M&A・業務提携後ののれん、偶発債務および未認識債務のリスク
FY2016に初出。26回の記載のうち23回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2017-Q1。直近の記載はFY2026。
ジェイ・エスコムホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より8年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2024年。92社中39社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに49社。
- FY2026顕在化有価証券報告書
「Mafin inc.及びSmartcon inc.の直近の業績推移及び今後の事業計画等を勘案し、営業損失を継続して計上する見込みであることから帳簿価額を回収可能額まで減額し、同額を減損損失として特別損失に計上しております。」
M&Aにより取得したデジタルマーケティング事業について、営業損失継続見込みを理由に48,178千円の減損損失を計上し、M&A後の事業計画未達・資産価値低下のリスクが具体化した。 - FY2023対処有価証券報告書
「M&Aの実施にあたっては、対象案件についてデューデリジェンスを行い、経営会議や取締役会において十分な検討をしますが、想定外の問題が発生し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。」
M&Aリスクに対し、会計・法務デューデリジェンス、経営会議・取締役会での検討を行う手続が具体的に開示された。 - FY2023-Q3顕在化有価証券報告書
「負ののれんの発生益は、Mafin inc.の株式を取得し、連結子会社化したことに伴い発生したものであります。」
Mafin inc.等の取得・連結に伴う企業結合会計の影響が損益計算書に反映され、負ののれん発生益100,224千円が特別利益として計上された。 - FY2023-Q2顕在化有価証券報告書
「第1四半期連結会計期間において、Mafin inc.の100%の議決権を取得したことに伴い、同社並びに同社の子会社であるSmartcon inc.及び株式会社マフィンの3社を連結の範囲に含めております。」
Mafin inc.等3社の取得・連結が当第2四半期でも財務諸表に反映され、総資産は2,428,711千円、長期借入金は308,656千円増加した。企業結合に伴う負ののれん発生益100,224千円も計上している。 - FY2023-Q1顕在化有価証券報告書
「2022年6月10日付で、Mafin inc.の全株式を取得し、その完全子会社であるSmartcon.,co.ltd.及び株式会社マフィンの3社を新たに連結子会社としております。」
Mafin inc.の全株式取得が完了し、完全子会社2社を含む3社が新たに連結子会社となった。企業結合に伴い、取得原価80,000千円、負ののれん95,654千円も認識している。 - FY2022顕在化有価証券報告書
「(1)発生したのれんの金額 6,138千円 (2)発生原因 主として今後の事業展開により期待される超過収益力であります。」
Mafin Inc.等の取得に伴い6,138千円ののれんが発生し、5年間の均等償却が予定されている。また、番組制作事業の譲受けでも396千円ののれんが発生しており、M&A・事業譲受後ののれんリスクが新たに具体化した。 - FY2021顕在化有価証券報告書
「事業譲受時に計上したのれんの全部を減損し、減損損失49,790千円を特別損失として計上いたしました。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんは全額減損され、当年度に49,790千円の減損損失が計上された。期末のれん残高はゼロとなった。 - FY2021-Q3再掲有価証券報告書
「当該事業譲受時に計上したのれんの全部を減損し、減損損失49,790千円を当第3四半期連結累計期間に特別損失として計上しております。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれん全額の減損と49,790千円の損失計上が、当第3四半期累計期間の開示でも確認されている。 - FY2021-Q2顕在化有価証券報告書
「「通信販売事業」において、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い今後においても収録の中止又は収録回数の減少の可能性が否定できないこと、また広告主である顧客の動向が現状においても不確実であることから、当該感染症の影響が継続する前提で将来の回収可能性を検討した結果、当該事業譲受時に計上したのれんの全部を減損し、減損損失49,790千円を当第2四半期連結会計期間に特別損失として計上しております。」
通信販売事業の譲受けに伴い計上していたのれんについて、残存額の全部を減損し、49,790千円の減損損失が実際に発生した。 - FY2021-Q1顕在化有価証券報告書
「のれんの償却額 8,298千円」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんについて、第1四半期に8,298千円の償却が発生し、のれん残高は66,386千円から58,088千円へ減少した。 - FY2020-Q3顕在化有価証券報告書
「この減少は、主にのれん39,344千円の減少によるものであります。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんについて、第3四半期累計で39,344千円の償却・減少が発生し、残高は157,377千円から118,033千円となった。M&A後の会計上の償却が継続して具体化している。 - FY2020-Q2顕在化有価証券報告書
「この減少は、主にのれん26,229千円の減少によるものであります。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんについて、第2四半期累計で26,229千円の償却が発生し、残高は157,377千円から131,148千円へ減少した。M&A後の会計上の償却が継続して具体化している。 - FY2020-Q1顕在化有価証券報告書
