マンション市場の供給低調・販売環境の停滞
FY2017-Q1に初出。15回の記載のうち7回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017-Q2。直近の記載はFY2026。
長谷工コーポレーションがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2025年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より5年遅い。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに2社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「2025年度のマンション市場は、新規供給戸数では首都圏は4年連続で前年度を下回る2万1,659戸、近畿圏は4年ぶりに前年度を上回る1万7,002戸となりました。」
首都圏の新規供給は4年連続で減少し、初月販売率も62.9%へ低下、年度末の分譲中戸数は6,409戸へ増加した。近畿圏も供給は増加したが、分譲中戸数は3,308戸へ増加している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「2024年度のマンション市場においては、新規供給戸数は首都圏、近畿圏共に3年連続で前年度を下回り、首都圏では2万2,239戸、近畿圏は1万5,711戸となりました。販売状況は、首都圏においては時間をかけた販売姿勢の強まりから、初月販売率は66.8%(同3.1ポイント減)となり、年度末の分譲中戸数は6,116戸(同8.0%増)と増加しました。」
首都圏では供給減少、初月販売率低下、分譲中戸数増加が同時に進み、販売環境の停滞が再び強まった。近畿圏は初月販売率74.6%、分譲中戸数2,597戸で相対的に改善している。 - FY2023対処有価証券報告書
「首都圏の初月販売率は70.7%となり、在庫販売も順調に推移したことから2023年3月末の分譲中戸数は5,189戸(同11.8%減)に減少しました。近畿圏の初月販売率は70.9%となり、2023年3月末の分譲中戸数は3,476戸(同6.4%減)に減少しました。」
新規供給戸数は両地域で減少した一方、初月販売率はともに70%を超え、分譲中戸数も首都圏・近畿圏で減少した。販売環境と在庫の状況は前期までより改善している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「2019年度のマンション市場においては、新規供給戸数は首都圏で2万8,563戸、近畿圏では1万7,452戸と、共に2018年度を下回りました。特に、首都圏では新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛要請の影響が出始めたことで3月の新規供給戸数が大幅減となり、1992年度(2万8,460戸)以来27年ぶりに3万戸を下回る低調な供給にとどまりました。」
首都圏・近畿圏とも新規供給が減少し、首都圏は27年ぶりに3万戸を下回った。新型コロナウイルスによる外出自粛の影響も供給減少要因として明示され、販売活動が長期自粛となれば2020年度にさらに下回る可能性が示された。 - FY2019首都圏の販売率低下・在庫増加と在庫販売の進展有価証券報告書
「首都圏の初月販売率は62.0%(同6.8ポイント減)に低下し、2019年3月末の分譲中戸数も8,267戸(同27.2%増)に増加していますが、分譲中戸数については、2018年12月末に駆け込み的な供給の影響等により一旦9,552戸まで急増した経緯があり、その後の在庫販売は順調に推移しています。」
首都圏では初月販売率の低下と分譲中戸数の増加が進んだ一方、年末に急増した在庫はその後順調に販売された。近畿圏では初月販売率74.4%、分譲中戸数2,379戸で販売は順調と説明している。 - FY2018対処有価証券報告書
「平成29年度のマンションの新規供給戸数は首都圏で3万6,837戸(前期比1.1%増)、近畿圏で1万9,849戸(同8.1%増)と共に前期を上回りました。初月販売率は首都圏で68.8%、近畿圏で76.6%となり、また、在庫販売が順調に推移していることから、平成30年3月末の分譲中戸数は首都圏で6,498戸(同3.7%減)、近畿圏でも2,355戸(同5.5%減)に減少しています。」
供給戸数は首都圏・近畿圏とも前期を上回り、近畿圏の販売率は75%を超えた。分譲中戸数も両地域で減少し、従来の需給低調・在庫増加から販売環境の一部改善へ変化している。 - FY2018-Q3供給増に伴う在庫戸数の一時増加有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間におけるマンション市場においては、新規供給戸数は首都圏で2万8,796戸(前年同期比1.9%減)、近畿圏では1万5,195戸(同8.6%増)となりました。首都圏の当第3四半期連結会計期間(10月~12月)における新規供給戸数は1万2,663戸であり、前年同期(1万2,611戸)を上回りました。販売状況をみると、首都圏の初月販売率は68.6%(前年同期69.1%)、近畿圏は76.6%(同71.2%)と、近畿圏は70%を上回り、好調に推移しています。また、分譲中戸数については、12月の新規供給戸数が首都圏で6,480戸、近畿圏で2,259戸と大幅増となった影響により、当第3四半期連結会計期間末で首都圏は7,106戸(前期末比5.3%増)、近畿圏は2,539戸(同1.8%増)に増加しましたが、在庫販売が順調に推移しているため、今後減少に転じるものとおもわれます。」
