ばら積み船市況低迷と新造船需要の消失
FY2016に初出。34回の記載のうち20回が「対処」で、最初の「対処」はFY2018-Q2。直近の記載はFY2026。
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- FY2026対処有価証券報告書
「世界の新造船市場は、2021年から受注量が高い水準で推移し、竣工量も年々増加、手持工事量も右肩上がりの状態が続いております。」
新造船需要・竣工量・手持工事量は高水準で推移しており、需要消失リスクには緩和要素が示された。一方、中国の建造能力拡大や世界的な不確実性は残っている。 - 2026-05-14対処決算
「世界の新造船市場は、2021年から受注量が高い水準で推移し、竣工量も年々増加、手持工事量も右肩上がりの状態が続いております。」
新造船市場の受注量・手持工事量が高水準で推移しているとされ、需要消失リスクには緩和要素が示された。 - FY2026-H1対処有価証券報告書
「当中間期を2010年前後に造船史上最高の建造量を記録し2025年以降継続的に大量の代替発注が期待される大型撒積運搬船や米国産LPGの輸入増を見込んだ大型LPG船(VLGC)をハンディ型撒積運搬船と並ぶ今後の主力商品、準主力商品にする戦略への移行期と位置付けた」
2010年前後に大量建造された船舶の代替需要や米国産LPG輸入増を背景に、大型撒積運搬船・VLGCの需要を見込んでいる。実際に受注残高も前年同期比17.4%増となり、新造船需要消失リスクには緩和要素が示された。 - FY2025悪化有価証券報告書
「中国造船所は竣工量、受注量、手持工事量が載荷重量トン(DWT)で、それぞれ世界全体の55.7%、74.1%、63.1%と15年連続で世界一になる強大な存在となりました。」
新造船需要は堅調である一方、中国造船所の竣工量・受注量・手持工事量の世界シェアが高く、競争環境上の圧力がより具体的に示された。 - FY2024対処有価証券報告書
「世界の新造船市場は、2021年以降の新造船需要の回復に伴って、2023年1~12月の世界の新造船竣工量は新型コロナウイルス禍以前の6,000万総トン台に回復し、日本造船所においても資機材価格や人件費の高騰が懸念されるものの、船価水準の上昇と円安を追い風に手持工事量を積み上げております。」
新造船需要・竣工量・船価および手持工事量に回復が示され、市況低迷・需要消失リスクは緩和された。一方、資機材価格・人件費の高騰懸念は残っている。 - FY2024-Q3対処有価証券報告書
「当第3四半期連結会計期間末の受注残高は288,665百万円(前年同期比27.3%増)となりました。」
計17隻の受注により受注残高が前年同期比27.3%増となり、新造船需要低迷・受注残不足に関するリスクには引き続き緩和要素が示された。 - FY2024-Q2対処有価証券報告書
「大型撒積運搬船2隻など計12隻を受注し、当第2四半期連結会計期間末の受注残高は277,763百万円(前年同期比24.7%増)となりました。」
大型撒積運搬船を含む計12隻の受注と受注残高の前年同期比24.7%増が示され、新造船需要低迷に関するリスクには引き続き緩和要素がある。 - FY2023対処有価証券報告書
「世界の新造船市場は需給バランスの改善や環境対応型船舶の新造需要の拡大により回復基調にあり、新造船の受注価格も上昇に転じる一方、資機材価格の歴史的な高騰により製造原価の上昇が続くほか、ウクライナ問題や米中対立が海運市況に与える影響が懸念されており、先行きは不透明な状況となっております。」
新造船需要・受注価格・需給バランスには回復要素が示された。一方、資機材価格高騰、ウクライナ問題、米中対立による残存リスクを併記している。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「世界の新造船需要は、2022年後半になって高止まりする新造船価と用船料のミスマッチにより受注量が低い水準が続きましたが、バルカーやタンカーでは発注残がもともと低水準であったところに2023年から始まる既存船燃費抑制などで船隊更新の需要が徐々に強まることで、船価と用船料のギャップが縮小し一定の受発注が進むものと予想されますので、」
2022年後半の新造船受注量が低水準で続いたことを明示しており、市況リスクは足元で悪化要素を含む。一方、2023年以降の船隊更新需要による改善見通しも併記している。 - FY2023-Q2対処有価証券報告書
「好調な海運市況を背景に各国造船所は順調に受注を重ね、世界の手持工事量は平均3年超となりましたが、日韓中の多くの造船所は、不況時に受注した低採算船の建造に鋼材価格の高騰が重なり、厳しい経営状況が続いております。」
