主要市場の景気後退・自動車需要縮小と貿易摩擦
FY2019に初出。7回の記載のうち3回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2026-H1。直近の記載は2026-07-31。
トヨタ紡織がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2019年)より5年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2019年。67社中36社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに11社。
- 2026-07-31顕在化決算
「利益につきましては、新製品効果や為替影響はあるものの、中国での減産、中東情勢に伴う市況影響や諸経費の増加により、営業利益は、28億円(△15.1%)減少の158億円、税引前利益は、12億円(△6.5%)減少の176億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、20億円(△18.9%)減少の87億円となりました。」
外部環境に関するリスクとして記載されていた地政学的要因が、中東情勢に伴う市況影響として営業利益の減少要因に現れている。 - FY2026再掲有価証券報告書
「自動車業界においては、原材料費や物流費の高止まりが続く中、生産および販売は概ね安定的に推移しました。カーボンニュートラルに向けた取り組みが継続する一方、BEVやSDVを中心とした技術革新が引き続き進展しています。また、地政学的リスクの高まりや各国の通商政策を背景に、サプライチェーンや生産体制の見直しが進むなど、事業環境の変化が一層顕在化しています。」
BEV・SDV、地政学的リスク、各国の通商政策によるサプライチェーン・生産体制の変化が、引き続き外部環境として記載されている。 - 2026-04-28顕在化決算
「米国追加関税影響に加え、品質関連費用の計上などにより、98億円(前年同期は営業損失260億円)となりました。」
貿易摩擦・通商政策に関するリスクが、米国追加関税の影響として北中南米の営業損益に実際に現れている。 - FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「営業利益につきましては、米国追加関税影響や品質関連費用などはあるものの、増産効果や合理化などにより、12億円(前年同期は営業損失3億円)となりました。」
従来リスクとして記載されていた貿易摩擦が、米国追加関税の影響として北中南米の営業利益要因に実際に現れている。 - FY2025悪化有価証券報告書
「一方、カーボンニュートラルに向けたBEV市場の成長は、各国における関連政策変更などの影響を受けて鈍化し、市場参入した多くのメーカーによる競争激化や淘汰が進みました。また、自動運転技術やコネクテッドカー技術の進展、SDVへの関心の高まりなど、業界は技術革新と市場の変動が交錯し、変化に富んだものとなってきています。」
従来の景気後退・需要縮小・価格競争リスクに加え、BEV成長鈍化、参入メーカー間の競争・淘汰、自動運転・コネクテッドカー・SDVによる技術・市場変動が示され、外部環境の変化が広がっている。 - FY2024悪化有価証券報告書
「一方、カーボンニュートラルに向けて自動車のBEVシフトが急激に進んでまいりましたが、多数のメーカーが参入したことによる価格競争の激化や、欧米でのBEVの伸び率の鈍化など、業界の情勢変化は激しく速いものとなってきています。」
従来の景気後退・需要縮小・価格競争リスクに加え、急速なBEVシフト、BEV分野の価格競争激化、欧米での伸び率鈍化が業界環境の変化として示されている。 - FY2019初出有価証券報告書
「日本、北中南米、アジア、欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退及びそれに伴う自動車需要の縮小は、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、部品や原材料を製造する地域の現地通貨が下落した場合、当社グループのみならず他のメーカーでも、製造原価が下がる可能性があります。このような傾向により、輸出競争や価格競争が熾烈化し、いずれも当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになります。」
主要市場の景気後退・自動車需要縮小、現地通貨下落、輸出競争・価格競争の激化をリスクとして挙げている。