首都圏の供給・初月販売率は低調な一方、近畿圏の供給・販売率は改善した。12月の供給増により分譲中戸数はいったん増加したが、在庫販売は順調で今後減少に転じるとの説明が加わった。 - FY2018-Q2対処有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間におけるマンション市場においては、新規供給戸数は首都圏で1万6,133戸(前年同期比3.6%減)、近畿圏では9,889戸(同12.6%増)となりました。首都圏では慎重に供給が行われる傾向が継続していますが、近畿圏では大型物件の供給が行われたこともあって、前年同期を上回りました。販売状況をみると、首都圏の初月販売率は68.6%(前年同期68.4%)となりましたが、在庫販売が順調で、当第2四半期連結会計期間末の分譲中戸数は6,081戸(前期末比9.9%減)に減少しています。また、近畿圏の初月販売率は77.2%(前年同期70.6%)と70%を上回り、好調に推移しているとともに、当第2四半期連結会計期間末の分譲中戸数は2,428戸(前期末比2.6%減)に減少しています。」
首都圏の供給は慎重な状況が続く一方、近畿圏では大型物件の供給と初月販売率の改善がみられ、首都圏・近畿圏とも分譲中戸数が前期末比で減少した。 - FY2018-Q1対処有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間におけるマンション市場においては、新規供給戸数は、首都圏では7,628戸(前年同期比5.0%減)、近畿圏では4,450戸(同4.5%増)となりました。近畿圏では前年同期を上回りましたが、首都圏・近畿圏共に10戸未満の小分けの供給が中心で、市況を見ながら慎重に供給を行う傾向が続いています。首都圏の初月販売率は68.6%(前年同期69.3%)となりましたが、在庫販売が順調で、当第1四半期連結会計期間末の分譲中戸数は6,210戸(前期末比8.0%減)に減少しています。また、近畿圏の初月販売率は79.5%(前年同期69.3%)と大幅に改善し、当第1四半期連結会計期間末の分譲中戸数も2,172戸(前期末比12.9%減)となりました。」
首都圏の供給・販売率は低調な一方、在庫販売が進み、首都圏・近畿圏の分譲中戸数がともに減少した。近畿圏の初月販売率も大幅に改善しており、販売環境の一部に緩和がみられる。 - FY2017悪化有価証券報告書
「平成28年度のマンションの新規供給戸数は首都圏で3万6,450戸(前期比4.4%減)と2年連続で3万戸台にとどまりました。また、近畿圏ではワンルームマンションの供給(3,631戸)が高水準であったものの、1万8,359戸(同0.1%減)にとどまりました。初月販売率は首都圏で68.5%(同4.2ポイント減)と、平成20年度(64.1%)以来で60%台に低下し、近畿圏は71.9%(同0.1ポイント増)と70%台を維持しましたが厳しさを増しています。その結果、平成29年3月末の分譲中戸数は首都圏で6,749戸(同11.8%増)、近畿圏で2,493戸(同9.6%増)に増加しています。」
年間ベースでも首都圏の供給戸数・初月販売率が低下し、分譲中戸数が増加した。近畿圏も供給は横ばいで、販売環境は厳しさを増している。 - FY2017-Q3悪化有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間におけるマンション市場においては、新規供給戸数は首都圏で2万9,348戸(前年同期比7.5%減)、近畿圏で1万3,994戸(同2.2%増)となりました。また、初月販売率は首都圏で69.1%、近畿圏で71.2%となり、需要者の購入マインドの改善の遅れなどもあって、需給ともに低調となりました。当第3四半期連結会計期間末の分譲中戸数は首都圏で7,160戸(前期末比18.6%増)、近畿圏で2,782戸(同22.3%増)に増加しました。」
近畿圏の供給・初月販売率は前年同期または前四半期より改善した一方、需要者の購入マインドの改善遅れが続き、分譲中戸数は首都圏・近畿圏とも前期末比18%超増加して需給の低調さが進んでいる。 - FY2017-Q2悪化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間におけるマンション市場においては、新規供給戸数は、首都圏で1万6,737戸(前年同期比12.4%減)、近畿圏で8,781戸(同1.2%減)とともに低調となりました。特に、首都圏ではリーマン・ショック後の平成21年の同期間(1万7,436戸)を下回る低調な供給にとどまりました。また、初月販売率は首都圏で68.4%、近畿圏で70.6%と、首都圏では60%台にとどまるなど、需給ともに低調となりました。その結果、当第2四半期連結会計期間末の分譲中戸数は首都圏で6,120戸(前期末比1.3%増)、近畿圏で2,546戸(同11.9%増)とわずかですが、増加しています。」
新規供給が前年同期比で減少し、首都圏ではリーマン・ショック後の平成21年を下回った。販売率も低調で、分譲中戸数が増加しており、需給環境の悪化がより具体化している。 - FY2017-Q1初出有価証券報告書
「首都圏・近畿圏における新規供給は共に低調で、首都圏では8,030戸(前年同期比13.5%減)、近畿圏でも4,259戸(同12.4%減)の供給にとどまりました。また、初月販売率は首都圏で69.3%、近畿圏でも69.3%と共に70%を下回りました。」
供給戸数、初月販売率、販売価格、購入者マインドの状況を市場環境上のリスクとして記載している。