棚卸資産の長期化と評価損リスク
FY2020に初出。18回の記載のうち10回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2023。直近の記載は2026-08-07。
カチタスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より2年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2018年。7社中3社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに7社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「販売用不動産及び仕掛販売用不動産は前連結会計年度末と比較して32.0%増加し、安定的な成長に向けた十分な量と質の在庫を確保いたしました。」
在庫は成長に向けた確保として説明される一方、棚卸資産のエクスポージャーは前期末比32.0%増加し、棚卸資産評価損も750百万円から963百万円へ増加している。 - FY2026-H1悪化有価証券報告書
「これは主に、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が9,286百万円増加した一方、現金及び預金が5,847百万円減少したことによります。」
販売用不動産及び仕掛販売用不動産が前期末から9,286百万円増加し、棚卸資産のエクスポージャーが拡大した。営業活動によるキャッシュ・フローも棚卸資産増加の影響で支出超過となっている。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「これは主に、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が825百万円、現金及び預金が261百万円それぞれ増加したことによります。」
販売用不動産および仕掛販売用不動産が前期末から825百万円増加し、棚卸資産のエクスポージャーが拡大した。 - FY2024在庫減少・評価損増加有価証券報告書
「販売用不動産及び仕掛販売用不動産が1,890百万円減少した一方、売上原価に計上した棚卸資産評価損は610百万円から987百万円に増加しております。」
在庫残高は前期末から1,890百万円減少した一方、棚卸資産評価損は610百万円から987百万円へ増加している。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「これは主に、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が2,091百万円、現金及び預金が4,367百万円増加したことによります。」
前連結会計年度末から販売用不動産及び仕掛販売用不動産が2,091百万円増加し、棚卸資産のエクスポージャーがさらに拡大した。評価損の発生自体はこの記載では示されていない。 - FY2024-Q2棚卸資産増加有価証券報告書
「販売用不動産及び仕掛販売用不動産が1,383百万円、現金及び預金が1,129百万円それぞれ増加したことによります。」
販売用不動産及び仕掛販売用不動産が前期末から1,383百万円増加した。会社は、在庫水準を適正に保つため厳選仕入れを行った結果として説明している。 - FY2024-Q1対処有価証券報告書
「仕入面においては、前連結会計年度の下半期以降で在庫水準の見直しを目的に仕入物件を厳選しつつ、将来の販売も見据えてバランスよく仕入れを行った結果、販売用不動産及び仕掛販売用不動産は前連結会計年度末と比較して横ばいになりました。」
前期末に増加していた販売用不動産及び仕掛販売用不動産について、仕入物件の厳選とバランスの取れた仕入れにより、合計水準は前期末と横ばいになったと説明している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「当連結会計年度末における流動資産は、64,505百万円となり、前連結会計年度末の60,773百万円から3,731百万円の増加となりました。これは主に、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が9,281百万円増加した一方、現金及び預金が4,681百万円減少したことによります。」
販売用不動産・仕掛販売用不動産が9,281百万円増加し、棚卸資産評価損も前期245百万円から610百万円へ増加している。棚卸資産の長期化・評価損リスクに関するエクスポージャーが数値上拡大している。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「販売が先行し在庫が減少傾向にあったことやリフォーム中契約比率の増加によりお客様への引渡しに至らない物件もあったものの、売上は安定した成長を継続しております。」
販売先行により在庫が減少傾向となったことを記載しており、棚卸資産の長期化リスクに関して在庫圧縮の動きを示している。 - FY2021-Q3再掲有価証券報告書
「長期在庫の販売も進捗したものの、大幅な値引きなどを行うことなく販売したことで、安定した売上総利益率を維持いたしました。」
長期在庫の販売を進めながら大幅値引きを避け、在庫長期化に伴う利益率への影響を抑える運用を引き続き説明している。 - FY2021-Q2再掲有価証券報告書
「長期在庫が適正な水準になるようにモニタリングしつつ、在庫処分による大幅な値引き等を行わないことで、安定した売上総利益率を維持いたしました。」
長期在庫をモニタリングし、大幅値引きを避けることで在庫長期化に伴う利益率への影響を抑える運用を引き続き説明している。 - FY2021-Q1対処有価証券報告書
「長期在庫が適正な水準になるようにモニタリングしつつ、在庫処分による大幅な値引き等を行わないことで、安定した売上総利益率を維持いたしました。」
長期在庫を適正水準となるようモニタリングし、大幅値引きを避ける運用によって、在庫長期化に伴う利益率への影響を抑制したと説明している。 - FY2020初出有価証券報告書
「当社グループでは、中古住宅の仕入前に周辺の住環境の調査や不動産仲介会社へのヒアリングによるニーズ調査等を実施して、住宅購入ニーズがあるとの調査を行った上で仕入を行っているものの、不動産市況が悪化した場合、価格や立地等のニーズ調査の認識を誤った場合、商品化の過程で当初想定していない瑕疵が発見された場合、リフォーム中に事故等が生じた場合、リフォーム協力会社が倒産した場合等において、棚卸資産の保有期間が長期化する可能性があります。」
市況悪化、需要見積りの誤り、瑕疵、事故、協力会社倒産等による在庫長期化と、評価損計上の可能性を記載している。