米国買収に伴うのれん等償却による利益圧迫
FY2018-Q1に初出。21回の記載のうち6回が「再掲」。直近の記載は2026-07-29。
栗田工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。12社中4社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに4社。
- 2026-07-29対処業績予想の修正
「連結除外時に Pentagon 社に係る在外営業活動体の換算差額を損益に振り替えた結果、その他の収益として、営業利益以降の各段階利益において 50 億円を計上する見込みとなりました。」
Pentagon社の連結除外と株式譲渡の完了により、買収関連資産の利益圧迫・減損リスクは、換算差額の振替および株式売却益・清算益の計上見込みへ移った。元スレッドは変更しない。 - FY2026顕在化有価証券報告書
「売却目的で保有する資産については、売却コスト控除後の公正価値が帳簿価額を下回っているため、売却コスト控除後の公正価値により測定しております。これにより認識した損失19,907百万円が、連結損益計算書の「非継続事業からの当期損失」に含まれております。」
ペンタゴン事業の譲渡契約に伴い、売却目的保有への分類と19,907百万円の評価損が実際に認識された。のれん等を含む買収関連資産のリスクが譲渡・非継続事業損失として顕在化した。 - 2026-05-13顕在化業績予想の修正
「本株式譲渡に伴い、売却コスト控除後の Pentagon 社の資産の公正価値が帳簿価額を下回ることから、同社ののれんを含む固定資産の減損損失として 199 億円を計上する見込みとなりました。」
Pentagon社の株式譲渡に伴い、のれんを含む固定資産の減損損失199億円の計上見込みが示され、買収関連資産の減損リスクが追加的に具体化した。 - FY2026-H1再掲有価証券報告書
「非流動資産は328,972百万円となり、前連結会計年度末比974百万円増加しました。これは主に繰延税金資産が2,319百万円減少したものの、円安外国通貨高による円換算額の増加によりのれんが1,556百万円、その他の金融資産が1,421百万円それぞれ増加したためであります。」
のれんは円安外国通貨高による円換算額増加で67,903百万円となった。買収関連のれん残高と減損テストの対象が引き続き存在する一方、当中間期に新たな減損損失の記載はない。 - FY2025顕在化有価証券報告書
「その他の費用には、主に米国および欧州において精密洗浄事業を展開している米国子会社ペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.(電子市場)の有形固定資産(建物使用権資産含む)の減損損失15,522百万円、同社ののれんの減損損失967百万円、主に水道管等の劣化予測ソフトウエアサービスを提供している米国子会社クリタ・フラクタ・ホールディングス,Inc.(一般水処理市場)ののれんの減損損失2,501百万円が含まれており、前年同期比で18,259百万円増加しております。」
ペンタゴン社の有形固定資産・のれん、クリタ・フラクタ社ののれんについて、合計18,991百万円の減損損失が実際に発生した。 - FY2025-H1対処有価証券報告書
「のれんの減少は、円高外国通貨安による円換算額の減少であります。」
のれんは円高・外国通貨安による円換算額の減少により3,216百万円減少し、買収関連の減損テスト対象残高が前期末から縮小した。 - FY2024悪化有価証券報告書
「当社グループは、海外事業の基盤獲得や競争力のある技術や事業モデル獲得のため、企業買収を実施し、結果として「のれん」の残高は71,001百万円(連結総資産の12.7%)となっております。」
のれん残高が前四半期の67,323百万円から71,001百万円へ増加し、減損テストの対象となる買収関連残高が拡大した。なお、当連結会計年度の減損損失は認識していない。 - FY2024-Q3再掲有価証券報告書
「非流動資産は316,631百万円となり、前連結会計年度末比11,510百万円増加しました。これは主に超純水供給事業(電子市場)に係る設備の新規取得により有形固定資産が4,635百万円増加したことに加え、のれんが6,486百万円増加したためであります。のれんの増加は、第2四半期連結会計期間において、欧州の水処理装置の製造・販売会社であるArcade Engineering GmbH、Arcade Industrie SAS、Kurita Switzerland AG(2023年12月18日付でArcade Engineering AGから社名変更)および Arcade Engineering (Asia) Pte. Ltd.を買収したことによる増加2,377百万円と円安外国通貨高の影響によるものであります。」
Arcade買収によるのれん2,377百万円と円安外国通貨高の影響により、のれんが6,486百万円増加した。買収後ののれん残高を対象とする減損リスクは継続している。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「非流動資産は318,067百万円となり、前連結会計年度末比12,946百万円増加しました。これは主に超純水供給事業(電子市場)に係る設備の新規取得により有形固定資産が3,414百万円増加したことに加え、のれんが8,950百万円増加したためであります。のれんの増加は、当第2四半期連結会計期間において、欧州の水処理装置の製造・販売会社であるArcade Engineering GmbH、Arcade Industrie SAS、Arcade Engineering AG および Arcade Engineering (Asia) Pte. Ltd. を買収したことによる増加2,377百万円と円安外国通貨高の影響によるものであります。」
のれんが8,950百万円増加し、残高は69,363百万円となった。Arcade買収による2,377百万円の増加と円安外国通貨高の影響により、減損テスト対象となるのれん残高が拡大している。 - FY2024-Q1悪化有価証券報告書
「非流動資産は313,708百万円となり、前連結会計年度末比8,587百万円増加しました。これは主に超純水供給事業(電子市場)に係る設備の新規取得により有形固定資産が3,256百万円増加したことに加え、円安外国通貨高の影響により、のれんが5,105百万円増加したためであります。」
円安外国通貨高によりのれんが5,105百万円増加し、残高は65,518百万円となった。減損テストの対象となるのれん残高が前期末から増加している。 - FY2023-Q3対処有価証券報告書