海運市況の好調を背景に世界の手持工事量は平均3年超まで回復した。一方、低採算船と鋼材価格高騰による造船所の厳しさは残っている。共有リスクの緩和と残存要因を併記している。[quantified=true, materialized=false] - FY2023-Q1対処有価証券報告書
「各国の海事産業にとって良好な事業環境が続き、日本、韓国、中国の造船主要国は2~3年分の手持工事量を確保しました。」
長期化していた新造船需要低迷に対し、主要造船国が2~3年分の手持工事量を確保するまで需要環境が回復したと説明している。なお、鋼材価格の高止まりは残っている。 - FY2022-Q3対処有価証券報告書
「世界の新造船事業は、2016年以来5年間に亘って新造船の受注量が竣工量を下回ったことで海運市場における船腹需給バランスの改善が進んだことや「コロナ禍巣ごもり需要」によるコンテナ荷動きが急増するなど海運市況が好転したことにより船主の建造意欲が回復し、新造船商談も活発になりました。」
長期の新造船需要低迷に対し、船腹需給の改善、コンテナ荷動きの増加、海運市況の好転により船主の建造意欲と商談が回復した。受注残高も117,149百万円、前年同期比21.8%増となった。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「日本造船工業会によりますと、2020年1月から6月までの世界新造船受注量が1,490万総トンであったのに対し、2021年1月から6月までの受注量は3倍の4,417万総トンに達し、中国は前年実績の倍、韓国に至っては前年実績の10倍を上回る受注量を記録している一方、日本は1.2倍にとどまっております。」
世界の新造船需要は前年同期の3倍に回復した。ただし、中国・韓国造船所の安値受注攻勢により競争環境は厳しいままとしている。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「世界の造船業は、2016年以来5年間に亘って新造船受注量が竣工量を下回り、低操業が続いておりましたが、海運市場において船腹の需給バランス改善が進み市況環境が好転したことから、新造船需要が昨年末よりコンテナ船を中心に急拡大してまいりました。」
2016年以来続いた新造船受注量が竣工量を下回る状況に対し、船腹需給の改善と市況好転により新造船需要が拡大したと説明している。一方、船価や鋼材価格にはなお下振れ要因が残っている。 - FY2021対処有価証券報告書
「2021年に入ると、漸くにして海上荷動量の回復により、船腹の需給バランスが改善されたことから、海運市況、特にドライ市況において例年閑散期である1月から3月においても海上運賃が高水準で推移し、新造船価格も昨年12月を底に上昇に転じ」
新造船受注量が竣工量を下回る構造は残るものの、2021年初めから海上荷動量、船腹需給、運賃および新造船価格に改善が見られると説明している。 - FY2021-Q3悪化有価証券報告書
「2020年1月から9月までの世界の新造船受注量は1,842万総トン(前年同期比41.2%減)、新造船竣工量は4,567万総トン(前年同期比11.8%減)と2016年以降は継続して新造船の受注量が竣工量を下回り」
世界の新造船受注量は前年同期比41.2%減、手持工事量は12,195万総トンで同12.6%減、日本の手持工事量は同28.6%減となり、受注残不足と厳しい受注環境がさらに悪化した。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「2020年1月から6月までの世界の新造船竣工量は3,041万総トン(前年同期比12.3%減)、新造船受注量は竣工量のほぼ1/3の1,114万総トン(前年同期比49.6%減)となり、新造船手持工事量は12,762万総トン(前年同期比11.1%減)と、ここ数年間の世界の平均年間建造量である6,500万総トン換算では2年分を切っております。」
世界新造船受注量は前年同期比49.6%減、手持工事量は同11.1%減となり、平均年間建造量換算で2年分を下回った。運賃水準の改善などの好材料はあるものの、新造船需要・受注残不足のリスクは悪化している。 - FY2021-Q1悪化有価証券報告書
「2020年1月から3月までの世界新造船竣工量は前年同期比18.8%減の1,509万総トン、新造船受注量は前年同期比39.9%減の697万総トンと竣工量を大きく下回った結果、新造船手持工事量は前年同期比9.1%減の13,620万総トンと減少の一途をたどっております。」
