紙媒体から電子媒体への移行と出版事業の長期下落
FY2017に初出。15回の記載のうち11回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2018。直近の記載はFY2025。
昭文社ホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。25社中13社が悪化側に。
直近の記載が「再定義」なのは、ほかに0社。
- FY2025再定義有価証券報告書
「こうした時代にあって単なる情報はすでに価値が乏しく、情報に合わせてどのような付加価値を提供していくかが重要な課題であると認識し対応してまいりました。」
紙媒体から電子媒体への移行と情報無料化を前提に、単なる情報提供から、独自情報、ブランド、サービス、ソリューションを組み合わせた付加価値提供へ対応の軸を置いている。 - FY2023-Q2再定義有価証券報告書
「国内では3年ぶりに行動制限のない大型連休及び夏休みシーズンとなり、かつ、「県民割」と呼ばれる地方自治体の需要刺激策が後押ししたことで旅やお出かけに関連する人々の消費行動が強く喚起されました。市販出版物では、定番の旅行雑誌『まっぷるマガジン(国内エリア版)』の一部が品薄になるほどの需要回復も見られました。」
紙媒体・市販出版物の長期下落という従来の構造的認識に対し、行動制限の解除や需要刺激策を背景に、国内旅行関連出版物で需要回復・品薄が生じたとの記述に変化した。 - FY2022悪化有価証券報告書
「近年、情報提供方法のメインストリームは従来の紙媒体から電子媒体へと移行し、多種多様な情報を多くの利用者に大量かつリアルタイムで提供することが可能となってきたために、これまでの事業形態をそのまま維持継続するのはますます困難な事業環境となっております。」
紙媒体から電子媒体への移行と情報無料化について、従来の事業形態を維持することがますます困難になっていると表現している。 - FY2022-Q2再定義有価証券報告書
「当期間全体としては前年を上回ったもののコロナ禍以前の水準に比べると引き続き非常に厳しい状況にあります。」
市販出版物は前年同期の緊急事態宣言による落ち込みから回復した一方、コロナ禍以前の水準には戻っておらず、長期的な出版不況・情報無料化の影響と感染症影響が併存する表現へ変化している。 - FY2021悪化有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、旅やお出かけに関連する消費活動が著しく縮小する中、当社グループの主力出版物の実売が、特に海外旅行関連商品を中心に大幅に減少した上、市販出版物における営業活動も制限を受けることになりました。」
従来の出版不況・情報無料化による長期下落に加え、感染症により海外旅行関連商品の実売と市販出版物の営業活動が大幅に悪化した。 - FY2021-Q3悪化有価証券報告書
「感染症拡大の影響により、旅やお出かけに関連する消費活動が著しく縮小する中、当社グループの主力出版物の実売が、特に海外旅行関連商品を中心に大幅に減少した上、市販出版物における営業活動も制限を受けることになりました。」
従来からの出版不況・情報無料化の影響に加え、感染症により海外旅行関連出版物の実売と市販出版物の営業活動がさらに悪化した。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間において、感染症拡大の影響により、旅やお出かけに関連する消費活動が著しく縮小する中、当社グループの主力出版物の実売が、特に海外旅行関連商品を中心に大幅に減少した上、市販出版物における営業活動も制限を受けることになりました。」
紙・出版事業の長期的な下落に加え、感染症により旅行・外出関連消費、海外旅行関連出版物の実売、営業活動がさらに悪化した。 - FY2021-Q1悪化有価証券報告書
「感染症拡大の影響により4月から5月末の緊急事態宣言が発出されたことで旅やお出かけの消費活動が著しく縮小する中、特に主力の市販出版物の実売が大きな影響を受けた」
出版不況やスマートフォンアプリによる長期的な収益下落に加え、新型コロナウイルス感染症と緊急事態宣言によって旅行・外出関連消費と市販出版物の実売が急減した。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「しかし、長引く出版不況や拡大するスマホアプリの影響により、地図、実用書、雑誌、ガイドブックいずれのジャンルにおいても売上が前年に届かず、市販出版物全体の売上高としては、前第3四半期連結累計期間に比べて506百万円減少し、3,397百万円となりました。」
長引く出版不況とスマホアプリの影響により、地図・実用書・雑誌・ガイドブックの全ジャンルで前年割れとなり、市販出版物売上は前年同期比506百万円減少した。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「かねてからの出版不況に加え、WEBサービスやスマホアプリの普及により拡大する情報無料化の影響で継続して収益が減少する事態に歯止めをかけるべく」
長期化する出版不況に加え、WEBサービスやスマホアプリによる情報無料化の影響で収益減少が継続しているとの認識を示している。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「かねてからの出版不況に加え、WEBサービスやスマホアプリの普及により拡大する情報無料化の影響で継続して収益が減少する事態に歯止めをかけるべく、新企画価値、ブランド価値、カスタマイズ・ソリューション価値、安心・安全価値、リアルサービス価値等、地図・旅行情報に合わせて提供する付加価値戦略に基づく製品・サービスの投入を行っております。」
出版不況に加え、WEBサービス・スマホアプリによる情報無料化の影響で収益減少が継続していると記載し、その対応として付加価値戦略を進めている。 - FY2019悪化有価証券報告書
「近年、当社グループにおきましては、従来の主力事業である出版事業のみならず電子事業におけるデジタルデータ製品やシステム製品の提供事業においても、スマートフォンアプリやインターネット等の電子情報提供媒体の普及、また、そのような電子プラットフォームにおいて提供される無料情報サービスやSNSに代表される消費者間の情報交換サービス等の急速な台頭により、当社の主力事業が多大な影響を受け、かかる厳しい事業環境のもと業績も継続的に悪化する状況が続いております。」
出版事業に加え電子事業も無料情報サービスやSNS等の影響を受け、主力事業の業績悪化が継続していると記載している。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「当社の主力事業である出版事業および電子事業においては、厳しい事業環境のもと長期化する出版不況や無料ナビアプリの影響により業績悪化が続いております。」
出版不況が長期化し、無料ナビアプリの影響も加わって出版・電子の主力事業で業績悪化が続いていると記載している。 - FY2018悪化有価証券報告書
「近年、当社グループにおきましては、従来の主力事業である出版事業においては、スマートフォンアプリやインターネット等の電子情報提供媒体の普及により、その売上高は長期下落傾向にあり、厳しい事業環境のもと業績も伸び悩む状況が続いております。」
紙媒体から電子媒体への構造変化について、出版事業の売上高が長期下落傾向にあり、厳しい業績環境が継続していると明示している。 - FY2017初出有価証券報告書
「近年、情報の提供媒体も従来の紙媒体から電子媒体へと移り、多くの利用者に多種多様な情報を大量に提供することが可能となってまいりました。」
情報提供媒体が紙から電子へ移行していることを、事業環境の構造的変化として記載している。