石油・紙パルプ業界の縮小による工業薬品需要の低迷
FY2017-Q3に初出。31回の記載のうち15回が「再掲」。直近の記載はFY2026。
伯東がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2023年。23社中13社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに7社。
- FY2026対処有価証券報告書
「ケミカル事業では、紙・パルプ分野において顧客プラントの稼働減や閉鎖により販売が減少しました。一方、石油石化分野では国内向けの販売が比較的堅調に推移しました。化粧品分野でも需要の回復基調が継続し、海外向け出荷の増加などにより化粧品基剤の販売が増加しました。」
紙・パルプ分野の低稼働・閉鎖による販売減少は続く一方、石油石化分野の国内販売及び化粧品基剤の販売が堅調・増加し、ケミカル事業は前年の損失から利益へ転じた。 - 2026-05-12対処決算
「ケミカル事業では、紙・パルプ分野において顧客プラントの稼働減や閉鎖により販売が減少しました。一方、石油石化分野では国内向けの販売が比較的堅調に推移しました。化粧品分野でも需要の回復基調が継続し、海外向け出荷の増加などにより化粧品基剤の販売が増加しました。」
紙・パルプ分野の低迷は続く一方、石油石化・化粧品分野の販売改善により、事業全体の収益悪化要因が一部緩和した。 - FY2026-H1悪化有価証券報告書
「ケミカル事業では、製紙産業向けの販売は工場稼働率低下で販売量が減少し計画を下回りました。一方で化粧品分野においては需要の回復傾向が続いており、顧客の在庫消化が進んだことにより化粧品基剤の販売が伸長しました。」
製紙産業では工場稼働率低下により販売量が計画を下回り、石油石化・紙パルプ等の既存市場の低稼働・需要低迷が続いている。一方、化粧品分野は回復し、事業内で明暗が分かれている。 - FY2025悪化有価証券報告書
「これは、同事業の既存マーケットが主に国内の石油・石油化学関連、紙・パルプ関連という需要が減少しつつある産業であるという外的要因に加えて、環境ビジネスを中心とする新事業展開や海外展開が計画通り進まなかったことなども要因になっていたものと認識しております。」
石油・石油化学、紙・パルプ市場の需要減少に加え、環境ビジネスや海外展開が計画通り進まなかったことを成長性・規模の劣後要因として明示した。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「工業薬品事業では、石油石化分野は国内外ともに生産プラントの低稼働が続き販売が伸び悩み、紙・パルプ分野は一部品目で訪日客数増加による消費増などにより底入れの兆しもありましたが影響は限定的でした。また化粧品原料販売においても化粧品需要は回復基調であるものの、顧客の在庫調整が続いております。」
石油石化分野では国内外の低稼働と販売伸び悩みが続き、紙・パルプ分野の底入れ効果も限定的だった。化粧品原料でも顧客の在庫調整が続き、工業薬品事業の売上高は8.0%減、セグメント損失113百万円となった。 - FY2024悪化有価証券報告書
「工業薬品事業では、石油精製・石油化学分野における国内販売は比較的堅調でしたが、海外向けは供給過多により製品出荷が減少し、紙・パルプ分野においては需要の停滞が続いております。また化粧品基剤においては主力の化粧品原料販売が中国経済の停滞により回復していないことに加え、中国の自国ブランド化粧品の台頭により販売が減少し、対前年同期比で減収となりました。」
海外の石油・石油化学分野では供給過多、紙・パルプ分野では需要停滞、中国では化粧品原料需要の未回復と自国ブランド台頭が続いた。工業薬品事業の売上高は14.5%減、セグメント利益は95.8%減となった。 - FY2024-Q3悪化有価証券報告書
「工業薬品事業では、石油精製・石油化学分野における国内販売は比較的堅調でしたが、海外向けは石油石化・紙・パルプ分野ともに需要の停滞が続いております。また化粧品基剤においても主力の化粧品原料販売が中国経済の停滞により需要が回復していないことに加え、中国の自国ブランド化粧品の台頭により販売が減少し、対前年同期比で減収となりました。」
