キャッシュレス化・フィンテック進化による事業モデル変化
FY2017に初出。6回の記載のうち3回が「再定義」で、最初の「再定義」はFY2018。直近の記載はFY2025。
福井銀行がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。20社中9社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに5社。
- FY2025再掲有価証券報告書
「福邦銀行との合併を経て、地域の課題解決業としての進化を遂げ、当行グループが掲げる「地域価値循環モデル」の実現を目指してまいります。」
伝統的な金融サービス業中心の事業モデルから地域課題解決業へ進化する方向が、福邦銀行との合併および地域価値循環モデルと結び付けて継続して示された。 - FY2024再定義有価証券報告書
「経営統合により両行の強みを融合することで地域の課題解決業としての進化を遂げ、これまでの金融サービス業を中心とした伝統的なビジネスモデルからの変革と進化を目指してまいります。」
地域金融機関を取り巻く事業モデル変化へのリスク認識が、福邦銀行との経営統合を通じた地域課題解決業への変革・進化という対応方向と結び付けて整理された。 - FY2022悪化有価証券報告書
「当行をはじめとして、地域金融機関を取り巻く環境は、基盤地域の人口減少、少子高齢化の進展、マイナス金利政策の長期化による収益環境の悪化、異業種の銀行参入など、先行きに対する不透明感が増しております。また、引き続き新型コロナウイルス感染症の拡大が与える影響が大きいことに加え、ウクライナ情勢による世界経済の不透明感も高まっていることから、当面は厳しい状況が続くものと予想されます。」
地域金融機関の事業環境リスクについて、人口減少・低金利・異業種参入に加え、感染症とウクライナ情勢による不透明感が明示され、厳しい状況が続くとの見通しに広がった。 - FY2019再定義有価証券報告書
「当行をはじめとして、地域金融機関を取り巻く環境は、低金利環境の長期化、異業種の銀行業への参入、基盤地域の人口減少、少子高齢化の進展など、先行きに対する不透明感が増しております。」
キャッシュレス・フィンテックという技術潮流中心の表現から、低金利の長期化、異業種参入、人口減少・少子高齢化を含む地域金融機関の事業環境全体の変化へ整理し直されている。 - FY2018再定義有価証券報告書
「当行をはじめとして、近年の地域金融機関を取り巻く環境は、引き続き実施されているマイナス金利政策や競争激化に伴う貸出金利回りの低下、人口や事業所数の減少による地方経済の規模縮小、技術革新による異業種の参入など先行きに対する不透明感が増しております。」
従来のキャッシュレス社会・フィンテックの進展という表現から、技術革新による異業種参入、人口・事業所数減少、競争激化を含む地域金融機関の事業モデル変化へ表現が広がった。 - FY2017初出有価証券報告書
「近年の地域金融機関を取り巻く環境は、引き続き実施されている異次元金融緩和による貸出金利回り低下に伴う収益環境の悪化や、キャッシュレス社会の進展、フィンテックの進化といった潮流に象徴される通り、変化のスピードを増しております。」
キャッシュレス社会とフィンテックの進展を、地域金融機関の事業環境を急速に変化させる要因として記載している。具体的な損失発生は示されていない。