国内販売競争と塗料原材料価格上昇のリスク
FY2016に初出。29回の記載のうち9回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2018-Q3。直近の記載は2026-10-27。
大日本塗料がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2019年)より1年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。19社中11社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに6社。
- FY2024-Q3対処有価証券報告書
「利益面では、原材料価格の高止まり影響があるものの価格是正の浸透もあり、営業利益は39億3千1百万円(同 8億9千5百万円増)、経常利益は42億7千1百万円(同 9億8千8百万円増)となりました。」
原材料価格の高止まりは継続しているが、価格是正の浸透により営業利益・経常利益は前年同期を上回り、価格転嫁による影響緩和が続いている。 - FY2024-Q2対処有価証券報告書
「利益面は、国内塗料事業及び照明機器事業における価格是正の浸透により利益率が改善し、営業利益は27億1千5百万円(同 9億4千1百万円増)、経常利益は29億6千1百万円(同 9億2千9百万円増)となりました。」
原材料価格高止まりや販売競争への対応として価格是正が浸透し、連結営業利益・経常利益が前年同期を上回った。価格転嫁によるリスク緩和が実績として示された。 - FY2024-Q1原材料高止まりも価格是正で利益増有価証券報告書
「利益面では、原材料価格の高止まりの影響があるものの、価格是正の進展により、営業利益は12億1千万円(同 4億9千8百万円増)、経常利益は13億6千2百万円(同 4億4千万円増)となりました。」
原材料価格の高止まりが続く一方、価格是正の進展により営業利益・経常利益は前年同期を上回った。原材料価格リスクと価格転嫁による影響緩和が併存している。 - FY2023価格是正で増収も利益横ばい有価証券報告書
「当社グループは、原材料価格の高騰に対し販売価格に転嫁すべく努力しておりますが、販売競争の激化等により価格転嫁が充分に進まない場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。」
価格是正により国内塗料事業は7.3%増収となった一方、営業利益は前期比300万円減少した。原材料価格上昇と価格転嫁不足のリスクは継続している。 - FY2023-Q3再掲有価証券報告書
「当セグメントの売上高は、価格転嫁のさらなる進展により前年同期を上回りました。利益面では、原材料価格上昇の影響を補うまでには至らず、前年同期を下回りました。」
価格転嫁は進展しているものの、原材料価格上昇の影響を補うまでには至らず、原材料価格リスクが利益を押し下げる状況が続いている。 - FY2023-Q2価格転嫁進展も原材料高が利益を下押し有価証券報告書
「当セグメントの売上高は、価格転嫁の進展により前年同期を上回りました。利益面では、原材料価格上昇の影響を補うまでには至らず、前年同期を下回りました。この結果、売上高は、260億1千7百万円(前年同期比 6.7%増)、営業利益は8億2千9百万円(同 2億4千8百万円減)となりました。」
価格転嫁により売上高は増加したが、原材料価格上昇の影響を補うまでには至らず、国内塗料事業の営業利益は前年同期比2億4,800万円減少した。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「利益面では、原材料価格上昇の影響がいっそう強まったことで、営業利益は7億2百万円(同 2億7千2百万円減)、経常利益は9億2千2百万円(同 2億1千3百万円減)」
原材料価格上昇の利益への影響が一段と強まり、営業利益は前年同期比2億7,200万円減少した。原材料価格リスクが実際の減益要因として悪化している。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「利益面では、原材料価格の高騰による影響が強まっておりますが、売上高の増加により前年同四半期を上回りました。」
原材料価格高騰による利益への影響が「強まっている」と記載され、リスクが悪化した。一方、売上高の増加により国内塗料事業の利益は前年同四半期を上回った。改善要因は数値化されているが、原材料価格リスク自体の影響額は示されていない。 - FY2022-Q2悪化有価証券報告書
「利益面では、原材料価格の高騰による影響が強まっておりますが、売上高の増加により前年同四半期を上回りました。この結果、売上高は243億8千万円(前年同四半期比 6.4%増)、営業利益は10億7千7百万円(同 7億2千5百万円増)となりました。」
原材料価格高騰の利益への影響が強まったと記載され、リスクは継続・悪化している。一方、売上高増加により国内塗料事業の利益は前年同四半期を上回った。 - FY2022-Q1顕在化有価証券報告書
「利益面は、原材料価格の高騰による影響が生じておりますが、売上高の増加により、営業利益は9億7千5百万円(同 4億7千9百万円増)、経常利益は11億3千5百万円(同 5億6千7百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億8千8百万円(同 3億3千9百万円増)となりました。」
原材料価格高騰の影響が当四半期にも実際に発生した一方、売上高増加により営業利益等は前年同四半期を上回った。 - FY2021再掲有価証券報告書
「当社グループは、販売競争の激化や原材料価格の高騰に対し販売価格に転嫁すべく努力しておりますが、価格転嫁が充分に進まない場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。」
国内需要縮小・競争激化、原材料価格、販売価格転嫁に関するリスクが継続して記載されている。 - FY2021-Q3再掲有価証券報告書
「工業分野では、建材分野など一部で持ち直しの動きがありますが、新型コロナウイルス感染症の影響による全般的な需要の落ち込みが継続し、売上高は前年同四半期を下回りました。利益面では、販売費及び一般管理費の削減に努めたものの、売上高の減少により前年同四半期を下回りました。」
