商品の収益性低下による棚卸資産簿価切下げリスク
FY2022に初出。7回の記載のうち2回が「再掲」。直近の記載はFY2026。
サンワテクノスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2018年。7社中3社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに11社。
- FY2026対処有価証券報告書
「当社グループにおける在庫管理手法の強化、及び過去の滞留状況に応じた販売と廃棄の実態を把握するための十分な期間のデータが蓄積され、実態をより詳細に把握する事が当連結会計年度末において可能になった状況を踏まえ、棚卸資産のうち商品について、当連結会計年度末において新たに滞留状況に応じた評価率を設定し、この新しい評価率に基づき、滞留在庫に対する評価を行っております。この変更により、従来の方法と比べて、当連結会計年度の売上原価は77百万円減少しました。」
在庫管理データの蓄積を受け、滞留状況に応じた新たな評価率を設定した。評価方法変更により売上原価は77百万円減少した。 - 2026-06-05前進株主総会
「当連結会計年度末において新たに滞留状況に応じた評価率を設定し、この新しい評価率に基づき、滞留在庫に対する評価を行っております。この変更により、従来の方法と比べて、当連結会計年度の売上原価は77百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益が同額増加しております。」
滞留在庫の評価について、評価率を新たに設定する見積り方法の変更と、その損益影響を具体的に記載している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「商品は「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき評価しており、原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。なお、一定の滞留期間を超えた商品の販売可能性等について、評価時点で入手可能な情報等に基づき合理的と考えられる様々な要因を勘案して検討し、所定の条件を満たさないものについては簿価を処分見込価額まで切り下げる方法等により、評価損を見積り計上しております。」
商品残高は174億17百万円から129億53百万円へ減少した一方、棚卸資産評価損は前年度152百万円から当年度206百万円へ増加している。収益性低下・評価損リスクが継続している。 - FY2024顕在化有価証券報告書
「昨今の需給逼迫状況が解消したことで顧客の在庫過多による手配調整が続き、需要は伸び悩みました。期末棚卸高は収益性の低下に伴う簿価切下後の金額であり、当連結会計年度の棚卸資産評価損は152百万円となりました。」
顧客の在庫過多による手配調整が実際に続き、棚卸資産評価損152百万円も計上され、商品の収益性低下・滞留リスクが業績・会計に現れている。 - FY2023-Q2再掲有価証券報告書
「前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。」
会計上の見積りおよび仮定について重要な変更がないと記載し、商品の収益性低下による棚卸資産評価に関する従来の前提も維持されている。 - FY2023-Q1再掲有価証券報告書
「前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。」
会計上の見積りおよびその仮定について重要な変更がないと記載しており、商品の収益性低下による棚卸資産評価に関する従来の前提も変更されていない。 - FY2022初出有価証券報告書
「当社グループは、商品を「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき評価しており、原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。一定の滞留期間を超えた商品の販売可能性等について、評価時点で入手可能な情報等に基づき合理的と考えられる様々な要因を勘案して検討し、所定の条件を満たさないものについては簿価を処分見込価額まで切り下げる方法等により、評価損を見積り計上しております。経営環境や得意先の生産計画の変化等があった場合には、当社グループの営業損益に影響を及ぼす可能性があります。」
商品の滞留や販売可能性、経営環境・得意先の生産計画の変化による棚卸資産評価損と営業損益への影響可能性を、主要なリスクとして初めて独立して記載している。