海外の石油石化・紙・パルプ分野で需要停滞が続き、化粧品基剤でも中国経済の停滞と中国自国ブランド化粧品の台頭により販売が減少した。国内販売の堅調さはあるものの、工業薬品事業の需要低迷要因が拡大した。 - FY2024-Q2再掲有価証券報告書
「工業薬品事業では、石油精製・石油化学分野における国内販売は堅調でしたが、海外プラントは石油石化・紙・パルプ分野ともに引き続き低稼働が続いております。また化粧品基剤においても主力の化粧品原料販売が中国を中心に需要が回復していないことにより減少し、対前年同期比で減収となりました。」
海外の石油・石油化学、紙・パルプ関連プラントの低稼働が続く一方、国内販売は堅調と説明している。従来からの業界需要低迷と、一部国内販売・化粧品基剤による補完の構図を再確認している。 - FY2024-Q1顕在化有価証券報告書
「工業薬品事業では、石油精製・石油化学分野、紙・パルプ分野ともに供給過剰な状況が継続し、需給バランスの回復が遅れ、低稼働が続いております。また化粧品基剤においても中国を中心に需要が減少したことにより、対前年同期比で減収となりました。」
石油精製・石油化学、紙・パルプ分野の供給過剰と低稼働が続き、中国を中心とする化粧品基剤の需要減少も加わって工業薬品事業が減収となった。業界縮小・需要低迷リスクが当四半期の実績に現れている。 - FY2023再掲有価証券報告書
「工業薬品事業では、石油精製・石油化学分野における海外顧客プラントの稼働率低下や、製紙業界における原料価格高騰やペーパレス化の流れが続きましたが、国内顧客プラント向け工業薬品及び化粧品基剤の販売が堅調に推移したことにより、対前年同期比で増収となりました。」
石油・石油化学、紙・パルプ分野の需要低迷が続く一方、国内顧客向け薬品と化粧品基剤が補完する構図を再確認している。 - FY2023-Q3再掲有価証券報告書
「工業薬品事業では、主に国内外の石油化学プラントの稼働低下により工程添加剤等の販売は減少しましたが、堅調に推移する化粧品基剤の販売が大きく伸長しました。」
国内外の石油化学プラントの稼働低下による工程添加剤等の販売減少が続いている。一方、化粧品基剤の販売伸長が補完要因となっており、需要低迷と一部製品による補完の構図を再確認している。 - FY2023-Q2顕在化有価証券報告書
「工業薬品事業では、化粧品基剤の販売は堅調に推移したものの、プラント向けの工程添加剤等は紙・パルプ分野、石油化学分野ともに国内外で販売が伸び悩みました。」
石油化学・紙パルプ分野のプラント向け工程添加剤等の販売伸び悩みが実際に発生し、工業薬品事業の売上高は前年同期比1.3%減となった。業界縮小・需要低迷リスクが当期の事業実績に現れている。 - FY2023-Q1再掲有価証券報告書
「工業薬品事業では、紙・パルプ分野では販売が伸び悩みましたが、石油化学分野では顧客プラントの稼働率回復から工程添加剤等の販売が増加しました。また化粧品基剤の販売も引き続き堅調に推移したことにより、対前年同期比で増収となりました。」
紙・パルプ分野の販売伸び悩みが続く一方、顧客プラントの稼働率回復による石油化学向け販売増加と化粧品基剤の堅調さが補完要因となっている。需要低迷と一部回復の構図を再確認している。 - FY2022-Q3再掲有価証券報告書
「工業薬品事業においては、石油精製、石油化学及び製紙業界向け工程添加剤の販売回復、並びに化粧品関連製品の販売伸長により、対前年同期比で増収となりました。」
石油精製・石油化学・製紙業界向け工程添加剤の販売回復と化粧品関連製品の伸長が続き、業界縮小や需要低迷に対する補完要因を再確認している。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「工業薬品事業では、前年度に新型コロナウイルス感染症の影響を受けて減産を余儀なくされた顧客プラントの稼働回復及び化粧品関連製品の販売伸長により、対前年同期比で増収となりました。」
前年度に減産を余儀なくされた顧客プラントの稼働回復と化粧品関連製品の販売伸長により、工業薬品事業は増収となった。石油・紙パルプ等の需要低迷に対する一部の緩和が続いている。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「工業薬品事業では、昨年度に新型コロナウイルス感染症の影響により減産を余儀なくされた顧客プラントの稼働回復及び化粧品関連製品の販売伸長により、対前年同期比で増収となりました。」
