LGD市場の成長鈍化・縮小リスク
FY2023-Q2に初出。14回の記載のうち11回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2023。直近の記載は2026-08-13。
イーディーピーがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2023年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2023年。66社中43社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに7社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「ラボグローンダイヤモンド関連企業は、この1年の価格下落の影響を受けて、経営破綻や事業活動の休止等が発生しております。デビアス社のラボグローンダイヤモンドブランドであるLIGHTBOX向けにラボグローンダイヤモンドを供給していたElement Six社のオレゴンの工場も、事業活動の休止に追い込まれたとの情報が広く知られています。」
LGD価格下落が関連企業の経営破綻、工場休止及び事業撤退に波及した状況を更新している。一方、破綻企業の設備取得による生産能力拡大も記載している。 - 2026-05-22対処決算説明資料
「価格の低下は進んでいるものの、低下のペースは鈍化している。」
LGD価格の下落自体は続いているが、下落ペースの鈍化と大型品価格の下支えを示している。一方で、一部企業の倒産・生産停止も併記している。 - FY2026-H1悪化有価証券報告書
「天然ダイヤモンド市場は価格の低下と販売状況の悪化が伝えられており、宝石加工の集積地であるインド・Surat市においては、ダイヤモンド加工業者は従業員を大量に解雇したとの情報が聞こえております。ラボグローンダイヤモンド製造大手企業の倒産もあったようですが、一方ではその企業の設備を購入して生産能力を拡大した企業もあります。」
ダイヤモンド関連市場の価格・販売悪化がインドの雇用削減やLGD大手企業の倒産に波及していると記載しており、市場悪化の影響を更新している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「LGDの価格が同じグレードの天然ダイヤモンドの価格の15%程度といった低価格で取引される事例が見られるなど、LGDの大幅な価格下落によって採算割れを起こしたと見られる一部の企業は倒産などの事業撤退に追い込まれ、一部は生産工場の操業を停止する事態になりました。」
LGD価格が天然ダイヤモンド同等品の15%程度となる事例、企業倒産、事業撤退、工場操業停止及び債務整理を記載し、市場悪化がさらに顕在化した。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「大幅な価格低下によって採算割れを起こしたと見られる一部の企業は倒産などの事業撤退に追い込まれ、一部は生産工場の操業を停止する事態になりました。特に小型宝石を製造していた企業は、この難しい状態が顕著に現れています。大手企業も例外ではなく、大手企業の米国LGD工場の操業停止や欧州企業の債務整理開始、といったニュースが飛び込んできております。」
小型LGDの価格下落・採算悪化が企業倒産、事業撤退、工場操業停止及び債務整理に波及し、市場悪化がさらに具体化している。 - FY2024悪化有価証券報告書
「インド市場においては、LGDメーカーが種結晶を自家生産する動きが拡大したことから、種結晶価格の低下が顕著となり、当社も価格情報を入手して、対応を進めてまいりました。」
インドのLGDメーカーによる種結晶の自家生産が拡大し、種結晶価格の低下が顕著になったと記載している。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「LGD製造企業の中で、インド企業がその生産能力を大きく拡大しており、これによって小型宝石出荷量が拡大した状況に変化はありませんでした。この結果、LGD価格の低下傾向は継続しており、他の地域のLGD企業が困難な状況に陥っていると見られます。インドにおいては種結晶価格の低下が著しく、当社も価格情報を入手して、対応を進めております。」
インド企業の生産能力拡大、小型宝石出荷量の増加、LGD価格の低下継続、インドでの種結晶価格下落を記載しており、市場悪化と価格圧力を具体化している。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「2023年3月期第4四半期において、当社製品の主要なビジネス分野であるLGD(Laboratory Grown Diamond:人工ダイヤモンド宝石、以下「LGD」という。)の市場が大きく変化し、小型宝石を中心に生産過剰の状況になりました。LGDの卸売価格(ブローカー間取引価格)の大幅な低下により、LGD生産者は、生産を縮小したり、生産設備の増強を停止するなど、防衛策を採りました。この状況のために、当社種結晶の受注は減少しました。」
LGDの生産過剰・価格下落が、生産者の縮小・設備増強停止と当社種結晶受注の減少に直接波及したことを記載している。 - FY2024-Q1悪化有価証券報告書
「LGDの卸売価格(ブローカー間取引価格)は大幅に低下し、生産者の採算ラインを割り込んだとの情報もありました。このため、LGD生産者は、生産を縮小したり、生産設備の増強を停止するなど、防衛策を採りました。」
LGD価格下落が生産者の採算ライン割れに至ったとの情報と、生産縮小・設備増強停止が記載され、市場悪化が生産者の行動に波及したことを具体化している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「第4四半期には、LGD製造企業の中には、生産の縮小や、設備増設計画の見直しや延期をするところも出てきました。こうしたLGD製造企業の動きは、当社の主力商品である種結晶の受注状況を大幅に変えることとなりました。」
小型宝石の供給過剰と価格下落が、LGD製造企業の生産縮小・設備増設延期、大手ユーザーによる種結晶購入抑制へ波及したと記載している。 - FY2023-Q3顕在化有価証券報告書
「しかし、LGD供給量が増加したことによって、一部のLGDに余剰感が見られました。特に、2カラット以下の小型宝石においては、業者間取引価格に値下がりの傾向が見られ、既存のLGD製造業者において、小型宝石生産用の種結晶の購入量を減少させるところが出てきました。」
LGD供給量の増加に伴う一部製品の余剰、2カラット以下の小型宝石の取引価格下落、小型宝石向け種結晶の購入量減少が実際の市場動向として記載されている。 - FY2023-Q2初出有価証券報告書
「しかし、国内外の経済情勢の悪化や景気動向の減退等の理由により、市場の成長が鈍化したり、市場規模が縮小したりする場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。LGDの販売価格の低下が進んでも、有力な商品が出てこない場合に、次第に需要低減による市場規模が縮小していく可能性はあります。」
LGD市場は拡大している一方、経済情勢の悪化、景気減退、販売価格の低下、有力商品の不在によって成長鈍化や市場規模縮小が生じるリスクを新たに明示している。市場縮小自体は将来可能性として記載されている。