日米の介入と日銀の利上げ加速にもかかわらず円安が進む背景を整理し、円高転換の3つのシナリオの現実味を検証する内容だ。
日米通貨当局の介入や日銀の利上げ加速があっても、円安の方向転換は難しいとの見方を示し、円安が続く条件と円高転換の条件を整理している。ベッセント米財務長官は円が過小評価されていると述べ、日本銀行の利上げが必要との認識を示している。日米双方は今年1月に円安牽制のレートチェックを行い、市場を驚かせたとされ、以降も介入を繰り返している。ドル円は8月に164円近くから一時155円台へ下落した後、反発して160円台へ戻る局面を見せている。
著者は円安阻止には実弾介入の長期効果は限定的とし、円高転換には金融政策の調整が不可欠だと指摘する。現状では米金利の影響が大きく、日本の金利は低水準にとどまるとの見方を示し、今後のドル円相場の先行きについては日米両国の動向を注視すべきと結論づけている。次ページでは日本側の事情を踏まえ、ドル円相場の展望を推測している。