新型コロナウイルス感染症の影響で減産していた顧客プラントの稼働回復と化粧品関連製品の販売伸長により、工業薬品事業は前年同期比増収となった。従来の需要低迷要因に対する一部の緩和が示されている。 - FY2021-Q3再掲有価証券報告書
「工業薬品事業では、化粧品基剤の販売が伸長し、水処理薬品等も堅調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、石油・石油化学産業における燃料油や紙・パルプ産業における印刷・情報用紙などの需要が減少し、これらの生産に関連する製品及び商品の販売が減少したため、対前年同期比で減収となりました。」
石油・石油化学、紙・パルプ分野の需要減少と販売減少が続く一方、化粧品基剤や水処理薬品が一部を補完している。従来からの業界縮小・需要低迷の構図を再確認している。 - FY2021-Q2顕在化有価証券報告書
「工業薬品事業においては、化粧品基剤の販売が伸長し、水処理薬品等も堅調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、石油・石油化学分野と紙・パルプ分野向け製品及び商品の販売が減少したため、対前年同期比で減収となりました。」
従来から需要縮小を記載していた石油・石油化学分野および紙・パルプ分野で、新型コロナウイルス感染症の影響による販売減少が実際に発生し、工業薬品事業の減収要因となった。 - FY2021-Q1再掲有価証券報告書
「工業薬品事業においては石油・石油化学分野では重合禁止剤等が伸長しましたが、紙・パルプ分野では抄紙需要の減少の影響を受け、対前年同期比で減収となりました。」
抄紙需要の減少による紙・パルプ分野の低迷が続く一方、石油・石油化学分野の重合禁止剤等は伸長しており、従来の需要縮小と一部補完の構図を再確認している。 - FY2020-Q3再掲有価証券報告書
「工業薬品分野では、紙・パルプ分野の漸減傾向が続いているものの、重合禁止剤を中心とした石油化学関連や石油精製関連の薬品は引き続き堅調に推移しました。化粧品分野においては化粧品基剤の販売が好調を維持しました。」
紙・パルプ分野の漸減傾向が続く一方、石油化学・石油精製関連薬品や化粧品基剤の販売が堅調・好調である状況を継続して記載している。 - FY2020-Q2再掲有価証券報告書
「工業薬品分野では、紙・パルプ分野ではデジタル媒体の普及による世界的な抄紙需要減少傾向を受けて、製紙用薬品の販売が伸び悩みましたが、石油化学分野では底堅い消費を反映し、重合禁止剤、活性炭等の販売が堅調に推移しました。化粧品分野においても化粧品基剤バイオポリマーの販売が伸長いたしました。」
デジタル媒体の普及による紙・パルプ需要の減少と製紙用薬品販売の伸び悩みを継続記載している。一方、石油化学向け製品や化粧品基剤の販売が堅調・伸長し、一部を補っている。 - FY2020-Q1再掲有価証券報告書
「工業薬品分野では、紙・パルプ分野ではデジタル媒体の普及により世界的な抄紙需要が減少傾向にあり、製紙用薬品の販売は伸び悩みましたが、石油化学分野では底堅い消費の情勢を反映して、重合禁止剤、活性炭等の販売が堅調に推移、また、化粧品分野においても化粧品基材バイオポリマーの販売が伸長しました。」
デジタル媒体の普及による紙・パルプ需要の減少と製紙用薬品販売の伸び悩みを継続記載している。一方、石油化学向け製品や化粧品基材の販売が堅調・伸長し、一部を補っている。 - FY2019悪化有価証券報告書
「近年、国内の石油精製は業界再編や生産拠点の統廃合を背景に縮小傾向が続いており、当連結会計年度においても好調な海外市況に支えられて設備稼働率は高く維持されているものの、自動車の低燃費化や電力の燃料転換などの構造的な変化を受けて国内需要は減少を続けております。同様に、紙・パルプ産業においても、新聞・印刷・情報用紙の需要減少に歯止めがかかっておらず、今後も更なる減少が見込まれております。」
