環境規制・環境コストの強化
FY2016に初出。8回の記載のうち4回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017-Q3。直近の記載はFY2026。
ANAホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社の中央値(2025年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2021年。17社中4社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに15社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「航空業界は脱炭素化が困難な「hard to abate」な産業ですが、航空機の運航で発生するCO2の削減は当社グループがマテリアリティとして掲げる重要な責務です。現在、中核となるSAFは依然として高価格かつ供給不足の状態にあり、解消の目処は立っていません。」
環境リスクについて、SAFの高価格・供給不足が継続し、解消の目処が立たない状態を明示した。 - FY2023悪化有価証券報告書
「現時点で、SAFが安定的に合理的な価格で十分に供給されるという技術的な目途が立ったものではありません。」
環境規制・環境コストのリスクについて、SAFの安定・合理的価格での十分な供給に技術的な目途が立っていないことを明示した。 - FY2022悪化有価証券報告書
「SAFが安定的かつ十分に供給されない場合、当社グループは二酸化炭素排出権(枠)を他産業等から購入する必要に迫られ、営業費用の増加をもたらす可能性があるとともに、SAFの価格が高額に留まった場合には、航空機の運航コストが増加して当社グループの収益性に影響を及ぼしたり、そのコストを運賃に転嫁することで鉄道や海運など他の交通手段に対する当社グループの競争力が低下したりする可能性があります。」
気候変動リスクについて、SAFの供給不足・高価格が排出権購入、運航コスト増、競争力低下につながる可能性を具体化した。 - FY2021顕在化有価証券報告書
「2021年から導入された国際航空における温室効果ガス抑制に関わる排出権取引及び削減スキームに加えて、世界共通の環境税等の新たな規制が導入された際には、事業活動が制限され、または多額の追加的費用を負担しなければならない可能性があります。」
従来は2021年に向けた導入予定としていた排出権取引・削減スキームが、2021年から導入された制度として記載された。 - FY2018再掲有価証券報告書
「2021年に向けて導入が決定されている国際的な温室効果ガスに関わる排出権取引スキーム、世界共通の環境税等の新たな規制が導入された際には、事業活動が制限され、または多額の追加的費用を負担しなければならない可能性があります。」
2021年に向けた排出権取引スキーム・環境税による事業制限や追加費用のリスクを継続して記載した。 - FY2017再掲有価証券報告書
「2021年に向けて導入が決定されている国際的な温室効果ガスに関わる排出権取引スキーム、世界共通の環境税等の新たな規制が導入された際には、事業活動が制限され、又は多額の追加的費用を負担しなければならない可能性がある。」
2021年に向けた排出権取引スキームや世界共通の環境税による追加負担リスクを引き続き記載している。 - FY2017-Q3悪化有価証券報告書
「当社グループは、これらの法規制を遵守するため多額のコストを負担しているが、2021年に向けて導入が決定されている国際的な温室効果ガスに関わる排出権取引スキーム、世界共通の環境税等の新たな規制が導入された際には、事業活動が制限され、又は多額の追加的費用を負担しなければならない可能性がある。」
既存の環境コストに加え、2021年に向けて導入決定済みの国際的排出権取引スキームや世界共通の環境税を、追加負担・事業制限の要因として具体化した。 - FY2016初出有価証券報告書
「近年、地球環境保全の一環として、航空機による騒音、温室効果ガス(CO2等)の排出量、環境汚染物質の使用並びに処理、主な事業所におけるエネルギー使用等に関わる数多くの国内・海外法規制が導入、又は強化されつつある。」
既存の環境規制に加え、2020年に向けた排出権取引スキームや環境税による追加負担をリスクとしている。