予測を上回る損害と保険契約準備金の積み増しリスク
FY2016に初出。12回の記載のうち8回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2020。直近の記載はFY2026-H1。
MS&ADインシュアランスグループホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2020年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。9社中4社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに0社。
- FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「支払備金 3,301,154 3,317,467 責任準備金等 16,252,189 16,753,584」
支払備金は前年度末から163億円、責任準備金等は5,014億円増加し、保険契約準備金の積み増しが当中間期の実績として確認された。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「支払備金は、2,884,811百万円から3,132,219百万円となりました。」
支払備金が前年度末から2,474億円増加し、予測を上回る損害や保険金支払に備える準備金負担が当中間期の実績として現れた。 - FY2024顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度の連結貸借対照表の「支払備金」に2,884,811百万円(前連結会計年度は2,590,000百万円)計上しております。」
支払備金は前年度の2兆5,900億円から2兆8,848億円へ増加した。インフレーションや為替変動等により支払額・支払備金が変動する不確実性が継続している。 - FY2024-Q2顕在化有価証券報告書
「これらに収入積立保険料、満期返戻金、支払備金繰入額、責任準備金戻入額などを加減した保険引受損益は、前年同期に比べ80億円改善したものの、406億円の損失となりました。」
あいおいニッセイ同和損保では支払備金等を加減した保険引受損益が406億円の損失となり、予測を上回る損害や準備金負担に関わるリスクが実績として残った。 - FY2023顕在化有価証券報告書
「近年の国内外での自然災害の甚大化及び頻発化や、ロシアによるウクライナ侵攻、物価上昇の動きなどもあり、支払備金の見積りは高い不確実性を有しております。」
自然災害、軍事衝突、物価上昇を背景に、支払備金見積りの不確実性が高い状態として通期の会計上の見積りに反映された。 - FY2023-Q3顕在化有価証券報告書
「これらに収入積立保険料、満期返戻金、支払備金繰入額、責任準備金戻入額などを加減した保険引受利益は、国内の自然災害による発生保険金(正味支払保険金と支払備金繰入額の合計)が増加したことなどにより、前年同期に比べ1,075億円減少し、640億円の損失となりました。」
国内自然災害による発生保険金と支払備金繰入額の増加が、国内損害保険事業の保険引受損失として実際に発生した。 - FY2023-Q2顕在化有価証券報告書
「これらに収入積立保険料、満期返戻金、支払備金繰入額、責任準備金繰入額などを加減した保険引受損益は、国内の自然災害による発生保険金(正味支払保険金と支払備金繰入額の合計)が増加したことなどにより、前年同期に比べ1,075億円減少し、640億円の損失となりました。」
国内自然災害による発生保険金と支払備金繰入額の増加が、国内損害保険2社の保険引受損失として実際に発生した。 - FY2022悪化有価証券報告書
「特に、近年の国内外での自然災害の甚大化及び頻発化や、新型コロナウイルス感染症の世界的流行、物価上昇の動きなど、支払備金の見積りに関して、より不確実性が高まっている状況にあります。」
自然災害、感染症に加え物価上昇も支払備金見積りの不確実性を高める要因として示された。 - FY2021悪化有価証券報告書
「特に、近年の国内外での自然災害の甚大化及び頻発化や、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う海外での利益保険等の保険金支払義務の発生など、支払備金の見積りに関して、より不確実性が高まっている状況にあります。」
自然災害の甚大化・頻発化と新型コロナウイルス感染症による海外利益保険の支払義務を背景に、支払備金見積りの不確実性が高まったと記載された。 - FY2020顕在化有価証券報告書
「経常利益は、有価証券売却益の減少や有価証券評価損の増加に加えて、国内損害保険事業において将来の保険金支払に備えて異常危険準備金などの責任準備金の積増を行ったことなどから、前連結会計年度に比べ1,331億円減少し、1,577億円となりました。」
将来の保険金支払に備えた異常危険準備金等の責任準備金積増しが実際に行われ、経常利益の減少要因となった。 - FY2017再掲有価証券報告書
「実際に発生する損害額が予測を上回る可能性があります。特に保険期間が長期にわたる場合には、当初想定した環境・条件等が大きく変動し、予期せぬ損害が発生する可能性があり、その結果、保険契約準備金の積増が必要になる等、当社グループの業績に影響が生じるリスクがあります。」
予測を上回る損害、長期契約における前提条件の変動、保険契約準備金の積み増しリスクを継続している。 - FY2016初出有価証券報告書
「実際に発生する損害額は予測を上回る可能性があります。特に保険期間が長期にわたる場合には、当初想定した環境・条件等が大きく変動し、予期せぬ損害が発生する可能性があります。」
料率設定時の想定と実際の損害の乖離、および準備金積み増しを保険引受上のリスクとしている。