国内スクラップ発生減・需給悪化による調達難と仕入価格上昇
FY2016に初出。14回の記載のうち5回が「対処」で、最初の「対処」はFY2020-Q2。直近の記載はFY2025。
MERFがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2025年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より4年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。10社中9社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに3社。
- FY2025悪化有価証券報告書
「当社グループにおいては、日々の急激な価格変動に伴い供給環境が厳しくなった結果、米国インゴットメーカー「California Metal-X」社(以下CMX社)事業譲受により販売数量はインゴットでは前連結会計年度比17.8%増加したものの、リサイクル原料では同17.3%減少したことにより、全体では同7.4%の減少となりました。」
海外調達等の方策を進める一方、急激な価格変動に伴う供給環境の厳しさが、リサイクル原料販売量17.3%減少、全体7.4%減少として現れた。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「当社グループにおいては、海外からの調達を増やす、Eスクラップなど新たな取扱品目を増やすなどの方策を取りましたが、価格上昇に伴い供給環境が厳しくなった結果、販売数量は、インゴットは前年同四半期比14.1%減、リサイクル原料は同13.2%減、全体では同13.4%減となりました。」
海外調達の増加やEスクラップの取扱い拡大を進めたものの、銅価格上昇に伴い供給環境が厳しくなり、販売数量の減少として影響が現れている。 - FY2024-Q1対処有価証券報告書
「一方、銅の期中平均円ベースCash価格が前年同四半期比7.8%高く推移したことや、リサイクル原料の調達品位の見直しにより加工・選別処理を推進させたことなどにより利鞘は拡大し、」
リサイクル原料の調達品位を見直し、加工・選別処理を進めたことなどにより利鞘が拡大したと記載しており、調達・加工面への対応が利益改善に結び付いている。 - FY2023顕在化有価証券報告書
「一方、売上総利益は、非鉄金属事業では、銅相場は期初より高値圏で強含みに推移していたものの、ロシアのウクライナ侵攻による商品価格や資源・エネルギー価格の高騰等から原材料価格も上昇したことにより利鞘が圧迫し、減益となりました。」
資源・エネルギー価格高騰等による原材料価格上昇が利鞘圧迫・非鉄金属事業の減益として実際に現れた。 - FY2023-Q2顕在化有価証券報告書
「銅価格では期中平均円ベースCash価格で前年同四半期比4.2%上昇しましたが、前述の円高への為替影響並びに需給逼迫等による影響から利鞘は縮小しました。」
需給逼迫の影響が利鞘縮小として実際の業績に現れており、調達環境・原材料需給に関するリスクが引き続き顕在化している。 - FY2023-Q1顕在化有価証券報告書
「原材料の需給逼迫の影響から利鞘は縮小し、」
原材料の需給逼迫が実際に利鞘の縮小として業績に現れている。前期に再確認された調達リスクが当四半期にも発生した。 - FY2022再掲有価証券報告書
「当社グループは、原材料を国内外の複数の調達先を確保することで安定的な調達を行うよう努めています。しかしながら、市況環境の大幅な変化による発生量や流通量の減少から市場の需給環境が引き締まった結果、適正価格での調達難、調達不足からの大幅な仕入価格の上昇、生産活動への支障が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。」
国内外の複数調達先による安定調達方針を維持しつつ、発生量・流通量の減少による調達難、仕入価格上昇、生産支障の可能性を引き続きリスクとして記載している。 - FY2021対処有価証券報告書
「当社グループは、原材料を国内外の複数の調達先を確保することで安定的な調達を行うよう努めています。」
国内外の複数調達先を確保する方針を明示し、スクラップの調達難・仕入価格上昇リスクへの対応を再確認している。 - FY2020対処有価証券報告書
「一方で上述の市況環境の影響により在庫評価益の増加や良好な仕入環境から利鞘は拡大しました。」
良好な仕入環境と在庫評価益の増加により利鞘が拡大し、調達難・仕入価格上昇リスクの影響が前期より緩和されたと記載している。 - FY2020-Q3対処有価証券報告書
「一方、利益面においては、前述のように第3四半期に入って新型コロナウイルスによる世界経済悪化により、期中平均円ベース銅Cash価格は前年同四半期比11.5%減となったものの、当第2四半期までの緩やかな上昇局面での在庫管理の強化や安定した仕入価格の維持により、 当第3四半期連結累計期間においても 黒字を維持いたしました。」
銅価格下落局面でも、在庫管理の強化と安定した仕入価格の維持により、仕入価格上昇が利益を圧迫する既存リスクへの対処が継続している。 - FY2020-Q2対処有価証券報告書
「一方、利益面においては前述のように世界経済改善期待の強まりもあり、期中平均円ベース銅Cash価格では、前年同四半期比6.7%減となったものの、期初より期後半まで緩やかに上昇したこと、また、在庫管理を強めたこともあり安定した仕入価格を維持できたことから利益面では順調な状況となりました。」
在庫管理を強めたことにより安定した仕入価格を維持できたとしており、国内スクラップの需給逼迫や仕入価格上昇に関する既存リスクへの対処が記載されている。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「米中貿易摩擦を始め米国の保護主義的な動きにより当社の主力取扱商品である銅の価格(LMEフラット期中平均価格)が前年同期比8.5%下落したことや価格低下の影響によるスクラップの需給逼迫もあり利益環境は厳しい状況となりました。」
銅価格の低下を受けた市場流通量の減少とスクラップ需給の逼迫が続き、利益環境の厳しさが第3四半期累計でも示されている。 - FY2019-Q2悪化有価証券報告書
「しかしながら、軟調な銅価格の動きから市場流通量の減少により国内スクラップの需給バランスが逼迫し、仕入価格の上昇に繋がったことや在庫評価損の影響もあり、利益面では厳しい状況となりました。」
国内スクラップの需給逼迫が仕入価格の上昇につながり、在庫評価損とともに利益面へ実際に影響している。 - FY2016初出有価証券報告書
「銅価格の下落、国内スクラップの需給悪化から調達環境が厳しく、コストが上昇した中で、販売面では造船業界の不振もありインゴットは低調な結果となりました。」
国内スクラップの発生減・流通量減による需給逼迫が、調達難とコスト上昇として既に事業に現れていると記載している。