世界新造船受注量は前年同期比39.9%減の697万総トンとなり、手持工事量も前年同期比9.1%減となった。新型コロナウイルス感染症拡大と海運市況低迷の長期化懸念が示されている。既存の市況低迷リスクがさらに悪化した。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「2019年1月から9月までの世界新造船受注量は2,845万総トン(前年同期比31.1%減)、世界新造船竣工量は5,180万総トン(前年同期比11.6%増)と、新造船受注量が竣工量を大幅に下回る流れが2016年から続いております。」
世界新造船受注量が前年同期比31.1%減となり、竣工量を下回る状況が2016年から継続している。韓国・中国・国内で業界再編と供給力調整も進んでいると記載している。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「2019年1月から6月までの新造船受注量は1,787万総トン(前年同期比37.1%減)、世界新造船竣工量は3,469万総トン(前年同期比3.9%増)と新造船受注量が竣工量を大幅に下回る流れが続いており、特に、日本、韓国においては前年同期の半分以下の受注量となっております。」
世界新造船受注量が前年同期比37.1%減となり、竣工量を大幅に下回る状況が続いている。日本・韓国の受注量は前年同期の半分以下となった。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「2019年1月から3月までの世界の新造船受注量は1,114万総トン(前年同期比32.5%減)、世界の新造船竣工量は1,858万総トン(前年同期比2.6%増)と受注量が竣工量を大幅に下回る状況が続き、各国造船所とも手持工事量の減少傾向が加速しております。」
新造船受注量が前年同期比32.5%減となり、竣工量を大幅に下回る状況と各国造船所の手持工事量減少の加速が示された。 - FY2019対処有価証券報告書
「新造船受注量は5,143万総トンと前年同期比で19.1%増加しましたが、依然として受注量が竣工量を下回る状況が続いております。」
新造船受注量は前年同期比19.1%増となり市況に改善がみられたが、受注量はなお竣工量を下回っている。 - FY2019-Q3対処有価証券報告書
「2018年1月から9月までの世界新造船竣工量は4,642万総トン(前年同期比16.6%減)、新造船受注量は3,978万総トン(前年同期比43.1%増)と、2016年から受注量が竣工量を下回る状況が続いておりますが、」
世界新造船受注量は前年同期比43.1%増まで回復し、市況には緩和要素がみられる。一方、受注量は引き続き竣工量を下回り、手持工事量不足の構造は継続している。 - FY2019-Q2対処有価証券報告書
「2018年1月から6月までの世界新造船竣工量は3,338万総トン(前年同期比16.3%減)、新造船受注量は2,682万総トン(前年同期比82.4%増)で、新造船受注量が前年比で急増したとは言え竣工量を大幅に下回る流れが続いております。海運市況は過剰船腹の調整が継続的に進んでいることから回復基調にあり、新造船価も徐々に改善されてはおりますが、世界的な鋼材価格値上げなどによる製造原価の大幅な上昇を背景に造船所側は船価の一層の改善を船主側に求めざるを得ず、此処にきて成約量は伸び悩んでおります。」
新造船受注量は前年同期比82.4%増、海運市況・船価にも回復要素がある一方、受注量は竣工量を下回り、鋼材価格上昇を背景に成約量が伸び悩む状況が続いている。 - FY2019-Q1対処有価証券報告書
「2018年1月から3月までの世界新造船竣工量は1,811万総トン(前年同期比19.9%減)、新造船受注量は1,372万総トン(前年同期比158.8%増)と記録的な低水準であった前年同期を大幅に上回ったものの依然として新造船受注量が竣工量を下回る状況が続いております。」
世界新造船受注量は前年同期比158.8%増まで回復したが、竣工量を下回り、手持工事量不足や供給能力過剰への懸念は残っている。 - FY2018対処有価証券報告書
「新造船受注量は、公的支援をバックに韓国や中国の造船所が激しい受注活動を展開し、ピークであった2007年(1億7,000万総トン)以後で最低となった前年の1,880万総トン比では126.9%増の4,266万総トンになりましたが、前年に続いて竣工量を下回っています。」
世界の新造船受注量は前年から126.9%増の4,266万総トンとなり、市況低迷には改善がみられた。一方、受注量は竣工量を下回り、日本の受注量シェアは6%に急落しており、競争環境はなお厳しい。 - FY2018-Q3対処有価証券報告書
