気候変動に伴う規制強化・異常気象による事業影響
FY2019に初出。9回の記載のうち3回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2020-Q1。直近の記載はFY2025。
日本ペイントホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2020年。同じテーマの他社の中央値(2025年)より5年早い。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに11社。
- FY2025対処有価証券報告書
「炭素価格設定や温室効果ガス排出量や削減目標などの規制の変化やその影響などのリスクに対しては、エネルギー効率の改善、再生可能エネルギー電力の購入、太陽光発電設備の設置、電気自動車への移行などの取り組みを進めています。」
気候変動リスクへの対応が、エネルギー効率改善、再生可能エネルギー購入、太陽光発電設備、電気自動車への移行という具体的施策として整理された。 - FY2024-Q1対処有価証券報告書
「汎用塗料の売上収益については、米国経済や住宅市場の低迷の影響を受けたものの、カリフォルニア州における天候不順の影響が前年同期よりも減少した結果、前年同期を上回りました。」
カリフォルニア州の天候不順による影響が前年同期より減少し、米州の汎用塗料売上収益は前年同期を上回った。異常気象による事業影響は当四半期において一部和らいだ形で記載されている。 - FY2023悪化有価証券報告書
「具体的には、温室効果ガスの排出に関する新たな税負担等が生じた場合や再生可能エネルギーの調達にかかる費用等が想定を上回り上昇した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。」
気候変動リスクが、異常気象・規制強化に加え、温室効果ガス課税や再生可能エネルギー調達費用の上昇という具体的な移行コストまで明示する形で広がった。 - FY2023-Q2顕在化有価証券報告書
「汎用塗料の売上収益については、線状降雨帯など、天候の影響を受けたものの、製品値上げの浸透が進んだ結果、前年同期を上回りました。」
国内汎用塗料では、線状降雨帯などの天候影響が実際の事業環境として記載された。ただし、製品値上げの浸透により売上収益は前年同期を上回った。 - FY2021悪化有価証券報告書
「温室効果ガスの排出に関する新たな税負担等が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。」
気候変動リスクが、異常気象だけでなく、脱炭素政策、温室効果ガス削減目標、自動車メーカーの排出削減要求、新たな税負担等を含む長期的な移行リスクとして具体化した。 - FY2020-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等又は、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。」
気候変動に伴う規制強化・異常気象による事業影響のリスクについて、重要な変更はないとされている。 - FY2020-Q2顕在化有価証券報告書
「一方、塗料周辺事業については、軟調な豪州新築住宅市場や森林火災などの影響を受け、低調に推移しました。」
気候変動に関連する異常気象・自然災害のリスクについて、豪州の森林火災がオセアニアの塗料周辺事業に影響した事象として引き続き実績化している。 - FY2020-Q1顕在化有価証券報告書
「一方、塗料周辺事業については、軟調な豪州新築住宅市場や森林火災などの影響を受け、低調に推移しました。」
気候変動に関連する異常気象・自然災害のリスクについて、豪州の森林火災がオセアニアの塗料周辺事業に影響した事象として実績化した。 - FY2019初出有価証券報告書
「当社グループは気候変動に対する政策及び法規制、市場の要求を踏まえ、環境配慮型商品の開発・導入などに取り組んでおりますが、これらの規制が予測を超えて厳しくなった場合は、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動により近年発生が増加傾向にある台風、豪雨等の異常気象により、当社が製品を供給する業界が甚大な被害を受けた場合、その復旧まで生産若しくは出荷が長期間に亘り停止することがありえます。」
気候変動を、長期的な政策・法規制、市場要求の変化と、短期的な台風・豪雨等の異常気象による顧客業界の生産・出荷停止に分け、新たなリスクテーマとして明示した。