石油精製・紙パルプの需要縮小について、国内需要の減少継続と今後のさらなる減少見込みを、業界再編や低燃費化などの構造要因とともに示している。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「工業薬品分野では、紙・パルプ分野では世界的な省資源化の影響を受けて需要が減少傾向にあり、製紙用薬品の販売が伸び悩みましたが、石油化学分野での底堅い需要を反映し、触媒、重合禁止剤の販売が堅調に推移しました。また、化粧品分野においてもバイオポリマーの販売が伸長いたしました。」
世界的な省資源化による紙・パルプ向け需要の減少と製紙用薬品販売の伸び悩みが続く一方、石油化学向け触媒・重合禁止剤や化粧品分野の販売が堅調・伸長している。 - FY2019-Q1再掲有価証券報告書
「工業薬品分野では、紙・パルプ分野では世界的な省資源化の影響を受けて需要が減少傾向にあり、製紙用薬品の販売が伸び悩みましたが、石油化学分野での底堅い需要を反映し、触媒、重合禁止剤の販売が堅調に推移しました。」
省資源化による紙・パルプ向け需要の減少と製紙用薬品販売の伸び悩みが続く一方、石油化学向け触媒・重合禁止剤の販売が堅調で、需要低迷を一部補っている。 - FY2018再掲有価証券報告書
「近年、国内の石油・石油化学工業は市場縮小の傾向にあり、国内石油精製会社の集約が見込まれるなど、厳しい状況が続いております。また、米国においては複数の大規模エチレンプラントが立ち上がることから、縮小傾向に拍車がかかるものと予想されます。」
石油・石油化学市場の縮小、国内精製会社の集約、米国の大規模エチレンプラント稼働による厳しい環境認識を継続している。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「工業薬品分野では、依然として原油価格に不透明要素があるものの、石油化学分野での需要を反映し、重合禁止剤、酸性ガス吸着用アミン等の販売が堅調に推移しました。また、紙・パルプ分野の市場環境は厳しいものの、板紙・家庭紙需要の後押しにより染料やクレーピング剤販売も堅調に推移しました。」
石油市場や紙・パルプ市場の厳しさ・不透明感が残る一方、石油化学、板紙・家庭紙需要を背景に関連商品の販売が堅調である状況を再掲している。 - FY2018-Q2対処有価証券報告書
「工業薬品分野では、原油価格や為替変動に不透明要素があるも、石油化学分野での需要を反映し、酸性ガス吸着用アミン等の販売が好調に推移しました。また、紙・パルプ分野では消泡剤やフェルトコンディショニング剤など販売も堅調に推移し、化粧品分野においては化粧品基剤及びOEMの販売においても好調を維持しました。」
石油化学分野の需要や紙・パルプ関連商品の販売が好調・堅調に推移し、前四半期までに記載されていた工業薬品需要の低迷に対する一部の緩和要因が示された。ただし、原油価格や為替変動の不透明感は残っている。 - FY2018-Q1再掲有価証券報告書
「工業薬品関連では、世界的な省資源化の進展により石油精製、紙・パルプ市場の縮小が続いておりますが、石油化学製品の需要は堅調に推移しており、紙・パルプ分野では、通販市場の拡大等による段ボール需要の高まりにより、板紙の生産量が伸長しております」
石油精製及び紙・パルプ市場の縮小が続く一方、石油化学製品や板紙関連には需要の堅調・伸長も記載されている。工業薬品事業では売上高が前年同期比1.2%減、セグメント利益が10.3%減となった。 - FY2017悪化有価証券報告書
「近年、国内の石油・石油化学工業は市場縮小の傾向にあり、国内石油精製会社の集約が見込まれるなど、厳しい状況が続いております。また、米国においては複数の大規模エチレンプラントが立ち上がることから、縮小傾向に拍車がかかるものと予想されます。」
石油・石油化学市場の縮小に加え、国内精製会社の集約と米国の大規模エチレンプラント稼働により、縮小傾向がさらに進む見通しを示した。工業薬品の使用量減少も記載されている。 - FY2017-Q3初出有価証券報告書
「一方、工業薬品関連では、景気の低迷並びに環境意識の高まりを背景として、石油、紙・パルプ業界の縮小と業界再編の動きが続いており需要が低迷しております。」
石油・紙・パルプ業界の縮小や再編を背景に工業薬品需要が低迷するリスクを新たに明示した。一方、石油・石油化学向け触媒等の販売や化粧品原料の販売は堅調で、工業薬品事業全体の売上高は前年同期比1.1%増、セグメント利益は47.0%増となっている。