国内塗料事業では一部の建材分野に持ち直しが見られる一方、全般的な需要減少が続き、売上高349億900万円、前年同四半期比12.2%減、減収減益となった。 - FY2021-Q2需要減少による国内塗料減収減益有価証券報告書
「工業分野では、新型コロナウイルス感染症の影響により全般的に需要が大きく落ち込み、売上高は前年同期を下回りましたが、足元では回復の兆しが見られます。利益面では、販売費及び一般管理費の削減に努めたものの、売上高の減少により前年同期を下回りました。」
国内塗料事業では、原材料価格よりも新型コロナウイルス感染症による工業需要の落ち込みが明示され、減収減益となった。一方、回復の兆しも記載されている。 - FY2020原材料価格低下と需要減少の併存有価証券報告書
「利益面では、原材料価格は下落に転じているものの、一部の高付加価値品における顧客の減産に伴う販売の減少及び本社移転に伴う費用の発生により前期を下回りました。」
原材料価格上昇の影響は軟化した一方、高付加価値品の顧客減産による販売減少と本社移転費用が利益を押し下げ、国内塗料事業は減収減益となった。 - FY2020-Q3原材料影響軟化・減収減益有価証券報告書
「構造物分野では、期中より市況に回復の動きが見られ、売上は前年を上回りました。建材分野では、新設住宅着工戸数減少の影響を受け、売上は前年を下回りました。利益面では、原材料価格高騰の影響は軟化しているものの、売上の減少及び本社移転に伴う費用の発生により前年を下回りました。この結果、売上高は397億5千8百万円(前年同四半期比 1.5%減)、営業利益は19億6千5百万円(同 4億5千7百万円減)となり、減収減益となりました。」
原材料価格高騰の影響は軟化した一方、建材需要の減少と本社移転費用により国内塗料事業は減収減益となった。リスク要因が原材料価格だけでなく需要減少・一時費用にも広がったことが記載されている。 - FY2020-Q1顕在化有価証券報告書
「利益面では、原材料価格の高騰の影響が残るほか、本社移転に伴う費用の発生により前年を下回りました。」
原材料価格高騰が国内塗料事業の利益を引き続き押し下げ、前年同期比で営業利益が1億300万円減少した。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「利益面では、製品価格の改訂や高収益品の拡販のほか、経費削減によって収益性の改善に努めたものの、原材料価格高騰の影響により各塗料分野の利益は大きく押し下げられ、当セグメント全体の経営成績としては減収減益となりました。」
原材料価格高騰が国内塗料事業の利益を大きく押し下げ、価格改定・高収益品拡販・経費削減で補うまでに至らなかった。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「また、原材料価格の高騰により、各塗料分野の利益は大きく押し下げられました。これに対応した製品価格改定の効果は拡大し、収益性の改善は更に進んでおりますが、当セグメント全体の業績としては減収減益となりました。」
原材料価格高騰が各塗料分野の利益を実際に押し下げる一方、製品価格改定の効果拡大により収益性の改善が進んでいる。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「主力の構造物分野の市況が回復基調にある一方、建材分野では需要が低調に推移したため売上は減少し、また、原材料価格高騰により各塗料分野の利益を押し下げました。」
原材料価格高騰が国内塗料事業の利益を実際に押し下げる要因となった。一方、第2四半期会計期間から製品価格改定の効果も顕在化している。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「このほか原材料価格高騰の影響を強く受け、利益は前年を下回りました。当セグメント全体の業績としては、減収減益となりました。この結果、売上高は128億8千9百万円(前年同四半期比 2.8%減)、営業利益は5億9千万円(同 2億5千4百万円減)となりました。」
原材料価格高騰が国内塗料事業の減益として実際に発生し、営業利益は前年同期比2億5,400万円減少した。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「国内塗料事業は工作機械向けに売上が増加したものの、建材分野においては売上が減少したことから、総じて減収となりました。利益面では原材料価格高騰の影響を強く受け、減益となりました。この結果、売上高は533億7千4百万円(前連結会計年度比 0.2%減)、営業利益は34億6千6百万円(同 4億1千9百万円減)となりました。」
国内塗料事業で原材料価格高騰が実際の減益要因となり、営業利益は前年より4億1,900万円減少した。 - FY2018-Q3顕在化有価証券報告書
「一方で原材料価格高騰の影響により、利益は前年を下回りました。当セグメント全体の業績としては、増収減益となりました。この結果、売上高は407億6百万円(前年同四半期比 0.9%増)、営業利益は28億6千6百万円(同 1億1千7百万円減)となりました。」
原材料価格高騰が国内塗料事業の利益減少として実際に発生し、前年同期比で営業利益が1億1,700万円減少した。 - FY2017-Q3再掲有価証券報告書
「一方で、高付加価値品の拡販や原材料価格の低下により、増益となりました。」
原材料価格の低下が利益改善要因として引き続き記載されている。国内販売競争及び原材料価格上昇リスクに関する説明に重要な変更は示されていない。 - FY2017-Q2対処有価証券報告書
「一方で、高付加価値品の拡販や原材料価格の低下により、増益となりました。」
原材料価格の低下が利益改善要因として記載され、原材料価格上昇リスクの一部について当四半期の影響は低減している。 - FY2016初出有価証券報告書
「塗料需要の大幅な減少に伴い国内での販売競争が激化しており、今後販売価格が大幅に下落する可能性があります。なお、塗料原材料価格については、石油関連製品の世界的需要構造の変化及び為替変動により常に上昇するリスクに晒されております。」
国内需要低迷と販売競争の激化が記載され、国内塗料事業の需要低調も当期の業績説明に現れている。