SFL事業再生・海外出店の遅延リスク
FY2016に初出。21回の記載のうち9回が「対処」で、最初の「対処」はFY2017。直近の記載はFY2026。
大黒屋ホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。12社中8社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに6社。
- FY2026対処有価証券報告書
「業績不芳から2019年に事業撤退方針決定以降整理を進めてきたところ、外部売却により当社連結対象外とするグループ整理を進めました。」
SFLの事業撤退・整理について、株式譲渡と連結除外が完了し、撤退計画の実行が進んだ。 - FY2022再掲有価証券報告書
「そのため、事業撤退段階にあるSFLグループにつきましては、当社が想定する撤退計画に遅れが生じるリスクがあります。その他、当社が想定する海外の新規店舗の出店時期に遅れが生じるリスクがあります。」
SFLの事業撤退計画の遅延リスクと、海外新規店舗の出店時期遅延リスクを再確認した。 - FY2021対処有価証券報告書
「また、英国のSPEEDLOAN FINANCE LIMITEDを中心とするグループ(以下、「SFL」という。)につきましては、先に公表しました通り同国の質金融大手 Harvey & Thompson Limitedに譲渡し、同国におけるコロナ下に於いても114店舗の撤退をほぼ終了し、事業撤退をほぼ完了させました。」
SFLの事業撤退はほぼ完了し、当連結会計年度のSFL売上高は発生しなかった。撤退に伴う営業損失の連結業績への影響は縮小した。 - FY2021-Q3対処有価証券報告書
「次に、SFL事業におきまして事業撤退を進めて参りました結果、営業利益はゼロとなり前年同期と比較して第1四半期連結会計期間は202百万円、第2四半期連結会計期間は80百万円、第3四半期連結会計期間は2百万円それぞれ改善しております。」
SFL撤退の進展により営業利益はゼロとなり、各四半期で前年同期からの営業損失が縮小した。 - FY2021-Q2再掲有価証券報告書
「SFL事業におきまして事業撤退を進めて参りました結果、営業利益はゼロとなり前年同期と比較して283百万円改善しております。」
SFLの事業撤退により営業損失の発生がなくなり、前年同期比283百万円の改善となった状態を再確認した。 - FY2021-Q1対処有価証券報告書
「次に、SFL事業において事業撤退を進めて参りました結果、その効果が反映され同事業の今年度の売上高はゼロとなり前年同期と比較して641百万円減少しました。」
SFLの事業撤退が進み、売上高はゼロとなった一方、撤退の効果により同事業の営業損失発生がなくなり、前年同期比で202百万円改善した。 - FY2020-Q3顕在化有価証券報告書
「一方、SFLにおいては、先に公表しました通り事業撤退を進めており、営業利益は285百万円の営業損失(前年同期比252百万円の改善)となり、この結果当社グループ全体としての営業利益は強化されました。」
SFLの事業撤退に伴い営業損失がなお発生している一方、前年同期比では損失が252百万円改善し、撤退によるグループ営業損失の削減効果が記載された。 - FY2020-Q2顕在化有価証券報告書
「大黒屋において上野店の立ち退きに伴い特別利益(受取補償金)120百万円を計上した一方で、SFLの事業撤退により特別損失(減損損失91百万円、貸倒引当金繰入395百万円及び事業整理損失引当金繰入420百万円)を計上しております。」
SFL事業の収益回復遅延・再生リスクが、事業撤退に伴う減損、貸倒引当金、事業整理損失引当金として実際に発生した。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「SFLグループにおいては、事業構成見直しに伴うリストラクチャリングのため、質及び小売り収益が減少し、加えて外国為替事業の取りやめ、送金事業の縮小等により、売上総利益が366百万円(前年同期比140百万円減、同27.8%減)となりました。販売費及び一般管理費は、リストラクチャリングの効果により、前年同期比67百万円節約したものの202百万円の営業損失(前年同期比73百万円の悪化)となりました。」
リストラクチャリングによる費用削減効果はあったものの、事業構成見直し等によりSFLの売上総利益が減少し、営業損失は前年同期比で73百万円悪化した。 - FY2019悪化有価証券報告書
「SFLグループにおいては、欧州経済の好転を含め英国における経済環境は安定化してきているものの、平成30年10月23日に実施したリファイナンスに向け、現金確保のための短期的な薄利多売や、質貸付のための資金及び商品仕入資金を抑えていたことから、当連結会計年度においては、売上高は、3,303百万円(前年同期比1,698百万円減、同34.0%減)となりました。」