「当社グループは、海外事業の基盤獲得や競争力のある技術や事業モデル獲得のため、企業買収を実施し、「のれん」を計上しております。当第3四半期連結累計期間においては、外国通貨に対して円安が進行したことにより、「のれん」の円換算が4,331百万円増加し、結果として「のれん」の残高は67,323百万円(連結総資産の13.6%)となっております。「のれん」は償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しており、回収可能価額は使用価値により測定しております。当第3四半期連結累計期間において、特に顕著となった米国・欧州を中心とした世界的なインフレーションの進行、各国・地域の中央銀行によるインフレ抑制のための金利の引き上げや景気後退懸念を受けた顧客の工場稼働や設備投資動向などは、今後の使用価値測定に使用する5年のキャッシュ・フロー見積額、その後の期間の成長率および加重平均資本コストを参考に決定する割引率に影響を及ぼすリスクがあります。当社は、これらの影響を注視するとともに、引き続き、関係会社の月次・四半期での業績や方針・施策の展開状況の確認、および内部監査や財務報告に係る内部統制のモニタリングを行うとともに、当社の決裁・審査規程に基づき関係会社における重要事項を当社が決定するなど、関係会社の事業管理に努めます。」
のれん残高は67,323百万円、連結総資産の13.6%となり、前四半期開示の71,525百万円・14.5%から低下した。インフレ、金利上昇、景気後退懸念が減損テストの前提に影響するリスクは残るが、関係会社の月次・四半期業績確認、内部監査、内部統制モニタリング、重要事項の決裁・審査による事業管理を明示している。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「当社グループは、海外事業の基盤獲得や競争力のある技術や事業モデル獲得のため、企業買収を実施し、「のれん」を計上しております。当第2四半期連結累計期間においては、外国通貨に対して円安が進行したことにより、のれんの円換算が8,533百万円増加し、結果として「のれん」の残高は71,525百万円(連結総資産の14.5%)となっております。「のれん」は償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しており、回収可能価額は使用価値により測定しております。当第2四半期連結累計期間において、特に顕著となった米国・欧州を中心とした世界的なインフレーションの進行、各国・地域の中央銀行によるインフレ抑制のための金利の引き上げや景気後退懸念を受けた顧客の工場稼働や設備投資動向などは、今後の使用価値測定に使用する5年のキャッシュ・フロー見積額、その後の期間の成長率および加重平均資本コストを参考に決定する割引率に影響を及ぼすリスクがあります。」
のれん残高が71,525百万円、連結総資産の14.5%へ増加し、インフレ、金利引き上げ、景気後退懸念、顧客稼働・設備投資動向が減損テストの前提に影響するリスクとして具体化している。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「これは主に超純水供給事業(水処理装置事業)に係る設備の新規取得により有形固定資産が6,574百万円増加したことに加え、円安外国通貨高の影響により、のれんが5,902百万円増加したためであります。」
のれんが円安外国通貨高の影響により5,902百万円増加し、のれん残高が68,894百万円となった。減損リスクの対象となる残高が増加している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「海外事業の基盤獲得や競争力のある技術や事業モデル獲得のため、企業買収を実施し、結果として「のれん」の残高は62,992百万円(連結総資産の13.4%)となっております。「のれん」は償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しております。」
のれん残高が62,992百万円、連結総資産の13.4%となり、前期の55,596百万円から増加した。定期償却は行わない一方、事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー、成長率、割引率の変動による減損リスクを開示している。 - FY2021再定義有価証券報告書
「「のれん」は償却を行わず、事業を行う地域および事業の種類に基づいて識別された資金生成単位に配分し、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。」
IFRS適用により買収後の定期償却負担はなくなった一方、当期にはクリタ・フラクタ・ホールディングス,Inc.に係るのれん減損1,304百万円を計上し、論点が償却から減損テスト・減損損失へ移っている。 - FY2020-Q1対処有価証券報告書
「日本基準においては、のれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSにおいては、償却を行わないため、日本基準で移行日以降に計上したのれん償却額を戻し入れております。」
IFRS適用によりのれんの償却を行わない会計処理へ移行し、従来の買収後のれん償却による利益圧迫要因が会計上軽減された。 - FY2019-Q3再掲有価証券報告書
「のれんの償却額 1,251百万円」
買収等に伴うのれん償却額1,251百万円を計上し、買収後の償却負担を継続して開示している。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「のれん償却額 824百万円」
米国買収等に伴うのれん償却を824百万円計上しており、買収後の償却負担を継続して開示している。 - FY2019-Q1再掲有価証券報告書
「のれんの償却額 378百万円」
買収後ののれん償却額378百万円を継続して開示している。 - FY2018-Q2再掲有価証券報告書
「利益につきましては、増収による増益要因がありましたが、販売費及び一般管理費が増加し営業利益は3,850百万円(前年同期比5.7%減)となりました。」
水処理薬品事業では販売費及び一般管理費の増加により営業利益が前年同期比5.7%減少した。別途、連結キャッシュ・フローではのれん償却費561百万円を含む減価償却費が計上され、買収後の償却負担が継続している。 - FY2018-Q1初出有価証券報告書
「利益につきましては、アジアにおける減収の影響に加え、米国における会社買収に伴い発生したのれん等の無形固定資産の償却開始などにより販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は1,538百万円(前年同期比17.6%減)となりました。」
米国買収に伴うのれん等の無形固定資産の償却開始が販売費及び一般管理費を増加させ、水処理薬品事業の営業利益が前年同期比17.6%減少したと記載している。