日銀が利上げしても円安が止まらない背景には、金利差だけでは読めない因果がある。日米で金利を巡る環境が大きく変化しており、金利上昇の理由が金融政策の正常化か財政悪化かで市場の動きが分かれる。
これまで日米の金利差が円安・ドル高を支えてきたが、日銀が9月の決定会合で政策金利を1.25%へ引き上げ、米国のFRBも同期間に0.25%の利上げを実施していることから、日米双方で金融政策の引き締め方向へ向かう状況が続いている。FOMCの参加者の多くが年内の追加利上げを見込むなど、タカ派色が強まっている。これにより、単純な金利差だけで相場を説明する時代ではなくなりつつあるとの見方が示されている。
市場の関心は「金利差の絶対値」から「金利上昇の理由」へ移りつつあり、金融政策の正常化による金利上昇か、財政悪化懸念による長期金利上昇かで円相場の動きが異なるとされている。日銀の追加利上げのペースや日本の財政運営、米国の動向が円相場の今後を左右する主要な要因として指摘されている。