「なお、第1四半期連結累計期間に係る減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。)及びのれんの償却額は、次のとおりであります。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんについて、当第1四半期に13,114千円の償却が発生し、のれん残高も157,377千円から144,262千円へ減少した。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「営業活動によるキャッシュ・フローは96百万円の収入(前連結会計年度は194百万円の収入)となりました。資金増加の主な要因は税金等調整前当期純利益61百万円及びのれん償却額52百万円が発生したことによるものであります。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんについて、通期で52,459千円の償却が発生し、期末残高は157,377千円となった。M&A後の会計上の償却が継続して具体化している。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「なお、第3四半期連結累計期間に係る減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む。)及びのれんの償却額は、次のとおりであります。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんについて、第3四半期累計で39,344千円の償却が発生した。のれん残高も前連結会計年度末の209,836千円から170,492千円へ減少している。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は、63百万円(前年同期は171百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益22百万円及びのれん償却額26百万円があったことによるものであります。」
通信販売事業の譲受け等に伴うのれんについて、当第2四半期累計で26,229千円の償却が発生し、のれん残高も前連結会計年度末から26百万円減少した。M&A後の会計上の償却が継続して具体化している。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「のれんの償却額 13,114千円」
通信販売事業の譲受けに伴うのれんについて、第1四半期に13,114千円の償却額が発生した。のれん残高も前連結会計年度末から13百万円減少しており、M&A後の償却が継続して具体化している。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「「通信販売事業」セグメントにおいて、事業譲受によるのれんを計上しております。当該事象によるのれんの増加額は、当連結会計年度においては、262,296千円であります。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれん262,296千円について、通期の償却額52,459千円が発生した。M&A後ののれん計上・償却リスクが通期実績として具体化している。 - FY2018-Q3顕在化有価証券報告書
「「通信販売事業」セグメントにおいて、事業譲受によるのれんを計上しております。当該事象によるのれんの増加額は、当第3四半期連結累計期間においては、262,296千円であります。」
通信販売事業の譲受けに伴うのれん262,296千円について、第3四半期累計の償却額は39,344千円となった。M&A後ののれん計上・償却が継続して具体化している。 - FY2018-Q2顕在化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、293百万円(前年同期は122百万円の減少)となりました。これは主に、事業譲受による支出299百万円があったことによるものであります。」
事業譲受に伴う299百万円の支出が発生し、通信販売事業に係るのれん262,296千円と、累計26,229千円ののれん償却も計上されている。 - FY2018-Q1顕在化有価証券報告書
「「通信販売事業」セグメントにおいて、事業譲受によるのれんを計上しております。当該事象によるのれんの増加額は、当第1四半期連結累計期間においては、262,296千円であります。」
通信販売事業の譲受けにより、262,296千円ののれんを計上し、5年間の均等償却を開始した。M&A後ののれん・償却リスクが新たに具体化している。 - FY2017顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度において、出版関連事業の譲受時に計上したのれんに関して雑誌「Soup.」のデジタル版への移行に伴い回収可能性を慎重に検討した結果、回収不能額としてのれん未償却残高である減損損失65,992千円を特別損失として計上しました。」
事業譲受後ののれんについて、デジタル版移行に伴い未償却残高65,992千円を減損処理した。のれん償却額16,498千円も計上している。 - FY2017-Q3顕在化有価証券報告書
「「出版関連事業」セグメントにおいて、事業譲受によるのれんを計上しております。当該事象によるのれんの増加額は、当第3四半期連結累計期間においては、82,490千円であります。なお、第3四半期連結累計期間に係る減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む。)及びのれんの償却額は、次のとおりであります。」
事業譲受に伴うのれん82,490千円の計上に加え、当第3四半期累計期間にのれん償却額12,373千円が発生している。 - FY2017-Q2顕在化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、122百万円(前年同期は0百万円の増加)となりました。これは主に、事業譲受による支出121百万円があったことによるものであります。」
事業譲受に伴う121百万円の支出が発生し、のれん償却額8,249千円も計上された。M&A後の資金流出と会計上の償却が具体化している。 - FY2017-Q1顕在化有価証券報告書
「「出版関連事業」セグメントにおいて、事業譲受によるのれんを計上しております。当該事象によるのれんの増加額は、当第1四半期連結累計期間においては、82,490千円であります。償却の方法及び償却期間は、5年間にわたる均等償却であります。」
事業譲受が実施され、M&A後ののれん82,490千円と5年間の均等償却が実際に発生した。既存スレッドで示されていたのれん償却のリスク要素が具体化している。 - FY2016初出有価証券報告書
「当社グループは、既存事業の拡大・新規事業領域への参入等を意図して、企業買収や業務提携・資本提携を行い、企業価値を高めることを目指しています。しかしながら、M&Aが成立した後、のれんの償却等により当社グループの業績が一時的に影響を受ける可能性や、偶発債務や未認識債務等が発生した場合に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。」
M&A・提携を成長手段として掲げる一方、成立後の会計・偶発債務リスクを明示している。