EV化・自動運転等による商品特性の変化
FY2018に初出。9回の記載のうち4回が「再定義」で、最初の「再定義」はFY2019。直近の記載は2026-10-28。
フジオーゼックスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2019年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より3年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。30社中12社が悪化側に。
直近の記載が「後退」なのは、ほかに1社。
- 2026-10-28後退ガバナンス
「市場の縮小トレンドにはありますが非常に緩やかな進行となっています。」
電動化に伴うエンジンバルブ市場縮小の見通しについて、地域差を踏まえ、当初想定より進行が緩やかであると記載している。 - FY2026再定義有価証券報告書
「今後、想定を上回るスピードで電動化が加速し、内燃機関車の生産台数が大幅に減少した場合、当社グループの主力製品に対する需要が減少し、売上高および収益性が著しく低下するリスクがあり、当社グループの経営成績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。」
従来のEV化・商品特性変化の論点を、電動化の加速による内燃機関車の生産台数・主力製品需要・収益性の低下リスクとして明確化し、構造改革部やM&Aを対応策として示している。 - 2026-05-13実績引用業績予想の修正
「国内市場においてもハイブリッド車向けエンジンバルブ等の受注が好調に推移したことにより、前期実績を上回りました。」
ハイブリッド車向けエンジンバルブの受注好調が実績として引用された。EV化・HV化による商品特性変化のリスク全体が解消されたとの記載ではない。 - FY2024EV化拡大の減速とHV販売伸長を併記有価証券報告書
「一方で、足元では世界的なEV化拡大の減速がみられます。理由は、補助金の打ち切り、インフラ整備不足、富裕層に行き渡ったなど様々挙げられておりますが、代わりに環境に配慮した自動車としてHV車の販売が伸びてきております。」
EV化・HV化への移行リスクを維持しつつ、足元ではEV化拡大の減速とHV車販売の伸長を新たな事業環境として記載している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「一方、エンジン搭載車を含む自動車業界自体においては、世界的なEV化・HV化への加速動向、またCO2排出問題(カーボンニュートラル)等の環境問題やバイオ燃料等の新エネルギー問題への対応、さらには情報化・自動化等といった、正に新時代へ向けた多種多様な変革の局面に立たされております。」
EV化・HV化の加速動向を含む自動車業界の変革を、従来のEV・自動運転等による商品特性変化のリスクとして引き続き記載し、環境・新エネルギー・情報化・自動化への対応範囲を示している。 - FY2022再定義有価証券報告書
「しかしながら、電気自動車等の普及により、エンジンを使用する自動車が大きく減少し売上が減少することで、グループ経営が厳しくなるリスクがあります。」
EV化等による商品特性の変化という従来の論点を、エンジン車の減少による売上減少・グループ経営悪化リスクとして具体化した。構造改革部の設置、新規事業およびM&Aの検討を対応策としている。 - FY2021再定義有価証券報告書
「国として宣言が出されたカーボンニュートラルへの対応として電気自動車への移行が喧伝されておりますが、現在の電源構成においては電気自動車はCO2フリーではありません。日本を含め多くの地域でLCAでの電気自動車のCO2排出量はガソリン車・ディーゼル車を上回っています。」
EV化を中心とする従来の技術変化リスクを、カーボンニュートラル、LCA、E-Fuel、水素エンジンを含む脱炭素対応の課題として捉え直している。 - FY2019技術変革を電動化・情報化・AI化として再整理有価証券報告書
「また自動車業界は電動化・情報化・AI化等の大きな変革が見られますが」
FY2018のEV、自動運転、コネクティッドカーへの言及から、FY2019は電動化・情報化・AI化という表現で業界変革を捉えている。 - FY2018初出有価証券報告書
「しかしながら、中国のEV(電気自動車)化政策や将来の欧州のディーゼル車販売禁止等厳しい状況が迫ってきており、更にEVのみならず自動運転やコネクティッドカーの開発によりこれまでの枠組みを超えた合併や提携による合従連衡が行なわれると予想されるため、当社に求められる商品特性が大きく変化することが予測されます。」
EV化政策、欧州の将来のディーゼル車販売禁止、自動運転・コネクティッドカーの開発によって、自動車業界の枠組みと当社に求められる商品特性が変化する可能性を初めて独立した経営環境上の課題として記載している。