小規模組織と人材流出・欠員による事業運営リスク
FY2016に初出。9回の記載のうち4回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2023。直近の記載は2026-06-02。
ウェルス・マネジメントがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社の中央値(2025年)より4年早い。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに12社。
- 2026-06-02悪化株主総会
「労働市場の需要ギャップによる人手不足及び食材費はもとより石化製品を始めとする周辺経費など様々なコストの増加といった課題にも直面しております。」
ホテル運営における人手不足及び各種コスト増加を課題として継続的に示している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「現状、当該職種の転職市場は需要過多の状況であり、人材の採用遅れ及び人材流出のリスクは高い状況にあります。当社グループにおきましては、積極的な採用及び賃金の引き上げ等の対応をすすめておりますが、何らかの理由により、急激な人材の流出が生じ、補充が困難となった場合は、当社グループの提供する情報その他のサービスの質の維持、経営管理、財務報告や情報開示の機能に重大な支障が生じる可能性があります。」
専門人材について転職市場が需要過多で、採用遅れ・人材流出リスクが高いとの認識を明示している。積極採用及び賃金引き上げを対応策として記載している。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「アセットマネジメント事業及び不動産事業が属する不動産市場におきましては、物価高騰によるコスト増及び人手不足による工事の遅延等の懸念はあるものの、ホテル業界の急速な業績の伸びに伴い、ホテルアセットに対する投資家及び金融機関のホテル開発事業に対する投資や融資について積極的な姿勢は継続しております。」
従来のホテル運営における人手不足リスクに加え、不動産開発における人手不足による工事遅延の懸念を明示しており、人材不足に伴う事業運営リスクの対象範囲が広がっている。 - FY2023悪化有価証券報告書
「ホテル運営事業においては、ホテル業界の人手不足は深刻化してきており、採用活動にも影響がでてきております。今後、賃金の上昇による運営コストの増加または人手不足によるホテルの売上の逸失により、当社グループの事業運営及び業績等に重要な影響を与える可能性があります。」
ホテル運営事業について、人手不足が深刻化し採用活動に影響していること、賃金上昇や売上逸失につながる可能性を新たに具体化している。 - FY2021再定義有価証券報告書
「当連結会計年度末時点における従業員数は、不動産金融事業12名(臨時従業員を除く)及び全社セグメント12名(臨時従業員を除く)であり、この人員に常勤役員を加えた小規模な組織体制で各業務を遂行しております。」
グループ全体の小規模組織という従来の表現から、不動産金融事業及び全社セグメントを対象とする小規模組織リスクとして整理されている。感染症罹患による就業困難や人材流出リスクは継続している。 - FY2020引き上げ有価証券報告書
「しかし、何らかの理由により大量の欠員が同時に生じた場合や新型コロナウイルス等の感染症の蔓延その他何らかの事故・災害等により役職員に就業が困難な事態が生じた場合には、業務遂行に著しい支障を来たす可能性があります。」
小規模組織の人材流出・欠員リスクについて、従来の欠員リスクに加え、感染症の蔓延や事故・災害による役職員の同時就業困難を対象に明示している。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間において、従業員数は67名となっております。」
連結従業員数67名を開示している。小規模組織に伴う人材流出・欠員リスクについて、新たな具体的な悪化や対応策は記載されていない。 - FY2017再掲有価証券報告書
「当社グループは、当連結会計年度末時点の従業員数は68名(臨時従業員25名を含む)であります。この人員に常勤役員を加えた小規模な組織体制で業務を遂行しております。小規模組織であるため、役職員一人一人が担う業務の質及び貢献度は相応に高く、一時的な不在・欠員が生じても、業務手順の共有や代行体制等により業務遂行に支障がないよう努めております。」
従業員数を68名と開示し、業務手順の共有・代行体制による対応努力を記載しているが、小規模組織に伴う大量欠員・人材流出リスク自体は継続している。 - FY2016初出有価証券報告書
「当社グループは、当連結会計年度末時点の従業員数は55名(臨時従業員15名を含む)であります。この人員に常勤役員を加えた小規模な組織体制で業務を遂行しております。」
人員規模を数値化し、急激な人材流出や採用・補充困難による支障の可能性を記載。