気候変動・異常気象による原料供給逼迫と価格高騰
FY2019に初出。7回の記載のうち1回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2020。直近の記載はFY2025。
ラクト・ジャパンがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社の中央値(2025年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。10社中3社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに4社。
- FY2025再掲有価証券報告書
「特に、酪農業においては、気温上昇が生乳生産量の減少につながるほか、干ばつや多雨による飼料の作柄なども生乳生産量に影響するため、気候変動による影響が大きいといえます。」
気温上昇、干ばつ、多雨などの気候変動が生乳生産量や乳原料・チーズの調達に影響するリスクを引き続き明示している。 - FY2024前進有価証券報告書
「当社グループは、酪農や原料製造の過程におけるGHG排出量削減への取組みが進んだサプライヤーの原料を取り扱うことを強化するなど、事業を通じた脱炭素社会への貢献を推進しております。」
気候変動リスクの認識に加え、排出削減に取り組むサプライヤーの優先・支援、産地分散、自社Scope1・2削減目標の設定、カーボンオフセット支援など具体的な戦略を列挙し、Scope1・2・3排出量も開示した。 - FY2023再定義有価証券報告書
「当社グループは、気候関連リスクおよび機会を管理するため GHGプロトコルや地球温暖化対策の推進に関する法律に準拠してScope1,2,3排出量を算定のうえ、中長期の財務影響などの定量的な分析を行い、TCFDが推奨する情報開示のあり方に沿って開示を進めております。」
気候変動リスクについて、供給逼迫・規制コストの認識に加え、Scope1・2・3排出量の算定、財務影響分析、TCFDに沿った開示へ論点が広がった。 - FY2022対処有価証券報告書
「当社グループでは、サプライソースの多様化や代替原料の開発・調達の推進、サステナブルな酪農畜産業の構築にむけて取り組んでいくことに加えて、食品をコアとする事業の多角化に取り組むことで当該リスクの軽減を図ってまいります。」
気候変動による生産量減少・価格高騰リスクを引き続き認識しつつ、サプライソース多様化、代替原料の開発・調達、持続可能な酪農畜産業、食品事業の多角化を対応策として明示した。 - FY2021悪化有価証券報告書
「低炭素社会への移行に伴い温室効果ガスの排出規制がさらに強化されるなど、環境負荷を軽減するために各種規制が強化される場合、規制に適合するために必要なコストが増加する可能性があります。」
異常気象による供給逼迫リスクに加え、低炭素社会への移行、温室効果ガス規制、酪農畜産業の環境負荷に伴う規制・コストリスクが明示された。 - FY2020顕在化有価証券報告書
「2018年から2019年にかけて発生した豪州での干ばつの影響で乳製品の供給減もありました。」
気候変動・異常気象による原料供給減少が豪州の干ばつによる乳製品供給減として実際に発生したと記載している。同時に、欧州・オセアニア・北米等でサプライソースの多様化を進めている。 - FY2019初出有価証券報告書
「生産量の増加等で国際的に需給が緩和した場合には、国産品に対する輸入品の価格競争力が増し、取扱数量が増加する傾向がありますが、逆に異常気象などで生産量が減少し、需給が逼迫した場合には、価格が高騰するとともに取扱数量が減少し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。」
動物由来原料について、異常気象や気候変動等による生産量減少が需給逼迫、価格高騰、取扱数量減少につながるリスクを独立して記載している。