SFLではリファイナンス準備に伴う薄利多売、質貸付・仕入資金の抑制により売上高が前年同期比34.0%減少し、営業損失746百万円、経常損失1,008百万円となった。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「SFLグループは、リストラ及び事業構成の見直しに伴う売上高の減少及び売上総利益率の下落の結果、当第3四半期累計期間営業利益は△538百万円(前年同期の営業利益は30百万円)となりました。」
SFLでは事業構成見直しとリストラクチャリングに伴い、営業利益が前年同期の30百万円から538百万円の営業損失へ悪化し、収益貢献の遅延が拡大した。 - FY2019-Q2悪化有価証券報告書
「SFLグループは、前連結会計年度の第3四半期までは営業利益を計上しておりましたが、リストラ及び事業構成の見直しに伴い上記売上高の減少の結果、当第2四半期累計期間営業利益は△285百万円(前年同期は、営業利益1百万円)となりました。」
SFLではリストラクチャリングと事業構成見直しに伴い売上高が減少し、営業利益は前年同期の1百万円から285百万円の営業損失となった。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「一方、英国の連結子会社であるSPEEDLOAN FINANCE LIMITED(以下、「SFLグループ」といいます。)においては、3月以後のリファイナンス準備のため在庫の流動化によるリテール販売額の低下、さらに、小切手買取りサービス、送金サービス、外貨両替サービスの一時停止、及びポンド建て金価格の下落による金買取販売の利益率の低下や質流れの増加に伴う質債権残高の減少など、収益を低下させる要因が発生しています。」
SFLではリファイナンス準備に伴う在庫流動化、複数サービスの一時停止、金価格下落等が実際に発生し、売上高・利益率の低下につながった。 - FY2018-Q3悪化有価証券報告書
「英国SFLグループにおいては、欧州経済の好転を含め英国における経済環境は安定化してきているものの、SFLグループは店舗含めたリストラクチャリングを実施したばかりであり、売上高の回復には少し時間が必要とされることもあり、第3四半期累計期間の売上高は3,400百万円(前年同期比760百万円減)となりました。」
リストラクチャリングの効果で粗利益率は改善した一方、売上高は前年同期比760百万円減少し、回復にはなお時間が必要と記載された。 - FY2018-Q1対処有価証券報告書
「前連結会計年度に実施しましたリストラクチャリングの効果もあり、売上高は減少しているものの、粗利益率は66.2%(前年同期は59.3%)と改善しております。また、5月に本社をロンドンへ移転をしたこともあり販売費及び一般管理費の削減額は少なくなりましたが、営業利益率は4.2%(前年同期は0.2%)と大きく改善しています。ただ、金利負担を完全にカバーするまでには至らず、最終的には若干の赤字となりました。」
SFLの粗利益率・営業利益率は改善し、リストラクチャリングの効果が現れた。一方、金利負担を含む最終損益は若干の赤字であり、収益貢献は完了していない。 - FY2017対処有価証券報告書
「SFLグループにおいては、英国を含めた欧州経済の安定化による事業環境への好影響、またリストラクチャリングが一巡することで当連結会計年度発生したリストラクチャリング関連一時的費用200百万円が殆どなくなること、リストラクチャリングの結果経営の効率化が期待できることもあり、SFLグループの業績は、売上総利益(粗利益)率の改善を含め大幅に改善し、黒字化するものと見込んでおります。」
当期に想定以上のリストラクチャリング費用が発生した一方、リストラクチャリングは一巡し、次年度の収益改善を見込む記載となった。 - FY2017-Q3顕在化有価証券報告書
「上記の他、人員削減を中心とした一時的なリストラクチャリング関連費用が想定以上に発生しました。これらの結果、現時点では当期の連結業績への貢献ができておりませんが、リストラクチャリングが一巡した後には、連結業績への貢献が期待できます。」
SFL事業について、人員削減を中心とするリストラクチャリング費用が想定以上に発生し、当期の連結業績への貢献ができていないと記載された。事業再生・収益貢献の遅延リスクが実際の費用超過と業績未貢献として現れた。 - FY2016初出有価証券報告書
「事業再生段階にあるSFLグループにつきましては、当社が想定する再生計画に遅れが生じるリスクがあります。その他、当社が想定する海外の新規店舗の出店時期に遅れが生じるリスクがあります。」
SFLグループは当期に通期80百万円の赤字であり、事業再生計画の遅延リスクが実績面にも表れている。