪化有価証券報告書
「営業利益は、原料価格上昇や物流コスト増の影響に加えて欧州新興国通貨安による換算目減りなどにより、48,385百万円と前年同期比14.3%の減益となりました。」
原料価格上昇が年次営業利益の実績上の減益要因として継続し、物流コスト・為替影響と併せて営業利益14.3%減に結び付いた。 - FY2018-Q3悪化有価証券報告書
「営業利益は、原料価格上昇や物流コスト増の影響などにより、36,412百万円と前年同期比10.2%の減益となりました。」
原料価格上昇が全社および複数セグメントの営業利益を押し下げ、全社営業利益は前年同期比10.2%減となった。前四半期より影響が広範かつ大きく現れている。 - FY2018-Q2再掲有価証券報告書
「営業利益は、原料価格上昇や物流コスト増の影響などにより、24,318百万円と前年同期比6.6%の減益となりました。原料価格上昇の影響は引き続き厳しい状況にありますが、製品価格の改定には一定の進捗がみられました。」
原料価格上昇の影響が引き続き厳しい状況にあり、営業利益の減益要因となっている。一方、製品価格改定には一定の進捗が示された。 - FY2018-Q1悪化有価証券報告書
「営業利益は、原料価格上昇や物流コスト増の影響などにより、11,024百万円と前年同期比16.0%の減益となりました。」
原料価格上昇がプリンティングインキ、ポリマ、アプリケーションマテリアルズ等の複数セグメントで利益の下押し要因となり、全社営業利益も16.0%減となった。原料価格上昇の影響が実績として広範かつ大きく現れている。 - FY2017再掲有価証券報告書
「営業利益は、高付加価値製品の伸長やコストダウンが原料価格上昇などのマイナス影響をカバーし、56,483百万円と前年同期比4.2%の増益となりました。」
原料価格上昇が実際の営業利益へのマイナス影響として続いているが、高付加価値製品の伸長やコストダウンでカバーされた。 - FY2017-Q3再掲有価証券報告書
「中国では、パッケージ用インキは出荷が堅調に推移しましたが、出版用インキ及び新聞用インキの需要減少などにより、減収となりました。東南アジアでは、出版用インキ及びパッケージ用インキの出荷が伸長したことにより、増収となりました。」
アジアでは地域・品目により出荷が伸長する一方、原料価格急騰が営業利益の減益要因となる状況が続いている。 - FY2017-Q2悪化有価証券報告書
「営業利益は、原料価格急騰の影響などにより、減益となりました。」
前四半期に記載された原料価格上昇が、今回の filing では原料価格急騰として複数セグメントの減益要因に現れており、影響の表現が強まった。 - FY2017-Q1顕在化有価証券報告書
「営業利益は、高付加価値製品の伸長やコストダウンが原料価格上昇のマイナス影響をカバーし、13,130百万円と前年同期比6.4%の増益となりました。」
原料価格上昇が実際に営業利益へのマイナス影響として発生し、高付加価値製品の伸長とコストダウンでカバーされた。 - FY2016初出有価証券報告書
「当社グループの事業に用いる原料の中には、原油・ナフサや天然ガスの誘導品が多く含まれています。これらの価格は国際商品市況の影響を受けるため、市況によって原料費が上昇した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、需給バランスの急激な変動が起こった場合には、購入価格の上昇のほか、原料の調達が困難になることにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。」
原油・ナフサ・天然ガス誘導品の価格上昇と、需給変動による調達困難が事業等のリスクとして初めて明示された。