「日本造船工業会によりますと、平成29年1月から9月までの世界新造船竣工量は5,566万総トン(前年同期比4.9%増)、新造船受注量は2,610万総トン(前年同期比80.0%増)であります。新造船価に上昇の兆しが見え始めたことから受注量は前年同期比で大幅に増加しましたが、それでも竣工量の半分以下であり、受注残不足に直面している韓国や中国造船所が政府の支援を後ろ盾にした短納期船の安値受注が船価の本格的な回復を妨げております。」
世界新造船受注量は前年同期比80.0%増となり、新造船価上昇の兆しも示されたため、市況低迷には緩和要素がある。一方、受注量は竣工量の半分以下で、安値受注が船価回復を妨げている。 - FY2018-Q2対処有価証券報告書
「平成29年1月から6月までの世界新造船竣工量は3,986万総トン(前年同期比0.1%減)、新造船受注量は1,306万総トン(前年同期比5.3%増)であります。受注不振が続き手持工事量の確保が急務となっている韓国や中国の造船所が政府の支援を後ろ盾に安値攻勢で受注を進めたことから新造船受注量は若干ながらも増加し、新造船価の上昇を妨げる主因にもなっております。ただ、受注量は竣工量の三分の一にも達しておらず、過剰船腹の調整は着実に進んでいる海運・造船の業界環境には潮目が変わりつつある兆しが見られます。」
新造船受注量は前年同期比5.3%増となり、市況に潮目の変化の兆しが示されたため、リスクには一部緩和要素がある。一方、受注量は竣工量の三分の一未満で、手持工事量不足は継続している。 - FY2018-Q1悪化有価証券報告書
「新造船受注量が竣工量を大きく下回り手持工事量不足が深刻化する中で、世界の造船所は、生き残りのために熾烈な受注競争を繰り広げております。」
世界の新造船受注量が495万総トン、前年同期比30.3%減となり、竣工量を下回る手持工事量不足の深刻化が示されている。 - FY2017悪化有価証券報告書
「同期間の新造船受注量は2,000万総トンを下回る1,797万総トン(前年同期比76.7%減)と24年ぶりの記録的な低水準になりました。」
世界新造船受注量が前年同期比76.7%減となり、24年ぶりの記録的低水準となった。造船所の手持工事量減少と再編・集約・撤退の可能性も示されている。 - FY2017-Q3悪化有価証券報告書
「日本造船工業会によりますと、平成28年1月から9月までの世界新造船竣工量は5,308万総トン(前年同期比2.8%減)、新造船受注量は1,512万総トン(前年同期比74.8%減)となりました。日本船舶輸出組合が発表した2016年(暦年)のわが国輸出船契約(受注)実績は372万総トン(前年比83%減)と、過去20年間で最低水準に落ち込んでおります。」
世界新造船受注量が前年同期比74.8%減、国内輸出船契約実績が前年比83%減で過去20年間の最低水準となり、市況低迷と業界再編・淘汰の圧力が一段と強まっている。 - FY2017-Q2悪化有価証券報告書
「日本造船工業会によりますと、平成28年1月から6月までの世界新造船竣工量は39,882千総トン(前年同期比8.6%増)、同期間の新造船受注量は13,272千総トン(前年同期比64.4%減)となり、受注不振に伴って日本・韓国・中国何れの造船所も手持工事量の減少が加速しております。受注競争の激化と船価の下落により、業績が悪化している韓国の大手造船所では工事量不足に伴う建造ドック売却・休止の動きも見られ、中国では民営造船所の経営破綻が相次ぎ、円高の影響により厳しい状況にある日本を含め、業界の整理・再編・淘汰が加速するものと予想されます。」
世界新造船受注量が前年同期比64.4%減となり、手持工事量の減少、造船所の設備売却・休止、経営破綻および業界再編・淘汰の加速が示されている。 - FY2017-Q1悪化有価証券報告書
「同期間の新造船受注量は6,759千総トン(前年同期比56.9%減)となりました。このような厳しい環境下で、日本・中国・韓国のいずれの造船所も僅かな需要を奪い合う熾烈な競争を強いられる状況となっており、」
世界新造船受注量が前年同期比56.9%減となり、造船所間の競争が一段と厳しい状況として数値化されている。 - FY2016顕在化有価証券報告書
「また、中国では上場造船企業の経営破綻が報じられ、韓国では主力造船所のリストラや救済合併の動きも取り沙汰されるなど、国内外で造船所の厳しい生存競争が繰り広げられております。」
本文ではバルチック海運指数が過去最低の290となり、撒積運搬船の新造船需要がほぼ消失したとも記載している。